一つめは、入居予定の部屋が2~3カ月以上空室だったとき。空室で家賃が取れていない状態が何カ月も続いているときは、大家からしたら家賃収入ゼロ(汗)。部屋を空けておくより、少し下げてでも誰かに住んでもらったほうがいいでしょ?
まずは、物件見学の際に「入居しようとしている部屋が、退去者が出てからどれくらいの期間空室なのか」を聞いてみてください。2~3カ月以上空室が続いていたら、交渉してみるのもいいかも。
他にも、複数の物件を検討して「値下げできたほうに入居する」など物件を競合させることで、家賃を下げることもできます。
え? 交渉することが恥ずかしい?
まあ、はじめはそうかもしれませんね~。でも500円でも価格交渉できたら年6000円の節約。6000円あったらちょっといいホテルランチが食べられちゃう額ですから、やらない手はないでしょ。
逆に、値下げがしづらい物件は、リフォームしたり、新しいエアコンを設置したりといった、いわゆるバリューアップされた物件。あと、入居者が退去して間もない物件。こちらは交渉が難しいと思われるので、覚えておいてくださいね。
二つめは、契約更新時。いま住んでいる家で、「部屋の施設が壊れている状態で放置されている」「管理費を支払っているのに、共用部の掃除がされていない」なんてことはないですか?
そんなときは大家サイドに落ち度があるので交渉のチャンス。契約更新する前に、不動産屋さんに現状を説明して値下げできるかもしれません。
ほかにも「あの部屋、数カ月間誰も住んでないな」というところがあったら、賃貸物件が掲載されているホームページをチェック。募集家賃が低めに設定されていることがわかっていれば、さらに強い交渉材料となります。
三つめは、10年以上前に契約を結んで以来、家賃の見直しを一度も行っていないとき。基本的に、家賃価格は建物の経年劣化にともなって下落していくものです。10年も同じ物件に住み続けていたら、他の部屋の募集家賃と自分の支払っている家賃に開きがでている可能性は大。
この場合、次の更新時に現状の募集家賃と同じ価格に変更してもらえる可能性が高いので、交渉の余地アリです。
普通3、4年で入居者が入れ替わるため、定期的に空室期間がでちゃうんですよね。しかも、その都度、壁紙を張り替えたりといった修繕費用もかかってくるし。
はぁ……。大家も楽じゃないんですよ。
そんな大家さんからしたら、10年途切れることなく家賃収入が入っていたのですから、借主、つまりあなたの存在はありがたいもの。「少し下げてでも入居していてもらったほうがありがたい」となるのです。
四つめは、家賃の振込先を不動産屋ではなく、大家に振り込むように変更を依頼された場合。
通常、不動産屋が物件を管理する手数料は、家賃の5%が相場です。
仮に、家賃6万円、管理費3000円だとしたら、大家が受け取る金額は、6万3000円。そこから大家は不動産屋に全体の5%となる3150円を払っているわけです。
直接大家の口座に振り込むということは、この5%の支払いがなくなるので、大家の実入りは3150円多くなるわけです。このことを知っていれば、半分の1500円の家賃を下げてもらうこともできちゃうわけです。