『アメリカが1930年代に初めてオックスフォード、ケンブリッジファッションの影響を受けて以来ずっと大学生の間で変わらない人気を誇っている、ブラウンのジャケットとグレーのフランネルのズボンの組み合わせです。
もちろんこのバリエーションもいろいろと考えられます。
この絵の学生はV字襟、三つボタンのシェトランドジャケットを着ていますが、柄は濃い大きめの格子縞で、フラップのついたパッチポケットがついています。それに重要なのはサイドベンツが入っている点です。
この組み合わせを完璧にしているのはアタッチカラーのついたブルーと白の縞のオックスフォードシャツ、ストライプの入ったクロッシェのタイ、ブルーのカシミヤのベスト、茶のフェルトのスナップブリム帽、それに茶のスエードの靴です。
この絵の学生はブルーチャータイプの靴をはいていますが、バックスキンのブローグタイプでももちろんかまいません。
このカジュアルなアンサンブルはカレッジ服として最適なばかりでなく、カントリーウェアとしても非常に適した組み合わせといえます』
(アパレル・アーツ1934年秋号のキャプション)
イラストに描かれた茶も良いですが、まったく同じイメージのものがすぐ見つからなかったので、ちょっと気になっている色の組み合わせをご紹介します。
全体のトーンはカーキっぽいですが紺のペインとうまく合っていて、これも良い味だと思います。