先日part1で、動物画展を見ましたが、今回はpart2 で植物画展です。
住友財閥の茶臼山本邸の大広間を飾るために木島櫻谷が依頼を受けて描いた《四季連作図屏風》は見事でした。
春は[柳と桜]、夏は[燕子花]、秋は[菊]、冬は[雪中梅]です。
近くに寄ってみると花びらなど胡粉が厚塗りされ立体的です。柳の葉っぱも細かく何千枚も丁寧に軽やかに描かれています。
燕子花は光琳の絵を彷彿させますが、高い低いで流れるように描かれています。花のつけ根に白を使ったことで、光琳のようなべたっとした感じはありません。
菊も白い菊は厚塗りで立体感がありところどころに赤い菊も入れています。
雪中梅は寒さの中で凛と咲いていて春に先駆けて咲く花の兄の貫禄を感じます。
どの屏風も金地で華やか、丈も高い立派な屏風です。
植物をバランスよく配置し、余白もあって流石です。
櫻谷は動物画にも感心しましたが、植物画も素晴らしいです。画の美味い方は何を描いても上手なのですね。