朝倉かすみ著 光文社
北海道で一人暮らしをする83歳のおもちさん。
長年連れ添った夫は施設に入り、毎日2回電話でおもちさんの様子を尋ねる東京に住む長女と近くに住み時々おもちさんの家に来て生活の手助けをしてくれる長男の妻。
明るく社交的で元気なおもちさんには持病があるが、お医者さんの言うことはチンプンカンプンで分からない。
週に2回看護師さんがやってきてお腹に注射される。
ちょっとくらい熱が出てもお医者さんになんか行かない。
熱があって動けないからお医者さんには行かない…。
熱が下がってから病院に行きなさいと娘や嫁に言われたら、熱もないのに医者なんかに行けないって。。
おもちさん、糖尿病なのに、食事制限が出来ず、入院させられてもこっそり売店でどら焼きかって看護師さんに大目玉(笑)
とうとう周りが相談して老人保健施設へ。
おもちさんの心の声、やらかす失敗。
来し方を振り返っての後悔…。
我が身もあと少ししたらおもちさんの年代に。
そして老母もこんな心境になのだろうかと想像をしてみたり。
おもちさんは幸せに歳を経たのだと思う。