市内の中学校では、合唱祭の季節です。
このあたりの中学校の合唱祭は、各学校が大きなホールを借り切り、
審査員の先生をお招きして競い合う、大きな行事です。
今年、私の生徒さんは、誰もピアノ伴奏も、指揮もしませんでしたし、
私も体調が悪かったので、聴きには行きませんでした。
先日のレッスンの時、Mちゃん(中学2年生)が、プリプリして言いました。
「合唱祭、最優秀賞を取れると思っていたのに、全然ダメだった。
審査に、納得がいかないんです。」
「まあ、そうなのね。」
「今年は男子も真面目に歌ってくれたし、バランスもよかったのに。
他のクラスの子も、Mちゃんのクラス、綺麗だったよ、と言ってくれたのに。
なんで、ダメだったのか、わかんない。」
「ピアノ伴奏や指揮者は?」
「ピアノの子も、上手だったし、指揮者の子もバッチリだった。」
「じゃあ、入場や退場の時の態度とかかな~?」
「みんな、キチンとしてた。」
「先生の好みもあるしね。。。」
「うん、結局、そこなのかな~って、みんなで話した。」
「そうだね、そこが、数学と違うところだね。
数学は答えがひとつだけど、音楽には何通りも答えがあって、
これが1番!とは決められない難しさがあるものね。」
「そうですね。」
「でも、合唱を作り上げる課程は楽しかった?」
「うん、結構楽しかった。」
「じゃあ、来年は、より一層素敵な合唱を目指せるね。楽しみだね。」
「はい。」
演奏をする時は、出来るだけ心を込めて、最善を尽くして弾こうと思います。
でも、その弾き方を、万人に受け入れてもらうのは難しいことです。
人それぞれに、好みや、思い入れがあるからです。
また、演奏者自身にも、同じことが言えると思います。
演奏者の好みや思い込みが、その人の演奏の質を決めるからです。
それだからこそ、音楽は楽しい
そう思ってもらえるように、私も、充実したレッスンを目指さなくっちゃね