『京都守護職始末 1―旧会津藩老臣の手記』
山川浩
幕末の会津藩士による当時の記録。
著者の山川浩氏は、
会津藩主・松平容保の側近だった人らしい。
維新の数十年後に記録をまとめ始めたけれど、
すぐ亡くなってしまって、仕上げたのは弟さんらしいです。
それもすぐには出版できず(薩長勢力がそれを望まない時代だった)、
ようやく出版されたのは明治44年。
東洋文庫版は、書簡などは原文まま、
地の文章は詩人金子光晴による口語訳(読みやすくて助かる〜)。
遠山茂樹氏の解説が当時の世相なども俯瞰してわかりやすく、
ありがたい一冊。
本文は「会津は朝敵ではない」という視点で書かれているので
そこらへんは差し引いて読むべきだと思うけれど、
薩摩や土佐の重鎮が会津に出入りして親交を結んでいたり
単純な敵味方に分かれていない当時の複雑さが分かります。
あと、当時の孝明天皇にとても心を寄せていて
攘夷過激派で天皇を軽視する公卿に対しては
めちゃくちゃ厳しい。
ついでに慶喜にも厳しい笑
個人的には、読んでいたらシレッと
「柴太一郎が三条実美卿に謁する」とあって、
これ、柴五郎翁の親戚じゃない?と。
調べたら、柴五郎翁の長兄でした。
何かと苦労して裁判沙汰になったりしたお兄ちゃんだ!
本当に会津藩の重臣だったんだね!おつかれ!!
遠い親戚の足跡を見た気がして勝手にしみじみしました。
山川浩
幕末の会津藩士による当時の記録。
著者の山川浩氏は、
会津藩主・松平容保の側近だった人らしい。
維新の数十年後に記録をまとめ始めたけれど、
すぐ亡くなってしまって、仕上げたのは弟さんらしいです。
それもすぐには出版できず(薩長勢力がそれを望まない時代だった)、
ようやく出版されたのは明治44年。
東洋文庫版は、書簡などは原文まま、
地の文章は詩人金子光晴による口語訳(読みやすくて助かる〜)。
遠山茂樹氏の解説が当時の世相なども俯瞰してわかりやすく、
ありがたい一冊。
本文は「会津は朝敵ではない」という視点で書かれているので
そこらへんは差し引いて読むべきだと思うけれど、
薩摩や土佐の重鎮が会津に出入りして親交を結んでいたり
単純な敵味方に分かれていない当時の複雑さが分かります。
あと、当時の孝明天皇にとても心を寄せていて
攘夷過激派で天皇を軽視する公卿に対しては
めちゃくちゃ厳しい。
ついでに慶喜にも厳しい笑
個人的には、読んでいたらシレッと
「柴太一郎が三条実美卿に謁する」とあって、
これ、柴五郎翁の親戚じゃない?と。
調べたら、柴五郎翁の長兄でした。
何かと苦労して裁判沙汰になったりしたお兄ちゃんだ!
本当に会津藩の重臣だったんだね!おつかれ!!
遠い親戚の足跡を見た気がして勝手にしみじみしました。