すごいよ『邂逅の森』(熊谷達也 著)、すごい。
山の神様を尊び、自然と生きる、マタギの人生を描いた物語。
主人公の松橋富治は、秋田の小さな村・打当(うっとう)の
マタギの家の次男。
彼の人生を通して、山の掟や東北の厳しい冬の様子、
大正初期の庶民の風俗が細やかに描かれています。
小説としても出色の一品ですが、
民俗学的にも価値があるんじゃないかってくらい。
マタギに代々伝わる独特の掟も興味深いですが
(山の神様は嫉妬深い女性だから、山に入る前は女断ちするとか)
個人的には、鉱山で働く男たちの間にも
組織的な人の繋がりやルール、プライドがしっかりあったことに
失礼ながらちょっと驚きました。
もっと、猥雑で雑多で無秩序な世界かと思っていました。
全編を通して、富治の「働く」ことへの真摯な姿勢が
すごく清々しくて、もうね、神々しい。
こんな風にまっすぐに、「生きる糧を得る」という行為と
向き合って生きていきたいです。
私もオフィスの神様の存在を感じたい。
そんでもって1対1でガチンコしたい。
多分負けるけど。
なにはともあれ、すごい。すごい物語。
と言っても壮大すぎるとか、とっつきにくいとかありません。
読みやすいですし、私はあと300ページくらい
おかわりしたくらいでした。
ちなみに2004年に山本周五郎賞と直木賞をダブル 受賞作品。
山の神様を尊び、自然と生きる、マタギの人生を描いた物語。
主人公の松橋富治は、秋田の小さな村・打当(うっとう)の
マタギの家の次男。
彼の人生を通して、山の掟や東北の厳しい冬の様子、
大正初期の庶民の風俗が細やかに描かれています。
小説としても出色の一品ですが、
民俗学的にも価値があるんじゃないかってくらい。
マタギに代々伝わる独特の掟も興味深いですが
(山の神様は嫉妬深い女性だから、山に入る前は女断ちするとか)
個人的には、鉱山で働く男たちの間にも
組織的な人の繋がりやルール、プライドがしっかりあったことに
失礼ながらちょっと驚きました。
もっと、猥雑で雑多で無秩序な世界かと思っていました。
全編を通して、富治の「働く」ことへの真摯な姿勢が
すごく清々しくて、もうね、神々しい。
こんな風にまっすぐに、「生きる糧を得る」という行為と
向き合って生きていきたいです。
私もオフィスの神様の存在を感じたい。
そんでもって1対1でガチンコしたい。
多分負けるけど。
なにはともあれ、すごい。すごい物語。
と言っても壮大すぎるとか、とっつきにくいとかありません。
読みやすいですし、私はあと300ページくらい
おかわりしたくらいでした。
ちなみに2004年に山本周五郎賞と直木賞をダブル 受賞作品。