ららみ先生のピアノのおけいこ

自閉症でも、発達障がいでも、
両手でピアノが弾けるんです♪
ピアノが弾けるって、素晴らしい!

初めて会話を切り返せた~アスペルガー児Y君

2018-12-25 | アスペルガー児 Y君

先日はヨウ君(中1・アスペルガー児)のレッスンでした。

ヨウ君は、物静かな性格で、こちらから話しかけないと何も喋ってくれません。

なので、私は、なるべくレッスン以外の事も話しかけるようにしています。

先日は、「将来は何になりたいの?」と聞いてみました。

Y「まだ決めていません。」

私「まあ、そうなのね。なりたいものがあり過ぎて、困っちゃうな~って感じ?」

Y「いえ。」

私「ヨウ君は、数学が得意だから、それが生かせる仕事がいいわね。」

Y「はい。」

ヨウ君は、そう言うと、意を決したように

「ららみ先生は、中1の時、何になりたかったんですか?」

と聞いたのです

こんなことは初めてだったので、私はとても感動しました。

ヨウ君は頭も良いし、穏やかな良い子です。

ただ、言葉のキャッチボールが少し苦手なようです。

そんなヨウ君が、「ららみ先生は?」と聞いてくれたのです。

「私はね~ピアニストになりたかったかなぁ。
でも、ピアノの先生にもなりたかったから、夢が叶ったってことかな。」

私はそう答えながら、ヨウ君の成長を感じて心が暖かくなりました。

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クリスマス劇~幼稚園の頃から進歩が無い!

2018-12-24 | 日記

クリスマスになると、思い出すことがあります

私は、キリスト教の幼稚園に通っていました。

なので毎年、クリスマス会は一大イベントで、
年長さんになると、イエス様がお生まれになるまでの物語を劇で演じるのです。

クリスマス会が近づいたある日、私は担任の先生に言われました。

「ららみちゃん、マリア様の役をやってくれないかしら。」

私はビックリして、無言になりました。

でも、心の中では、嬉しくてたまりません

「あら、マリア様の役は嫌かしら?」

「。。。。。」

先生は、私が無言になったことで、見込みが無い~と思ったのでしょう。

「そうなのね。じゃあ、じゅんこちゃんに頼もうかな。」と言って
行ってしまいました。

結局、マリア様の役は、じゅんこちゃんが立派に努め、
私は羊飼いの役を努めました。

目立ちたい気持ちはあるのだけど、恥ずかしい気持ちも人一倍強い~

そんな屈折した性格は、今に至るまで全然変わらず、
子供の頃から進歩が無いな~と思う、クリスマスイブです。

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大人になったみたいな曲ですね~広汎性発達障がい児R君

2018-12-23 | 広汎性発達障がい児 R君のこと

昨日は、ルイ君(小5・広汎性発達障がい)のレッスンでした。

私は、新しい宿題のお手本を弾きながら

「ルイ君、この曲、素敵だと思わない?」と聞きました。

するとルイ君は

「大人になったみたいな曲ですね。」

と、嬉しそうに言いました。

私がお手本を弾いた曲は、教育芸術社の子どものバイエル14番で、
極々シンプルな曲なのです。

それなのにルイ君は

「大人になったみたいな曲」と表現してくれました。

なんて素晴らしい感受性でしょう

なんだか、とても感動したのでした。

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楽器を身につけておくということ~宮下奈都「静かな雨」

2018-12-22 | 読書、文学など

Cちゃん(高3)に薦められて、宮下奈都 著「静かな雨」を読みました。

「博士の愛した数式」を彷彿とさせるような、切ない物語でしたが、
宮下さんの文章が美しく、一気に読むことが出来ました。

 

内容は、ひとことで言うと。。。

1人で、たい焼き屋さんを営む「こよりさん」と、
その たい焼き屋さんのお客さんだった「行助さん」との恋愛物語です。

2人の交際が始まったばかりの頃、こよりさんは事故に遇います。

そして こよりさんは、記憶が1日しか保たなくなってしまうのです。

そんな2人は、一緒に暮らし始めるのですが。。。

 

この作品は、さりげない会話の随所に、奥深い意味が隠れています。

2人での会話や、こよりさんが、たい焼き屋さんに集う高校生に話しかける言葉。。。

含蓄のある会話が多すぎて、どれもメモしておきたい程です。

その中で、楽器に関する こよりさんの会話を、以下に記しておきたいと思います。

 

こよりさんは、子供の頃から続けていたピアノを、大学進学の際に止めてしまいます。

でも、ピアノを止めてしまった事を、心のどこかで後悔しているのです。

そんな事を行助に語った後、こよりさんは言います。

「楽器をしっかり身につけておくと、音楽を聴くときの深さが違うのね。
面白さっていうのかな。   楽器は自分で弾く為だけにあるんじゃないのよ。」

 

ここの箇所は、大きく頷きながら読みました。

確かに、ひとつの楽器を極めていくと、他の楽器の良さもわかります。

そして、音楽を、様々な角度から味わうことができます。

まさに、楽器は自分で弾く為だけにあるのではないのです。

そんなことを、改めて認識させられたのでした。

 

この作品は、他にも心に残る名台詞が沢山出てきます。

そして、「静かな雨」と言う題名の通り、
優しくて静かな余韻を、読む人に与えてくれる小説だと思います。

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モーツァルト?それとも モーツアルト?

2018-12-21 | 音楽&ピアノ

先日、M先生から質問がありました。

M「もうすぐ発表会があるのですけど、Mozart の表記の仕方は、
モーツァルトですか?それとも、モーツアルトですか?」

私「う~ん、私はモーツァルトかな~と思うけど、
モーツアルトでも、どっちでも構わないと思うよ~」

M「今度、3人の先生で、合同発表会をするんですけど、
先生によって意見が分かれてしまって、ちょっと悩んでいるんです。」

私「もともとがアルファベットの文字を、日本語で置き換えるのだから、
どのように書いたって無理があるのは仕方が無いことなのよ。」

M「そうですか?」

私「うん、だって、バイオリンと書いたり、ヴァイオリンと書いたりするでしょう?」

M「ベートーベンもそうですね。べートーヴェンと書いたりしますね。」

私「そうそう。だから、どっちでも構わないと思うよ。」

 

M先生とは、独身の頃の私の教え子です。

高校2年生の夏から入試まで、ソルフェージュを指導しました。

その後、音大の声楽科を出てピアノの先生になったM先生とは、
今でも連絡を取り合っています。

そして、折に触れて質問をしてくださるとは、有難いことだと思います 

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