1月の読書メーター読んだ本の数:39読んだページ数:12675ナイス数:5563きまぐれな夜食カフェ - マカン・マラン みたび (単行本)の感想年明けの1冊は、こちら。コールセンターのアルバイト・弓月綾「妬みの苺シロップ」、自分のやることを見失った料理人・香坂省吾「藪煎りのジュンサイ冷や麦」、タワーマンション住まいの完璧な専業主婦・中園耀子「風と火のスープカレー」、マカン・マランの土地の地主・比佐子「クリスマスのタルトタタン」。どの人もシャールさんの作る料理で癒され前を向いて歩くようになれる。私もマカン・マランでシャールさんのお料理を食べてみたい!読了日:01月01日 著者:古内 一絵
逃亡刑事の感想面白くて一気読みでした!千葉県警のアマゾネスと呼ばれる高頭冴子警部と8歳の男の子・猛が、悪の手から逃亡する。猛の賢さと機転のきいた行動がナイス。とにかく一読を、お薦め本です。読了日:01月02日 著者:中山 七里
カーテンコール!の感想閉校が決まった萌木女学園で3月に卒業できなかった学生たちが救済措置として半年間の補修を受けることに。軟禁生活ともいえるその中で問題を抱えた彼女たちは少しずつ変化してゆく。ヒマワリの花と共に迎える半年遅れの卒業式、感動的です。「砂糖壺は空っぽ」はアミの会の「惑」で既読。読了日:01月03日 著者:加納 朋子
サハラの薔薇の感想エジプトの遺跡でミイラを発掘した考古学者・峰。彼が乗ったフランス行きの飛行機がまさかの砂漠に墜落。生き残ったメンバーは全員怪しげな人ばかり。峰ともう一人の日本人・永井、彼の抱えていた秘密と、あっと驚く陰謀。とにかく面白くて一気に読みました。これは皆さまお薦めですよ~。読了日:01月04日 著者:下村 敦史
架空の犬と嘘をつく猫 (単行本)の感想羽猫山吹が綴る、羽猫家の30年。崩壊した家庭とその中でもがく山吹。とても辛い物語ですが、最後はとても温かな気持ちで読み終えることが出来ました。寺地さんの作品、期待を裏切りません。お薦めです。読了日:01月04日 著者:寺地 はるな
地獄の犬たちの感想警察官でありながらヤクザ組織に潜入し、若頭補佐にまで上り詰め、組長・会長からも絶大な信頼を得ている・兼高昭吾。上司・阿内の命を受け、非情に汚れ仕事に手を染めてゆく。これでもかこれでもかというくらいの暴力の連続、でも、昭吾の正体がいつ暴かれるかとハラハラドキドキ。読了日:01月06日 著者:深町 秋生
焼け跡のハイヒールの感想著者のご両親の青春を書かれた作品。昭和20年4月1日に14歳で看護婦養成学校に入学するため栃木の田舎から上京した母、昭和18年に通信兵として大陸に渡った父。両親がどのように出会い、自分たち家族を成していったのか。若き日の母・美代子さんがとても魅力的でした。読了日:01月07日 著者:盛田隆二
仮面の君に告ぐの感想歯科衛生士・涌井和沙は何者かに命を奪われたが、事件から1年後病院のベッドで目を覚まし、森千鶴という女性になっていた。和沙を殺害したとされる容疑者を追う婚約者の歯科医・早田慎介。千鶴の姿をした和沙に残された時間は10日間。慎介と心を通わせることは出来るのか、誰が真犯人なのか。先が気になって一気に読めました。そうか、結末はそう来たかっていうどんでん返しあり。楽しめました!読了日:01月07日 著者:横関 大
火定の感想第158回直木賞候補作。澤田瞳子さん初読み。圧倒されました!平城京で猛威をふるった天然痘。庶民の病を治療する施薬院を舞台に、確たる治療法を見いだせない中で命を張って病者を救おうとする医師たちの姿。感動の1冊です。澤田さんの作品、もっと読んでみたいと思いました。お薦め本です。読了日:01月08日 著者:澤田 瞳子
悪い夏の感想第37回横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞作。生活保護を取り扱うケースワーカーと、不正受給や生保をビジネスにするヤクザ。罠にはまり転落してゆく者や、本当に救いの手を求めていた母子が哀れで泣けてきました。染井為人さん、初読み。読了日:01月09日 著者:染井 為人
危険領域: 所轄魂 (文芸書)の感想警察庁の捜査2課理事官になった息子。殺人などの凶悪犯を追う1課とは全く違う捜査手法。単純な自殺事件から広がる巨悪とのつながり。しかし、話の進み方が遅くてようやく読破しました。面白いんだけど、犯人を追いつめるの、もうちょっと早くしてほしいなぁ。今作は福井県警のはぐれ刑事2人が良い仕事をしました。所轄刑事たちは変わらぬスタンスで良いですね。読了日:01月10日 著者:笹本 稜平
緑の庭で寝ころんでの感想1年間のトムラウシ生活から福井に戻られて、時系列は前後しますが、宮下家のお子さんたちのその後のことを垣間見えてとても嬉しかったです。一読者の立場なのにまるで親戚の子供たちの成長を見守っているかのような。「羊と鋼の森」があのトムラウシで生まれたこと、本屋大賞受賞のエピソード、宮下さんの思いがいっぱい詰まった1冊でした。読了日:01月11日 著者:宮下 奈都
昭和45年11月25日―三島由紀夫自決、日本が受けた衝撃 (幻冬舎新書)の感想この日、私は田舎の中学3年生でした。学校から帰ったとき、テレビではそのニュースが流れていて衝撃を受けたことは覚えています。当時の人々がどのように事件を受け止めたか、貴重なドキュメンタリー。読了日:01月11日 著者:中川 右介
ままならないから私とあなたの感想短編・レンタル世界と、中編の表題作。どちらも面白かった!表題作の方は徹底的に合理的なことを追い求める薫と、薫のスタンスに違和感を感じ続ける雪子。薫が極端すぎて共感できないのは私が古い人間だからかな?朝井リョウ、やっぱり凄いなぁ。読了日:01月12日 著者:朝井 リョウ
絶望の歌を唄えの感想神田神保町で喫茶店を営む元警察官・安宅真。10年前、東南アジアの某国の選挙監視要員として海外派遣中にテロに巻き込まれ、親友を失い心に傷を負い警察を辞めた男。神田でイスラム過激派とみられるグループによりテロ事件が起き、死傷者が出て真は独自に調査を開始。うーん、悪くはないんだけどね。姪っ子・明日花、酔っ払い弁護士・疋田、真よりこの二人の活躍を見てみたいので続編出たら嬉しいかも?読了日:01月13日 著者:堂場瞬一
雨宿りの感想宮本紀子さん、初読み。表題作「雨宿り」の船宿の女主人・おこうが全編に関わるオムニバス短編集。他に、約束・遠回り・真似事・昔日。遠回りと真似事が好きですね。この作家さん、他の作品も読みたいと思います。レビューを載せて下さった読み友さんに感謝!読了日:01月14日 著者:宮本 紀子
あした吹く風の感想34歳の女性歯科医師と17歳の男子高校生の恋?読み始めは単なる官能小説かと思ったら、もうひとつの軸は父親と幼なじみの姉の事故死や離婚した夫の裏切り。悩み苦しんで、しかし自分の歩む道を見つける。読後は爽やかで中々良かったです。読了日:01月14日 著者:あさの あつこ
うなぎ女子の感想権藤佑市という売れない役者がキーになる、連作短編。主な舞台は「まつむら」といううなぎの専門店。うなぎの美味しそうな表現に心惹かれました。5章の「うな重」で語られる佑市の家族の話が一番良かったです。ともえが幸せになれたらいいな。読了日:01月15日 著者:加藤 元
彼方の友への感想戦前戦中の世の中で少女たちに絶大な支持を集めた「乙女の友」。主筆・有賀憲一郎と表紙絵を担当した画家・長谷川純司、二人に憧れていた少女・ハツは有賀付きの給仕として出版社に勤めることに。日本が暗い時代に突き進む中、少女たちに希望を与え続けた雑誌。ハッちゃんの頑張りと成長に涙が止まりません。素晴らしい作品でした!お薦め本です。第158回直木賞候補作。読了日:01月16日 著者:伊吹 有喜
異形のものたちの感想6つのホラー短編集。面・森の奥の家・日影歯科医院・ゾフィーの手袋・山荘奇譚・緋色の窓、どれもこの世のものではない異形のものが出てくる。「森の奥の家」は切なくて、「ゾフィーの手袋」は背中がゾワリ…。中々面白く、好きな1冊です。読了日:01月17日 著者:小池 真理子
永遠に残るは(上): ―クリフトン年代記 第7部― (新潮文庫)の感想前巻の内容を思い出しながら。エマが新たな役割を担い、ジャイルズに幸せな家庭が。ジェシカは少し道を踏み外し、ヴァージニアは悪に磨きが(笑) いよいよ残り僅かになりました。読み終えるのがちょっと寂しいけれど、下巻に行きます。読了日:01月18日 著者:ジェフリー アーチャー
永遠に残るは(下): ―クリフトン年代記 第7部― (新潮文庫)の感想ハリー・クリフトンとエマ・バリントンの長きに渡る愛の物語が完結。大河小説ではあったが、やはり「ケインとアベル」を超えるものではなかったかな。ダークヒロイン・ヴァージニアのその後を見てみたかった。いつか時間がとれたら最初から一気に読んでみたい作品。読了日:01月18日 著者:ジェフリー アーチャー
風神の手の感想遺影を専門に撮影する「鏡影館」での出会い。物語の始まりは35年前のひとつの事件。風が吹いて人の運命にどう関わるのか。章が進むにつれ、登場人物のつながりが明かされ、最後はとても温かな気持ちで読了しました。お薦め本です!読了日:01月19日 著者:道尾秀介
母さん、ごめん。 50代独身男の介護奮闘記の感想超高齢化社会を迎えた日本。長く生きることで介護の必要性は増してくる。独身男性である著者が母を介護する体験記。まだ自分には関係ないと思っている方にこそ読んでもらった方が良い本。実父は心臓の持病はあったけれど、下の世話は全くなしで他界。義母も最期まで自力で排泄は出来ていた。そのことはとても稀で天に感謝すべきものだったと思えた。読了日:01月20日 著者:松浦 晋也
若冲の感想同じ時代を生きた絵師たちとは異なる画風を貫いた伊藤若冲の生涯を異母妹・お志乃の目を通して描いた一作。若冲の絵は観たくなりましたが、物語としては盛り上がりに欠けていて読むのが楽しくなかったのが残念。先日読んだ「火定」があまりに印象的だったので期待しすぎたのかも。読了日:01月20日 著者:澤田 瞳子
空で出会ったふしぎな人たちの感想ギュレギュレの続編。カオスの管理人となった主人公、空で不思議な人たちと出会う。重たい物語を読んだあとにこういう1冊はとてもリラックス出来て最高!これは小学生にはちと難しいかな。最終章の不思議な島で出会った航海者、なるほど~って笑いたくなりますね。こういう本に巡り合わせてもらえる読メに感謝です。読了日:01月21日 著者:斉藤 洋
偽装 越境捜査の感想新宿駅で暴力をふるって人を殺した容疑者の自宅を訪れると、そこには他殺体が。その男・木崎乙彦は大企業の御曹司だった。単純な殺人事件が怪しげな会社ぐるみの犯罪と絡み、お金大好きな宮野が大喜びする。今回の越境タスクフォースは紅一点の彩香が大活躍。福富が金より正義に目覚めたのが面白い。読了日:01月21日 著者:笹本 稜平
映画化決定の感想才能あふれる映画作りをする少女と、うじうじ悩み続ける漫画好きな少年。ある日少年のノートに描かれた漫画のネーム「春に君を思う」を少女が読み、映画化すると言い渡される。少年の戸惑いや成長、少女の抱えるもの。高校生たちの瑞々しいストーリー、ラストは悲しい結末かと思いきや!?読了日:01月22日 著者:友井 羊
始末屋の感想吉原の妓楼の借金を取り立てる「始末屋」。始末屋「だるま屋」の直次郎が抱える苦しみは売られた妹しのの不憫な最期。妓の首を絞めた男の正体を探り花魁たちの恨みをはらす直次郎、悲しくてちょっと切ない男と女。読了日:01月22日 著者:宮本 紀子
報い―警視庁追跡捜査係 (ハルキ文庫)の感想一冊の日記から容疑者を特定。宇都宮に急行し着いた矢先、沖田たちの目の前で男は死亡。その男・辰見の周辺を調べ、同時期に山梨刑務所に服役していた男たちにたどり着いた追跡捜査係のメンバー。死んだ真犯人のプライドと執念に驚き。読了日:01月23日 著者:堂場 瞬一
シェアハウスかざみどりの感想丘の上のベイリー邸は、屋根の上の風見鶏が特徴的な八角形の三階建て洋館。クリスマスまでの期間限定で家賃なしで住むことが出来るというシェアアウスには、不思議な若い管理人と4人の住人たち。それぞれの秘められていた過去が明かされ、クリスマスに起きた奇跡のような結末。これ、素敵な物語でした。好きな本です。読了日:01月24日 著者:名取 佐和子
星の子の感想2018年本屋大賞ノミネート作品ということで読んでみました。今村夏子さん、初読み。すごく感想を書きにくい。赤ん坊の頃から病弱だったちひろ、そのことを悩み奇妙な新興宗教にのめり込む両親。信仰することは悪いことではないけれど、あまりにも閉ざされた世界にいると周りが見えなくなってしまうのではないかと。申し訳けないけれど、私には合わなくて何の共感も持てませんでした。読了日:01月24日 著者:今村夏子
マタニティ・グレイの感想小さな出版社で女性誌の編集者として働く千花子は予想外の妊娠に戸惑う。フリーランスのカメラマンの夫一斗と子供を産み育てる決心をし、出産までの日々が語られる。男性作家さんなので丁寧に取材をしての作品ではないかと思いますが、サラリと読み終えてしまいました。働きながら子供を産み育てる女性たちへのエールとも受け取れました。今まさに我が娘も初めての子を妊娠中、元気に生まれてくれることを念願しつつ読了。読了日:01月25日 著者:石田 衣良
キラキラ共和国の感想とても良い読書時間を持つことが出来ました。モリカゲさん、QPちゃんと家族になったポッポちゃん。前妻美雪さんへのお手紙に涙腺決壊、これからも素敵な家族のキラキラ共和国を見守りたいので、ぜひ続編を書いていただきたいなぁ。2018年本屋大賞ノミネート作。お薦め本です!読了日:01月26日 著者:小川 糸
膠着の感想接着剤メーカーの新入社員.丸橋啓太の目線で語られる、TOBや新商品開発、全くくっつかない接着剤。誰がライバル会社のスパイなのか?読みやすいので、さらりと読了。読了日:01月27日 著者:今野 敏
愛は味噌汁 食堂のおばちゃん(3) (ハルキ文庫)の感想シリーズ3作目も安定の面白さ!一子とニ三に頼もしい若者万里が加わり、食堂にも新しい風が。それでもはじめ食堂は下町の食堂。私も食べに行きたいなぁ!読了日:01月29日 著者:山口恵以子
アキラとあきら (徳間文庫)の感想分厚い1冊でしたが、面白くて一気に読了。町工場の社長の息子.山崎瑛と、大会社の社長の御曹司.階堂彬。二人の運命がどのように交錯するのか気になり、どんどん読み進めることが出来ました。購入本なので再読したいと思いました。お薦め本!読了日:01月30日 著者:池井戸潤
花木荘のひとびと (オレンジ文庫)の感想盛岡市内の古い木造アパート·花木荘。買い物依存症のしずく、家族に問題を抱えた時計職人の浅野、親の反対を押し切って美容師になった昇平とその彼女·葵。キーになるのは大家のトミさん!アパートの住人たちはそれぞれ重いものを持つけれど、読み心地は悪くなかったです。焼きおにぎり食べたくなります。読了日:01月30日 著者:髙森 美由紀
たそがれどきに見つけたものの感想人生のたそがれ時をむかえた女性たちを描いた6編のお話。どれもみな「うーん、分かる~」というものでした。私はこの本に出てくる女性たちより少し上の世代ですが、40代・50代の皆さんにはもっと共感できるものかも?一人暮らしの作家・きむ子さん、私もお尻出したままは嫌だな。読了日:01月31日 著者:朝倉 かすみ
読書メーター
逃亡刑事の感想面白くて一気読みでした!千葉県警のアマゾネスと呼ばれる高頭冴子警部と8歳の男の子・猛が、悪の手から逃亡する。猛の賢さと機転のきいた行動がナイス。とにかく一読を、お薦め本です。読了日:01月02日 著者:中山 七里
カーテンコール!の感想閉校が決まった萌木女学園で3月に卒業できなかった学生たちが救済措置として半年間の補修を受けることに。軟禁生活ともいえるその中で問題を抱えた彼女たちは少しずつ変化してゆく。ヒマワリの花と共に迎える半年遅れの卒業式、感動的です。「砂糖壺は空っぽ」はアミの会の「惑」で既読。読了日:01月03日 著者:加納 朋子
サハラの薔薇の感想エジプトの遺跡でミイラを発掘した考古学者・峰。彼が乗ったフランス行きの飛行機がまさかの砂漠に墜落。生き残ったメンバーは全員怪しげな人ばかり。峰ともう一人の日本人・永井、彼の抱えていた秘密と、あっと驚く陰謀。とにかく面白くて一気に読みました。これは皆さまお薦めですよ~。読了日:01月04日 著者:下村 敦史
架空の犬と嘘をつく猫 (単行本)の感想羽猫山吹が綴る、羽猫家の30年。崩壊した家庭とその中でもがく山吹。とても辛い物語ですが、最後はとても温かな気持ちで読み終えることが出来ました。寺地さんの作品、期待を裏切りません。お薦めです。読了日:01月04日 著者:寺地 はるな
地獄の犬たちの感想警察官でありながらヤクザ組織に潜入し、若頭補佐にまで上り詰め、組長・会長からも絶大な信頼を得ている・兼高昭吾。上司・阿内の命を受け、非情に汚れ仕事に手を染めてゆく。これでもかこれでもかというくらいの暴力の連続、でも、昭吾の正体がいつ暴かれるかとハラハラドキドキ。読了日:01月06日 著者:深町 秋生
焼け跡のハイヒールの感想著者のご両親の青春を書かれた作品。昭和20年4月1日に14歳で看護婦養成学校に入学するため栃木の田舎から上京した母、昭和18年に通信兵として大陸に渡った父。両親がどのように出会い、自分たち家族を成していったのか。若き日の母・美代子さんがとても魅力的でした。読了日:01月07日 著者:盛田隆二
仮面の君に告ぐの感想歯科衛生士・涌井和沙は何者かに命を奪われたが、事件から1年後病院のベッドで目を覚まし、森千鶴という女性になっていた。和沙を殺害したとされる容疑者を追う婚約者の歯科医・早田慎介。千鶴の姿をした和沙に残された時間は10日間。慎介と心を通わせることは出来るのか、誰が真犯人なのか。先が気になって一気に読めました。そうか、結末はそう来たかっていうどんでん返しあり。楽しめました!読了日:01月07日 著者:横関 大
火定の感想第158回直木賞候補作。澤田瞳子さん初読み。圧倒されました!平城京で猛威をふるった天然痘。庶民の病を治療する施薬院を舞台に、確たる治療法を見いだせない中で命を張って病者を救おうとする医師たちの姿。感動の1冊です。澤田さんの作品、もっと読んでみたいと思いました。お薦め本です。読了日:01月08日 著者:澤田 瞳子
悪い夏の感想第37回横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞作。生活保護を取り扱うケースワーカーと、不正受給や生保をビジネスにするヤクザ。罠にはまり転落してゆく者や、本当に救いの手を求めていた母子が哀れで泣けてきました。染井為人さん、初読み。読了日:01月09日 著者:染井 為人
危険領域: 所轄魂 (文芸書)の感想警察庁の捜査2課理事官になった息子。殺人などの凶悪犯を追う1課とは全く違う捜査手法。単純な自殺事件から広がる巨悪とのつながり。しかし、話の進み方が遅くてようやく読破しました。面白いんだけど、犯人を追いつめるの、もうちょっと早くしてほしいなぁ。今作は福井県警のはぐれ刑事2人が良い仕事をしました。所轄刑事たちは変わらぬスタンスで良いですね。読了日:01月10日 著者:笹本 稜平
緑の庭で寝ころんでの感想1年間のトムラウシ生活から福井に戻られて、時系列は前後しますが、宮下家のお子さんたちのその後のことを垣間見えてとても嬉しかったです。一読者の立場なのにまるで親戚の子供たちの成長を見守っているかのような。「羊と鋼の森」があのトムラウシで生まれたこと、本屋大賞受賞のエピソード、宮下さんの思いがいっぱい詰まった1冊でした。読了日:01月11日 著者:宮下 奈都
昭和45年11月25日―三島由紀夫自決、日本が受けた衝撃 (幻冬舎新書)の感想この日、私は田舎の中学3年生でした。学校から帰ったとき、テレビではそのニュースが流れていて衝撃を受けたことは覚えています。当時の人々がどのように事件を受け止めたか、貴重なドキュメンタリー。読了日:01月11日 著者:中川 右介
ままならないから私とあなたの感想短編・レンタル世界と、中編の表題作。どちらも面白かった!表題作の方は徹底的に合理的なことを追い求める薫と、薫のスタンスに違和感を感じ続ける雪子。薫が極端すぎて共感できないのは私が古い人間だからかな?朝井リョウ、やっぱり凄いなぁ。読了日:01月12日 著者:朝井 リョウ
絶望の歌を唄えの感想神田神保町で喫茶店を営む元警察官・安宅真。10年前、東南アジアの某国の選挙監視要員として海外派遣中にテロに巻き込まれ、親友を失い心に傷を負い警察を辞めた男。神田でイスラム過激派とみられるグループによりテロ事件が起き、死傷者が出て真は独自に調査を開始。うーん、悪くはないんだけどね。姪っ子・明日花、酔っ払い弁護士・疋田、真よりこの二人の活躍を見てみたいので続編出たら嬉しいかも?読了日:01月13日 著者:堂場瞬一
雨宿りの感想宮本紀子さん、初読み。表題作「雨宿り」の船宿の女主人・おこうが全編に関わるオムニバス短編集。他に、約束・遠回り・真似事・昔日。遠回りと真似事が好きですね。この作家さん、他の作品も読みたいと思います。レビューを載せて下さった読み友さんに感謝!読了日:01月14日 著者:宮本 紀子
あした吹く風の感想34歳の女性歯科医師と17歳の男子高校生の恋?読み始めは単なる官能小説かと思ったら、もうひとつの軸は父親と幼なじみの姉の事故死や離婚した夫の裏切り。悩み苦しんで、しかし自分の歩む道を見つける。読後は爽やかで中々良かったです。読了日:01月14日 著者:あさの あつこ
うなぎ女子の感想権藤佑市という売れない役者がキーになる、連作短編。主な舞台は「まつむら」といううなぎの専門店。うなぎの美味しそうな表現に心惹かれました。5章の「うな重」で語られる佑市の家族の話が一番良かったです。ともえが幸せになれたらいいな。読了日:01月15日 著者:加藤 元
彼方の友への感想戦前戦中の世の中で少女たちに絶大な支持を集めた「乙女の友」。主筆・有賀憲一郎と表紙絵を担当した画家・長谷川純司、二人に憧れていた少女・ハツは有賀付きの給仕として出版社に勤めることに。日本が暗い時代に突き進む中、少女たちに希望を与え続けた雑誌。ハッちゃんの頑張りと成長に涙が止まりません。素晴らしい作品でした!お薦め本です。第158回直木賞候補作。読了日:01月16日 著者:伊吹 有喜
異形のものたちの感想6つのホラー短編集。面・森の奥の家・日影歯科医院・ゾフィーの手袋・山荘奇譚・緋色の窓、どれもこの世のものではない異形のものが出てくる。「森の奥の家」は切なくて、「ゾフィーの手袋」は背中がゾワリ…。中々面白く、好きな1冊です。読了日:01月17日 著者:小池 真理子
永遠に残るは(上): ―クリフトン年代記 第7部― (新潮文庫)の感想前巻の内容を思い出しながら。エマが新たな役割を担い、ジャイルズに幸せな家庭が。ジェシカは少し道を踏み外し、ヴァージニアは悪に磨きが(笑) いよいよ残り僅かになりました。読み終えるのがちょっと寂しいけれど、下巻に行きます。読了日:01月18日 著者:ジェフリー アーチャー
永遠に残るは(下): ―クリフトン年代記 第7部― (新潮文庫)の感想ハリー・クリフトンとエマ・バリントンの長きに渡る愛の物語が完結。大河小説ではあったが、やはり「ケインとアベル」を超えるものではなかったかな。ダークヒロイン・ヴァージニアのその後を見てみたかった。いつか時間がとれたら最初から一気に読んでみたい作品。読了日:01月18日 著者:ジェフリー アーチャー
風神の手の感想遺影を専門に撮影する「鏡影館」での出会い。物語の始まりは35年前のひとつの事件。風が吹いて人の運命にどう関わるのか。章が進むにつれ、登場人物のつながりが明かされ、最後はとても温かな気持ちで読了しました。お薦め本です!読了日:01月19日 著者:道尾秀介
母さん、ごめん。 50代独身男の介護奮闘記の感想超高齢化社会を迎えた日本。長く生きることで介護の必要性は増してくる。独身男性である著者が母を介護する体験記。まだ自分には関係ないと思っている方にこそ読んでもらった方が良い本。実父は心臓の持病はあったけれど、下の世話は全くなしで他界。義母も最期まで自力で排泄は出来ていた。そのことはとても稀で天に感謝すべきものだったと思えた。読了日:01月20日 著者:松浦 晋也
若冲の感想同じ時代を生きた絵師たちとは異なる画風を貫いた伊藤若冲の生涯を異母妹・お志乃の目を通して描いた一作。若冲の絵は観たくなりましたが、物語としては盛り上がりに欠けていて読むのが楽しくなかったのが残念。先日読んだ「火定」があまりに印象的だったので期待しすぎたのかも。読了日:01月20日 著者:澤田 瞳子
空で出会ったふしぎな人たちの感想ギュレギュレの続編。カオスの管理人となった主人公、空で不思議な人たちと出会う。重たい物語を読んだあとにこういう1冊はとてもリラックス出来て最高!これは小学生にはちと難しいかな。最終章の不思議な島で出会った航海者、なるほど~って笑いたくなりますね。こういう本に巡り合わせてもらえる読メに感謝です。読了日:01月21日 著者:斉藤 洋
偽装 越境捜査の感想新宿駅で暴力をふるって人を殺した容疑者の自宅を訪れると、そこには他殺体が。その男・木崎乙彦は大企業の御曹司だった。単純な殺人事件が怪しげな会社ぐるみの犯罪と絡み、お金大好きな宮野が大喜びする。今回の越境タスクフォースは紅一点の彩香が大活躍。福富が金より正義に目覚めたのが面白い。読了日:01月21日 著者:笹本 稜平
映画化決定の感想才能あふれる映画作りをする少女と、うじうじ悩み続ける漫画好きな少年。ある日少年のノートに描かれた漫画のネーム「春に君を思う」を少女が読み、映画化すると言い渡される。少年の戸惑いや成長、少女の抱えるもの。高校生たちの瑞々しいストーリー、ラストは悲しい結末かと思いきや!?読了日:01月22日 著者:友井 羊
始末屋の感想吉原の妓楼の借金を取り立てる「始末屋」。始末屋「だるま屋」の直次郎が抱える苦しみは売られた妹しのの不憫な最期。妓の首を絞めた男の正体を探り花魁たちの恨みをはらす直次郎、悲しくてちょっと切ない男と女。読了日:01月22日 著者:宮本 紀子
報い―警視庁追跡捜査係 (ハルキ文庫)の感想一冊の日記から容疑者を特定。宇都宮に急行し着いた矢先、沖田たちの目の前で男は死亡。その男・辰見の周辺を調べ、同時期に山梨刑務所に服役していた男たちにたどり着いた追跡捜査係のメンバー。死んだ真犯人のプライドと執念に驚き。読了日:01月23日 著者:堂場 瞬一
シェアハウスかざみどりの感想丘の上のベイリー邸は、屋根の上の風見鶏が特徴的な八角形の三階建て洋館。クリスマスまでの期間限定で家賃なしで住むことが出来るというシェアアウスには、不思議な若い管理人と4人の住人たち。それぞれの秘められていた過去が明かされ、クリスマスに起きた奇跡のような結末。これ、素敵な物語でした。好きな本です。読了日:01月24日 著者:名取 佐和子
星の子の感想2018年本屋大賞ノミネート作品ということで読んでみました。今村夏子さん、初読み。すごく感想を書きにくい。赤ん坊の頃から病弱だったちひろ、そのことを悩み奇妙な新興宗教にのめり込む両親。信仰することは悪いことではないけれど、あまりにも閉ざされた世界にいると周りが見えなくなってしまうのではないかと。申し訳けないけれど、私には合わなくて何の共感も持てませんでした。読了日:01月24日 著者:今村夏子
マタニティ・グレイの感想小さな出版社で女性誌の編集者として働く千花子は予想外の妊娠に戸惑う。フリーランスのカメラマンの夫一斗と子供を産み育てる決心をし、出産までの日々が語られる。男性作家さんなので丁寧に取材をしての作品ではないかと思いますが、サラリと読み終えてしまいました。働きながら子供を産み育てる女性たちへのエールとも受け取れました。今まさに我が娘も初めての子を妊娠中、元気に生まれてくれることを念願しつつ読了。読了日:01月25日 著者:石田 衣良
キラキラ共和国の感想とても良い読書時間を持つことが出来ました。モリカゲさん、QPちゃんと家族になったポッポちゃん。前妻美雪さんへのお手紙に涙腺決壊、これからも素敵な家族のキラキラ共和国を見守りたいので、ぜひ続編を書いていただきたいなぁ。2018年本屋大賞ノミネート作。お薦め本です!読了日:01月26日 著者:小川 糸
膠着の感想接着剤メーカーの新入社員.丸橋啓太の目線で語られる、TOBや新商品開発、全くくっつかない接着剤。誰がライバル会社のスパイなのか?読みやすいので、さらりと読了。読了日:01月27日 著者:今野 敏
愛は味噌汁 食堂のおばちゃん(3) (ハルキ文庫)の感想シリーズ3作目も安定の面白さ!一子とニ三に頼もしい若者万里が加わり、食堂にも新しい風が。それでもはじめ食堂は下町の食堂。私も食べに行きたいなぁ!読了日:01月29日 著者:山口恵以子
アキラとあきら (徳間文庫)の感想分厚い1冊でしたが、面白くて一気に読了。町工場の社長の息子.山崎瑛と、大会社の社長の御曹司.階堂彬。二人の運命がどのように交錯するのか気になり、どんどん読み進めることが出来ました。購入本なので再読したいと思いました。お薦め本!読了日:01月30日 著者:池井戸潤
花木荘のひとびと (オレンジ文庫)の感想盛岡市内の古い木造アパート·花木荘。買い物依存症のしずく、家族に問題を抱えた時計職人の浅野、親の反対を押し切って美容師になった昇平とその彼女·葵。キーになるのは大家のトミさん!アパートの住人たちはそれぞれ重いものを持つけれど、読み心地は悪くなかったです。焼きおにぎり食べたくなります。読了日:01月30日 著者:髙森 美由紀
たそがれどきに見つけたものの感想人生のたそがれ時をむかえた女性たちを描いた6編のお話。どれもみな「うーん、分かる~」というものでした。私はこの本に出てくる女性たちより少し上の世代ですが、40代・50代の皆さんにはもっと共感できるものかも?一人暮らしの作家・きむ子さん、私もお尻出したままは嫌だな。読了日:01月31日 著者:朝倉 かすみ
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