神足勝記を追って

「御料地の地籍を確定した神足勝記」を起点として「戦前の天皇・皇室・宮内省の財政について」のあれこれをとりあげる

No.389 150歳まで生きる

2025-01-25 00:18:52 | 閑話
(1)今日、テレビを見ていたら、100歳の女性が小学校を訪問したことが紹介されました。途中からなので、詳しいことはわかりませんでしたが、自分で歩いて積極的に子供たちに話しかけて何かを指導している様子は、「80歳」と言って通用する元気な風貌でした。

(2)感心したのはそれだけでなく、インタビューに200歳まで生きたいと答えたことです。凄~い。
 私は常々150歳まで生きると言ってカミさんの嘲笑をかっています。カミさんは、また言ってるという風にこっちを向いて、「私はそんなに生きられないから、一人になっても困らないように、家のことをもっとやってください」などとイヤミも言います・・・。

(3)「150歳まで生きる」というのは、その頃には今考えていること全部を終わらせる自信があるので、「なんとか頑張らねば」ということです。
 まあ、学者・研究者は50~60は「洟垂れ」、そこで土台を作って70~80からが本領。それなのに、雑文や論文をちょこちょこ書くなんてアリバイ作り・・・。今の大学はそんなことばかり・・・。オット!
 「いま出されている本の大半はゴミになる・・・。」
 これは、知り合いの出版社をやっている人が言ったことです。
 まあ、ファウスト博士もいろいろと悩みました。だから、人によりけり・・・だ・よ。

(4)またまた話がズレますが、私がその「本領」に入って「貧乏でも時間がある方がいい」と考えてたころ、あれはコロナ蔓延の前ですが、ある人が挨拶に来ました。しかし、すでに「一期一会」と決めていましたから、名刺交換を辞退し、必要なら遭った時に話しかけてください、と言いました。そして、ネットでその人の論文を読んでいましたから、その誤りを指摘しました。

(5)ひとつは、この人は自分の論文のテーマになっている場所の地形図を独自に集めず〔もともとのものが誤っていたのに気付かず〕無批判で引用していました。さらに、別の箇所でも、指し示している位置・方向もまったく違う方向だったのに、それにも全く気が付いていなくて、私の指摘を聴いて、キョトンとした感じで「間違っているんですか?」と。
 要するに、調査地の近くにある博物館までは資料集めに行ったものの、旧御料地の現地には足を運ばなかったわけです。

(6)一般に天皇問題は話題性があって注目されます。皇室財産や御料地は範囲も広く、実態をまとめたものもありません。そのことがかえって好奇心を呼びます。よくわかっていないことが、余計に関心を引く原因にもなっています。
 かくいう私も、ここまで来て「ようやくいくらかわかってきました」。何がわかってきたかというと、「非常に大変だ」ということです。
 本当に150歳くらいまで頑張らないと全部を捉えた説明はできないだろうということです。

【コレクション 149 速記録・会議録】
 これは帝国議会の速記録・会議録です。見て楽しいというわけのものでなく、文字通りの刊行案内です。
 大きさはB4判6㌻です。B4判3枚分の用紙を最初に3分の1を折り込み、次に右から3分の1を折り込むとできます。
 全体は、1・2㌻を下に載せました。
 3㌻ 昭和編第2期分の刊行予定箇所の一覧
    貴族院の方は、37巻各巻税込み12,360円。衆議院の方は、37巻各巻税込み16,480円。
 4㌻ 昭和編第1期分案内
    貴族院の方は、各巻税込み12,360円。衆議院の方は、各巻税込み16,480円
 5㌻ 内容見本
 6㌻ 刊行案内 体裁:A5判 貴族院平均33㌻。衆議院平均500㌻  
         1993年4月より配本。東大出版会。 
           1㌻


           2㌻

 伊藤氏は2024年8月19日に91歳でなくなりました。私は、伊藤氏の業績の一部を『御料局測量課長 神足勝記日記』(J-FIC)の編纂の際に利用させていただきました。
 伊藤氏の学者としての足跡は、 『朝日新聞』9月13日付に古川隆久日本大学教授(日本近現代史)による追悼文が掲載されていますので、それをご覧いただくのがよいでしょう。
 伊藤氏は、ちょうどこの本が刊行された頃に東大を退官されましたが、その後の伊藤氏の行動を見ていて、平常の伊藤氏を知らない私などには、異様な論客と見えていました。あとからはいくらかわかるようにまりましたが、学者は、自分の利益や主観で行動し始めると、学問対象に対しても、自分に対しても正直な対応ができなくなるようです。
 今日はここで。

   
    御岳山の参道

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