タランティーノが、「トイ・ストーリー」「ソーシャル・ネットワーク」に続き
おととしのベストムービー第3位にした、実在の犯罪一家をモデルにして生まれたクライム・サスペンス。
2010年のオーストラリア映画でなかなか公開ないなぁって思ってたらやっと。
ナタリー・ポートマンが製作&出演もした、去年の「メタル・ヘッド」の脚本家、デヴィッド・ミショッドが
初監督。(兼脚本)ということもあり、期待でした~。
宣伝文句では、犯罪がつなぐ、家族のきずな。
とあるけど、家族のきずな、とか感動とか意識しないで観た方がいいように思う。
オーストラリア・メルボルン。 母親が薬物の過剰摂取で急死し、一人ぼっちになった17歳の男子高校生ジョシュア(通称ジェイ)は、長く付き合いのなかった祖母ジャニーン (通称スマーフ)に引き取られる。 その家には母の兄弟であるアンドリュー、クレイグ、ダレンも住んでおり、彼らは皆、強盗や麻薬販売などの犯罪で生計を立てていた。
ジョシュアも、徐々に彼らの“仕事”に巻き込まれていくのだが…。
ジョシュア少年のおばあちゃんにあたるジャニーンは、
息子3人の犯罪を黙認しながら一緒に仲良く住んでいる。
その野性的な家族の王国に、独り放り込まれた草食人。
弱肉強食のこの家庭では郷に入れば郷に従わないと生きてくのは困難。
怖い叔父たち結局嫌とも言えず高校生なのに、彼らの下っ端的仕事をやらされるハメになり、、、、。
性根逞しいおババに、アカデミー助演女優賞にノミネートされたジャッキー・ウィーヴァー。
その息子たちの悪っぷりにも呆れるが、この親にしてこの子あり!
いい歳した男達も、母離れ?子離れせずに皆仲良く悪い事してる。
主演のジェイを演じるのは新人のジェームズ・フレッシュヴィル。
彼ら(叔父)は次第に、ジョシュアのガールフレンドにまで近づいていく、、、、
いちばん悪な長男、ベン・メンデルソーン。この悪人具合がまたいい。
マイナーな作品にばかり出演で唯一「ノウイング」にも出てたけど覚えてないな~。
ちょいサム・ロック似。
and,
公開中の「ダーク・フェアリー」にも出演中の、ガイ・ピアースは一家を捜査するネイサン・レッキー警部。
悪なのは、直接犯罪をする息子たちだけではない。
正そうとせずに黙認して裏で手を回し、犯罪をもみ消す母親。
こんなヤツらにはいつか制裁がくだる。
どういう方法で?どういう結末を迎えるのか。
6/10(65点)
ちょこっとネタバレ
面白かったんだけどちょっと期待しすぎたかな。
もうちょっとテンポがよくても良かったように思う。
最初の30分くらい、けっこう眠くなって惹き込まれるほどじゃなかったし。
あと、男兄弟三人のほかに悪人の親友が一人いるのがなんかややこしい。
名前を予め頭に入れてみないと、ぼんやりしてると混乱してくる。
ジェイが捕まって拘留されたあたりの後半から勢いづいてきて面白くなった。
警察を殺した長男ホープと次男クレイグは追われ、
クレイグは脱走の途中で殺される。
告げ口したと勘違いジェイの彼女が殺され、恐怖を悟ったジェイはついに覚悟。
レッキー巡査部長を訪問、警察の証人保護プログラムに入れてもらう。
それを知りジャニーンは「Jは消す必要がある」と決意する。
ジェイはその殺人事件の重要証人だから。
一度捕まった兄弟は、母親の手回しで釈放されまた普通の生活に戻ったあと、
その後、レッキー警部を偶然スーパーで見かけたジャニーンは声をかける。
「良識ある人間なら黙って通り過ぎる。いつか破滅して後悔するぞ」
みたいな事を言われるんだけど、そこでの ジャニーンおババのひとことがすごい。
「わたしはそんなこと言わないわ」っていうようなセリフを吐く。
その表情がまた恐ろしく。悪い事を悪と思わず平然としてるところに嫌悪感。
ラストでは、なにもなく家に戻って来たジェイ。
えー、なんで復讐しないんだ。と思ってた矢先の銃弾。
ジェイに向かってひとこと話してる頭に一発。
黙ってジャニーンを抱きしめる。
自分で蹴りをつける事が出来たのをみて一安心。
ラストは見応えあったけどそんなに評価するほど面白いかな。という感じもしちゃった。
暗く重く、地味~な1本。犯罪映画が好きな方はぜひどうぞ
ANIMAL KINGDOM 2010年 オーストラリア 113min
1月21日より、公開中~
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