早春 俳人永尾宋斤

祖父で「早春」を大正15年2月に主宰・創刊した永尾宋斤の俳句・俳語・俳画などからひもといています

宋斤の俳句 「早春」昭和二年四月 第三巻四号 句会

2020-07-30 | 宋斤の俳句を大正十五年「早春」創刊〜昭和十九年休刊までひもとく
早春社三月句会  兼題 「桃の花」 席題 「雀の子」「シャボン玉」

桃落花歩けば裾に移りけり

島之内句会

東の空の寒きに伏しおがみ

北例会

南天の實や借蔵へ庭を往く

神戸例会

春光に枯れしげりたる芒哉

白藤句会

寒菊のゆれゐて外は庭廣し

日の藪のそこら去来し鳥交る

安治川例会

汀なる春の霞の久しけれ

三月例会

囀りや霽れて帆の往く沖の方

打出句会(灘)

囀りや籠や駕屋休ませ駕の中


お知らせ:『早春俳句集」第1号 永尾宋斤選 直原林山書伯装幀 六月刊行 一圓五十銭