きょうは、雨が降るのか降らないのかと空のようすを伺いながら水遣りをしました。遣り終わって、自嘲気味に「これで雨が降るな」と思っていたら、案の定、ブログの準備を始めたところに雷が鳴りだしました。やむなくパソコンの電源を切ったとおもったら、大きな音がして一瞬停電。どこかに落ちたようです。
かみなりに 時間取られて よなべかな
ということで、さっそく本題です。
【コレクション 41】
(1)きょう、パンフレットを見なおしていたところ、「夜明けまえ」と銘打った東京都写真美術館の展示会のチラシが出てきました。
ちょっと下部が欠けていますが、大きさはA4判で、開催は2007年3月10日~5月6日でした。写真は全体として不鮮明ですが、雰囲気はわかると思います。どこかで見たことがあるというものも見られます。
これを見ていて、1970年代(明治100年といわれた頃)の群馬のあちこちにこういう雰囲気があったことや、当時見た時代劇映画の所作はこうだったということなどがおもいだされて、懐かしくなりました。もう今の時代劇にはこういう雰囲気はまったく感じられません。どのあたりが日本の転換点だったのかと、ふと考え込んでしまいました。
(2)『夜明け前』といえば、思い浮かぶのは、なんといっても島崎藤村です。これには明治維新前の木曽谷をめぐるようすが克明に描かれていますから、私も読みました。いつ読んだのかとあちこちと調べたところ、「1974年3月16日求む」とメモがありました。ちょうど50年前です。このブログのNo.163~5の辺りで書いた「3人の恩人」に出会う時期を経て、法政大学を追い出される寸前の頃です。
私が読んだのは、中央公論社「アイボリーバックス 日本の文学 7」(昭和48〔1073〕年2月)です。新書判より一回り大きい判で、持ち運びが便利なのと、縁取りの青があざやかで気にいってました。いまはもう経年のヤケのために往時の面影はまったくありませんが、私が連れ添った本としては代表的な1冊です。シミジミ。
(3)『夜明け前』と並んで、『夜明けあと』という星新一の作品があるのをご存じでしょうか。
星新一の作品では『人民は弱し官吏は強し』(新潮文庫)を読んで興味を持ち、『明治・父・アメリカ』(同)などを読みましたが、『夜明けあと』を古本屋で見つけました。
大きさは四六判、245㌻、1991年2月発行です。内容は、安政5(1858)年から明治45(1912)年の明治天皇の逝去までの出来事を、各新聞・書籍から収集して編年体でまとめ、星自身のコメントが適宜に付されているというものです。
いわゆる年表などとは違い、もともと読み物として成り立っていた文献から収集したものを本体としているので、出来事の短評のようであり、読んで楽しく、痛快のことも多いものです。ニヤリとさせられることもある、おススメ作です。
(4)星新一の『夜明けあと』から2年後の1993年1月に岩波文庫で『維新新旧比較論』が出版されました。両者には似たところもありますが、星のものがパロディを感じさせるところがある一方、こちらは極めて真面目といった感じのものです。
内容は、次の3つからなっています。
1「新旧比較表(編年)」は、明治元(1868)年から9年までの改編された事項の得失などを対比してまとめています。
2「新旧比較表(族別)」は、身分・上下に関わる新旧変化をまとめています。
3「新旧比較論(社会)」は、出処進退・税制・学校・警察・裁判など新制度めぐる変化をまとめています。
まだ、書きたいところもありますが、雷のためにちょっと予定が狂いました。
きょうはここまでにします。
多摩川と秋川の合流地点 向こうは高月
ダジャレを一つ。
これは、むかし塾の先生の頃、雷が鳴って子供が恐がったときに、間もたせで話していたことです。
「雷のことを英語でサンダーっていうんだけど、知ってる?」
「・・・」
「ある時ね、外国人が日本に来て、地方へ旅行に言ったら、ゴロゴロって鳴ったんだよ。」
「・・・」
「そのとき、近くにいた子供がね、アッ!カミナリサンダーっていったんだよ。」
「・・・」
「それを聴いていた外国人が、雷はサンダーって言うんだってわかってたんだよ。」
「???」
「それで国に帰ってからみんなに話したのがもとでサンダーになったんだよ・・・」
「ウソだー!」
「ごめん、ごめん・・・、じゃあ次へ行くよ。」
近くのトンボ:「近くの」といっても、「極楽」ではありません