http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=302350&g=132108
●健康な人は医療被曝を避ける。CT一回でも発癌リスクあり。
原発事故以来、日本人は放射線被爆の問題に、「低線量なら安全だ」「いや、どんなに微量でも危険らしい」と、とても敏感になっています。しかし、レントゲン、CT検査などによる「医療被曝」には無頓着です。
健康な人が先ず避けるべきは放射線検査。
放射線は、細胞の中のDNA(遺伝情報)を必ず傷つけます。
浴びた量によって違いはあるものの、発癌に向かって必ず歩を進めます。
国や医療機関は、医療被曝の危険など殆どない様な偽りの説明を繰り返している。
原発を推進する為に、国や電力会社が「原発は安全。
放射線に危険はない」と言い続けてきた反省が全く見られません。
医者達も、高価な機器のモトを取る為や、問診や聴診より手っとり早く儲かるので、患者に「取敢えず」「念の為に」と安易にCT検査を勧めています。
日本のCT装置の台数は断然世界1で、全世界の設置台数の1/3以上。1993年に八千台、2003年に1万4千台に増えています。放射線検査による国民被爆線量も、検査によって起きる発癌死亡率も、世界ワーストです。
イギリスの研究によると「日本人の癌死亡の3.2%は医療被曝が原因」世界15カ国で、日本が最もCT検査回数が多い」「発癌への影響は英国の5倍」という医療被曝大国ぶりです。
CT検査では、360度全方向から体にX線を当てて、検出結果をコンピューターで計算し、人体の輪切り映像を見て診断します。被爆線量はX線撮影の200~300倍です。
これはたった1回のCT検査でも、発癌死亡のリスクが生まれる被爆線量です。具体的には、45才の人の場合、全身CTを1回受けただけで1万人中8人(0.08%)、30年間毎年同じ検査を受けると、1万人中190人(1.9%)が「被爆により発癌死亡する」と推定されています。
胸部だけのCT検査でも、医療被爆線量は信じられない数値になります。原発事故後、国が避難の目安にした「年間」の被爆線量は20ミリシ-ベルトでした。胸部CT検査は1回でその半分、10ミリシーベルト前後に達します。
しかも、一般的に「造影CT」と言って、1回撮影した後、造影剤をを静脈に注射しながらもう1度撮影するので、2回で20ミリシーベルト。腹部・骨盤CTはさらに被爆量が多く、1回で20ミリシーベルト。
造影CTまでやればその倍になります。しかも、日本で行われているCT検査の8~9割は、必要のないものです。またレントゲン検査は、病院の検査は比較的安全だが、会社や地域の健診を検診車で受ける場合は要注意。検診車のレントゲン装置は関接撮影装置なので、病院などに設置されている直接撮影措置に比べて、被爆線量が3~10倍多くなると言われています。
アメリカでは取り止められた間接撮影装置を、日本は今も使っています。欧米の医療の専門家達は、医療被曝の発癌リスクを前提にして、患者保護に動いています。
しかし、日本ではいまだに、医者も患者も「取敢えずCT」「何でもCT」。国民の被爆線量は増え続けて、今、癌死の原因の6%を超えているとういう説もあります。
日本で医療被曝による癌で亡くなる人は推定、毎年2万人前後。CT検査で被災しないように、くれぐれも注意して下さい。