今、家で副食を作りながら、NHKプラスの100分de名著の7月6日(月)放送の、吉本隆明の「共同幻想論」の第1回目を見た。
無料のNHK+の見逃し番組は、1週間で削除されるので、先ほど見たこの番組は、今日中に削除されるところで、間に合ってよかった。(7月6日の夕方までの番組は1週間たっているので削除されている。)
考古学関係で、古墳時代の祭祀について研究されている有力な考古学者が、前方後円墳の祭祀「共同幻想」をベースに理論を展開されている方がいて、その人の本を何冊か読んだ。
「共同幻想論」の名前は知っていたが、どのようなものか知らなかったので、考古学の本に「共同幻想」が出たときに、ネットや図書館で調べ、おおよそのことが分かった。
図書館では共同幻想論の本を探したがなかったが、吉本隆明全集に、共同幻想に関しての講演会資料が収納されていた。
先ほど見た番組は、まだ「共同幻想論」全4回の1回目だったが、その世代の「焼け跡から生まれた思想」の思想的背景が理解できた。
これは現代西洋哲学とは違った思想体系だが、非常に面白くある意味帰納的で構造主義的考えのようにも見える。
国家の成立の起源を共同幻想に求めた、尊敬する考古学者の論理展開もより明確に理解できるように思う。
前方後円墳の成立や、神道の成立・神社の成立といったことを共同幻想の思想で考えることは、非常に興味深い。
同時にこの考えは、文化人類学にも適用できると思う。
共同幻想の考えを、古代国家や民族の成立に適用した場合、面白いことが考えられる。
例えば、アイヌの神祭りと、日本の神道の神祭りと共通の要素が多い。
少なくとも縄文時代には、北海道の縄文文化が、北陸まで影響を与えていた可能性があり、東北とはかなり近い文化をもっていたが、弥生時代に東北は弥生文化の洗礼を受けるが、北海道は続縄文文化という独自の文化を築く。
米作の弥生文化を受け入れた本州東北地方のエミシ(奈良・平安時代に大和に征服される。例:坂上田村麻呂とアテルイ)とは、違う文化を築いている。
しかし、アイヌ文化は、樺太(樺太にもアイヌ民族がいる)やシベリアの北方民族と共通の文化を持っており、樺太からの移動もあり、同じアイヌ文化でも北海道東部と本州に近い北海道西部で家の作り方に違いがあり(北海道西部のアイヌは樺太アイヌの影響を受けている。<移民?>)、言語も日本語と全く違うので、文化的にはヤマトと違う独自の文化と考えるべきだろう。
アイヌ文化の成立は、12ー3世紀前後といわれていて、東北のエミシとアイヌは交流があったと言われているし、北海道アイヌが北陸や東北と交易していたという。
矢の羽とか動物の毛皮とかが珍重されたらしい。
こうした諸民族の文化の違いを考えるとき、共同幻想論をベースに考えると、精神文化のことが、理解し易くなる。
そういう意味でも、共同幻想論の詳細をもっと知りたいと思っている。
同時に、芸術(現代美術も含む)を理解するときに、共同幻想の考えで考えることも面白い。
共同幻想は、言い換えれば価値観の問題とも通底する構造かもしれない。
無料のNHK+の見逃し番組は、1週間で削除されるので、先ほど見たこの番組は、今日中に削除されるところで、間に合ってよかった。(7月6日の夕方までの番組は1週間たっているので削除されている。)
考古学関係で、古墳時代の祭祀について研究されている有力な考古学者が、前方後円墳の祭祀「共同幻想」をベースに理論を展開されている方がいて、その人の本を何冊か読んだ。
「共同幻想論」の名前は知っていたが、どのようなものか知らなかったので、考古学の本に「共同幻想」が出たときに、ネットや図書館で調べ、おおよそのことが分かった。
図書館では共同幻想論の本を探したがなかったが、吉本隆明全集に、共同幻想に関しての講演会資料が収納されていた。
先ほど見た番組は、まだ「共同幻想論」全4回の1回目だったが、その世代の「焼け跡から生まれた思想」の思想的背景が理解できた。
これは現代西洋哲学とは違った思想体系だが、非常に面白くある意味帰納的で構造主義的考えのようにも見える。
国家の成立の起源を共同幻想に求めた、尊敬する考古学者の論理展開もより明確に理解できるように思う。
前方後円墳の成立や、神道の成立・神社の成立といったことを共同幻想の思想で考えることは、非常に興味深い。
同時にこの考えは、文化人類学にも適用できると思う。
共同幻想の考えを、古代国家や民族の成立に適用した場合、面白いことが考えられる。
例えば、アイヌの神祭りと、日本の神道の神祭りと共通の要素が多い。
少なくとも縄文時代には、北海道の縄文文化が、北陸まで影響を与えていた可能性があり、東北とはかなり近い文化をもっていたが、弥生時代に東北は弥生文化の洗礼を受けるが、北海道は続縄文文化という独自の文化を築く。
米作の弥生文化を受け入れた本州東北地方のエミシ(奈良・平安時代に大和に征服される。例:坂上田村麻呂とアテルイ)とは、違う文化を築いている。
しかし、アイヌ文化は、樺太(樺太にもアイヌ民族がいる)やシベリアの北方民族と共通の文化を持っており、樺太からの移動もあり、同じアイヌ文化でも北海道東部と本州に近い北海道西部で家の作り方に違いがあり(北海道西部のアイヌは樺太アイヌの影響を受けている。<移民?>)、言語も日本語と全く違うので、文化的にはヤマトと違う独自の文化と考えるべきだろう。
アイヌ文化の成立は、12ー3世紀前後といわれていて、東北のエミシとアイヌは交流があったと言われているし、北海道アイヌが北陸や東北と交易していたという。
矢の羽とか動物の毛皮とかが珍重されたらしい。
こうした諸民族の文化の違いを考えるとき、共同幻想論をベースに考えると、精神文化のことが、理解し易くなる。
そういう意味でも、共同幻想論の詳細をもっと知りたいと思っている。
同時に、芸術(現代美術も含む)を理解するときに、共同幻想の考えで考えることも面白い。
共同幻想は、言い換えれば価値観の問題とも通底する構造かもしれない。