数日前の、検索サイトのトップページ、お勧め記事に紹介されていたのが、表題にある毎日新聞の記事です。
政治経済研究所研究員の冨永望さんとのインタビュー記事、有料なので最後までは読めませんでしたから、ここから述べることにはきっと誤解もあるかとは思いますが…
「大日本帝国憲法時代と同じ天皇が、日本国憲法のもとでも40年あまり続きました。昭和天皇が退位しなかったことは、その後の天皇制の運用面では、一番大きな分岐点でした。」(引用)
だそうです。
皇位継承、天皇退位については、皇室典範が影響しており、崩御されるまでは交代しないという例が明治、大正、昭和と続きました。
しかしご存じの通り、現上皇様がお気持ちを表明され、退位の考え方が変わろうとしております。
冨永望さんという方は大変博識な方のようで、たくさんの資料をまとめていらっしゃいますが
ただ、この記事を取材した毎日新聞の扱いは、次の文で分かります。
「敗戦をうけて昭和天皇が退位しなかったことは、今も影を落としています。」
という記事の出だし。
明らかに毎日新聞側は、(おそらく冨永さんもそうなのであろうが)終戦で退位しなかったからいわゆる変な右翼を増長させることになった、と言いたいのでしょう。
極端な右翼の変な人でなければ、昭和天皇に戦争の責任があることは認めているし、ご本人も重い十字架を背負ってその後の人生を歩まれたことを知っています。
若いころに、平和を望みながらも戦争開戦へのゴーサインを出したり、戦況によっては前向きな態度でいたことも、十分知られております。
でも、ヒトラーやムッソリーニのような野心と個人的な欲求、野望でそうしたのではない、ということぐらい、国民は理解しているはずです。
今でいえばここ数年のロシアのあの人、北朝鮮の歴代のあの人たち、中国のあの人たちみたいな
そんな人でないことは、少なくとも私たち以上の世代ならば理解していると思うのですが
終戦直後、昭和天皇や皇室を恨んだ人たちが一定数いたことは、よくわかります。
しかしその後、昭和天皇がたどった道を知ったり、皇室が日本の歴史でどういう役割を担っていたかを知ったり、戦時中に軍主導で行われていたことの真実を知ったり、
昭和天皇の終戦直後からの言動を見たりするにつけ、改めて日本人は学んだはずです。
あの時に退位し、現上皇様に皇位を継承していたら、日本はどうなっていたことか。
あまり詳しく述べることは、我慢いたしますが、怖ろしいことになっていたと思います。皇室は急激に危機にさらされていたであろうことは間違いありません。国内で戦争が起こっていた可能性が一番高いと思われます。
日本という国の歴史と文化を語るとき、天皇、皇室という存在は切っても切れない関係があります。
この皇室がもとで、血生臭いことや国民の多くが犠牲になるようなことも幾度となくありました。権力と権威とを勘違いなされた帝も多かったと思われます。
それでも、改善を試み続けた千数百年。いまだに日本の伝統文化、日本人の心のありように深くかかわり続けており、
日本人のアイデンティティーに、無意識レベルで根を張っていると、私は考えております。
皇室はなくなってもよいと考えられる方もいらっしゃいます。
私は歳をとれば歳をとるほど、「それは非常に危ないことになるのではないか」と考えるようになっています
日の丸、君が代とは関係ありませんが、
その時(皇室がなくなるとき)こそ、日本に独裁者が現れ、道徳のかけらもない血生臭い時代の訪れだと確信しております。
日本は全く、無宗教の国ではないのです。大きな秩序を持った国民です。それは何に支えられているのか。
毎日新聞の方々は、あの敗戦後に昭和天皇が退位していたらどうなっていたか、想像する能力すら持っていないのでしょうか?
時代背景、当時の国民感情、「国体」という当時の言葉に寄り添う気持ち、それぐらい学んでいないのでしょうか。正気を疑います。
まあ新聞社さんたちが特に忌み嫌う、元首相の岸さんのように、「戦前の日本の考え方は間違っていなかった。もう一度あの時代のように」と匂わせるような思想に賛同する人はごく少数でしょうが、
それが天皇制から来るとする発想は、控えめに言って怖ろしいまでの不勉強です。権威と権力の違いも判らない人たちが、こういう記事を書いてよいものなのか
言論者としての資質が疑われます。
政治経済研究所研究員の冨永望さんとのインタビュー記事、有料なので最後までは読めませんでしたから、ここから述べることにはきっと誤解もあるかとは思いますが…
「大日本帝国憲法時代と同じ天皇が、日本国憲法のもとでも40年あまり続きました。昭和天皇が退位しなかったことは、その後の天皇制の運用面では、一番大きな分岐点でした。」(引用)
だそうです。
皇位継承、天皇退位については、皇室典範が影響しており、崩御されるまでは交代しないという例が明治、大正、昭和と続きました。
しかしご存じの通り、現上皇様がお気持ちを表明され、退位の考え方が変わろうとしております。
冨永望さんという方は大変博識な方のようで、たくさんの資料をまとめていらっしゃいますが
ただ、この記事を取材した毎日新聞の扱いは、次の文で分かります。
「敗戦をうけて昭和天皇が退位しなかったことは、今も影を落としています。」
という記事の出だし。
明らかに毎日新聞側は、(おそらく冨永さんもそうなのであろうが)終戦で退位しなかったからいわゆる変な右翼を増長させることになった、と言いたいのでしょう。
極端な右翼の変な人でなければ、昭和天皇に戦争の責任があることは認めているし、ご本人も重い十字架を背負ってその後の人生を歩まれたことを知っています。
若いころに、平和を望みながらも戦争開戦へのゴーサインを出したり、戦況によっては前向きな態度でいたことも、十分知られております。
でも、ヒトラーやムッソリーニのような野心と個人的な欲求、野望でそうしたのではない、ということぐらい、国民は理解しているはずです。
今でいえばここ数年のロシアのあの人、北朝鮮の歴代のあの人たち、中国のあの人たちみたいな
そんな人でないことは、少なくとも私たち以上の世代ならば理解していると思うのですが
終戦直後、昭和天皇や皇室を恨んだ人たちが一定数いたことは、よくわかります。
しかしその後、昭和天皇がたどった道を知ったり、皇室が日本の歴史でどういう役割を担っていたかを知ったり、戦時中に軍主導で行われていたことの真実を知ったり、
昭和天皇の終戦直後からの言動を見たりするにつけ、改めて日本人は学んだはずです。
あの時に退位し、現上皇様に皇位を継承していたら、日本はどうなっていたことか。
あまり詳しく述べることは、我慢いたしますが、怖ろしいことになっていたと思います。皇室は急激に危機にさらされていたであろうことは間違いありません。国内で戦争が起こっていた可能性が一番高いと思われます。
日本という国の歴史と文化を語るとき、天皇、皇室という存在は切っても切れない関係があります。
この皇室がもとで、血生臭いことや国民の多くが犠牲になるようなことも幾度となくありました。権力と権威とを勘違いなされた帝も多かったと思われます。
それでも、改善を試み続けた千数百年。いまだに日本の伝統文化、日本人の心のありように深くかかわり続けており、
日本人のアイデンティティーに、無意識レベルで根を張っていると、私は考えております。
皇室はなくなってもよいと考えられる方もいらっしゃいます。
私は歳をとれば歳をとるほど、「それは非常に危ないことになるのではないか」と考えるようになっています
日の丸、君が代とは関係ありませんが、
その時(皇室がなくなるとき)こそ、日本に独裁者が現れ、道徳のかけらもない血生臭い時代の訪れだと確信しております。
日本は全く、無宗教の国ではないのです。大きな秩序を持った国民です。それは何に支えられているのか。
毎日新聞の方々は、あの敗戦後に昭和天皇が退位していたらどうなっていたか、想像する能力すら持っていないのでしょうか?
時代背景、当時の国民感情、「国体」という当時の言葉に寄り添う気持ち、それぐらい学んでいないのでしょうか。正気を疑います。
まあ新聞社さんたちが特に忌み嫌う、元首相の岸さんのように、「戦前の日本の考え方は間違っていなかった。もう一度あの時代のように」と匂わせるような思想に賛同する人はごく少数でしょうが、
それが天皇制から来るとする発想は、控えめに言って怖ろしいまでの不勉強です。権威と権力の違いも判らない人たちが、こういう記事を書いてよいものなのか
言論者としての資質が疑われます。