富山きのこクラブ

富山のきのこ情報・きのこ料理の情報が集まります。

温暖化できのこ異変

2007年04月06日 | きのこ

4月6日 日経の記事
最近の温暖化などの気候変動の影響で、かつて年1回だったキノコの形成が年2回に増えるなど、菌類の生活が大きく変化していることを英国の研究グループが約50年分のデータから突き止め、6日付の米科学誌サイエンスに発表した。…後略…

「あらら…イギリスではきのこが年2回出てくると!」
「でも…春と秋に同じきのこを採りに行ってるよ」
「有峰のヌメリスギタケモドキとナラタケだったわね」
「春は見通しが良くて、楽チンだよ」
「今年、菌学会のフォーレが有るとこだったわネ」
「板金屋さんも来るかな~?」
「いろんな人に会えると良いね」


シャグマアミガサタケを見てきました

2007年04月03日 | きのこ

皆様へ
今日(4月3日)能登へ シャグマアミガサタケ(Gyromitra esculenta)アミガサタケ属を見に行ってきました。モミ林の下草があまり無い比較的明るい林内にたくさん発生していました。

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猛毒菌として知られるきのこですが、ギロミトリン等は揮発性で正しく処理をすると毒成分が無くなり、優秀な食菌としてヨーロッパでは良く食用にされ、缶詰などにして販売されているようです。しかし、毒抜き中の水蒸気で中毒する様ですから、失敗するとドクツルタケと同様、死に至る恐ろしい菌です。
似た種類にオオシャグマタケ(Discina gigas.)があります。これはシトネタケ属でカラマツ林に発生する様ですので、富山県でも見つけることが出来るかもしれません。
DSCN4112-aはモミサルノコシカケ(Phellinus hartigii)
_/_/_/_/_/ 栗林さんからの通信 おしまい_/_/_/_/_/_/

_/_/_/_/_/コメントfrom イグチさん_/_/_/_/_/
盤菌屋、のイグチです。
関東では、房総半島や高尾山・陣場山でよく見かけますが、いずれもモミの林内でした。
ただ、八ヶ岳高原では、胸高直径80センチほどの老齢のアカマツ林で採集したことがありますので、針葉樹の種類よりも、樹齢のほうが肝心なのかもしれません。
_/_/_/_/_/ おしまい _/_/_/_/_/

「老齢のアカマツ林か…」
「県内だと御鷹山とか大観峰とか寺家公園とかかなぁ~」
「この間、立山寺へ行ったのも、樅の並木が有るからなんだよね」
「週末はどうするの?」
「アミガサタケを収穫してから、七尾までシャグマを見に行って、花見でもするかァ…!」
「盤菌屋さんって板金と間違えるネ、年金もそうだけど…」
「イグチさんこれからもアドバイスくださいネ m(_ _)m」


本郷先生がお亡くなりになりました

2007年04月02日 | きのこ

富山きのこクラブの皆様へ
植物園の橋屋です。

悲しいお知らせがあります。
日本のきのこでは第一人者であった本郷次雄博士が本日朝にお亡くなりになりました。
直接本郷先生にお会いになった方は少ないかもしれませんが、日本のきのこ図鑑の多くに先生のお名前を見つけることができますし、また多くのきのこの命名をされましたので、学名末には多くの種に「Hongo」の文字を見つけることができると思います。
私は先生の長く勤められた滋賀大学の出身ですので、本郷先生にお教えを乞うことも多く、今の自分があるのも先生のお教えがあったからこそだと思います。
明日の午後から休みをいただき、滋賀へ行こうと思います。
しかし、水曜日には植物園で夜桜鑑賞があるため、富山へは夜行で帰って来る予定です。
以下に本郷先生の式の次第を載せます。

各位

 本郷 次雄 先生が4月2日(月)午前8時10分療養中のところ逝去されました.83才.
 なお,告別式は仏式により下記の通り行われます.

        記

通 夜 4月3日(火)20 時から
告別式 4月4日(水)13 時から
場 所 いずれも自宅 大津市大萱3丁目3-7
          Tel.077-545-0684
喪 主 (妻)本郷 富代 殿
(ここまで)
_/_/_/_/_/ 富山県中央植物園 橋屋 誠 _/_/_/_/_/


RE:そろそろ…

2007年04月01日 | きのこ

伊藤さん、富山きのこクラブの皆様へ
植物園の橋屋です
Dscn1420_1「午後、雷雨の間隙を突いて上市の立山寺へ行ってきました。ツチグリ・ヒメキクラゲが有りましたが…ここにもアミガサタケの仲間が出るような気がしています。オレンジ色の見慣れないキノコがありました。キクラゲの仲間のようですが…よく判りません。何でしょうか?暇を見つけて調べてみますけど…」
写真のきのこはキクラゲの仲間でしょうが、顕微鏡で坦子器の形を見てみないと、シロキクラゲ目なのかアカキクラゲ目なのかがわかりません。
写真の雰囲気からは、シロキクラゲ目のキイロニカワタケかコガネニカワタケが似ていると思います。
恥ずかしい話ですが、なかなか顕微鏡を見ないのでキクラゲの仲間はまったくのお手上げで、富山県産の標本も数が少ないです。これは私が苦手だということが大きく影響しています。
春にはキクラゲの仲間が多く発生します。
ぜひ深く観察してください。
_/_/_/_/_/ 富山県中央植物園 橋屋 誠 _/_/_/_/_/

橋屋様
富山きのこクラブの皆様
件のきのこの菌糸とシスチジアの写真をお送りします。
Dscn1433_1Dscn1436_1Dscn1437_1





担子器は見えませんでした…きっと取り出した場所が悪かったのだと思います。
もう一度、乾燥させてから切片を作ろうと思います。
_/_/_/_/_/ 伊藤春雄 _/_/_/_/_/