SASHIY エイガニッキ

メモ書きです、遊び心です、それでも、力です、どこにも、どちらにも、収まりつかない、思いです、可能性です、

SASHIY エイガニッキ

2021-08-15 12:01:56 | 日記

CⅢ「ドイツ零年」を見る聴く、
  廃墟のドイツ、ベルリン、全くに、建物が破壊されて、移動撮影のカメラ、車を走らせて、どこまでも続く廃墟、そんな最中に人々が暮らす、戦後の混乱の中、満足に物資もない、仕事もない、墓掘りの仕事、主人公の少年は、未だ就労年齢に達せずに、許可書もないままに、仕事の中に、この子が邪魔するのだと、役人は歳を問う、全く幼い主人公は追われて、家族に言われて、仕事にやってきた、走り去る車から石炭がこぼれて、走りより拾い上げる主人公、警官が叱る、他の娘たちも石炭を手にして走る、少年は歩く、歩く、家路を、廃墟の背景の中、やっと戻ったアパート、沢山の家族が住んでいる、電気係りの役人は、契約違反と、使い過ぎ、しかし、現実問題は、こうして、狭い部屋に沢山の家族を、家を失ったものたちが、同居しなくては、満足に仕事もない最中、病の父、ベッドの父、姉と主人公が何とか食べ物を用意するばかり、兵隊から戻った兄は、おびえて何も出来ない、最前線で戦ったのだから、見つかったら始末されると、父の説得も聞かずに、主人公は父に代わり、兄に代わり、何とか一家を支えようと、他の家族の娘ともども、姉は出かける、夜の街、気晴らしと、確かに、気晴らしもあるのだが、夜の街で、金に成りもするのだ、クラブ、女たち、男たち、酒、アパートでは、大家各の家族の父が、秤を売ろうと、主人公に押しつける、値を言って、売って来いと、全ては、子どもたち任せ、親たちは、病で、負けて、くじけて、言い訳ばかり、己はナチスを批判したのだとばかり、実質的なことは何もやらない、できない、娘たち、子供たちの活躍、主人公は秤を持って通りに、男が現れて、値を言うと、笑って、ごまかして、肉の缶詰を差し出す、足りないと主人公、が、今一つ渡して、車で走り去る、他の子どもたちは、馬鹿だなと、だが、主人公に何が出来た、歩き、彷徨うばかりの主人公、そこに元教師の男が、いやらしく体に触れ、優しく頭をなでる、怪しい屋敷の中、ブルジョア家族、女のためにマニキュア、こんな暮らしをしている者たちもあるのだ、先生は、レコードをアメリカ兵に売れと、少年と少女を紹介、先生は、子どもたちを遣って商売しているのだ、敗戦の後の先生の現実、廃墟の中の空き地にアメリカ兵を連れて、レコードを掛ける、ヒットラーの演説、廃墟に鳴り響く、ヒットラーの演説、通りにまでも、あまりにむなしい、演説、廃墟の中、アメリカ兵は、廃墟を背景に、写真を撮り、ドイツの記念に、ヒットラーの音声の入ったレコードなどを土産に、売った金の大半を先生は手にして奪ってしまう、僅かの金が主人公に、しかも、金を手にすると、さっさと去っていってしまう、少年と少女に主人公を押しつけて、任された年上の少年は、ジャガイモだと、列車が着いたのか、走り出す、ロングショット、車両、子どもたち、走る走る、貨車から、ジャガイモを奪うのだ、夜、寝場所のない主人公、何を今さら、子供たちは皆浮浪者、どこにでも寝ろとばかり、少女と寝ろと、困惑の主人公、初めてなのだ、これまでは、それでも、家族とともに、今、闇商売の中に、招かれて、その日暮らしの中に、今いる場所も分からずに、翌日に、アパートに、心配した姉は抱きとめる、父の怒り、叱り、叩かれて、でも、如何とも、缶詰は大家の男に取られて、主人公には、何も、僅かのジャガイモばかり、父は倒れて、医師が診察、医師の計らいで病院に、食事もなかなかに、安堵の家族、だが、退院したら、また子供たちの面倒に成らなくては、今だ死ねない父の嘆き、兄のだらしなさ、優しい姉、困った時にはまたおいでと云っていた先生を尋ねる、先生は、また他の少年を連れている、また同じ商売に使うのか、いやらしく見つめる紳士、先生のボスか、先生は、主人公に、仕方ないのだと、病の父は時期に死ぬのだと、その方が、幸せなのだと、そんな時なのだと、悲しみの主人公、町を彷徨い、父は病院から、アパートに、薬を手にして、父は、粗末な食事に、嘆き、ここまで来て、姉の作ったスープに愚痴、どうすることも出来ない、姉と主人公、相変わらずの駄目兄、主人公は決意する、父の手にしていた薬を持ちだし、紅茶を沸かし、入れる、父に飲ませて、変な味だと、それでも、あったかい飲み物に、全て飲み干して、横に、そこに、役人が、兄は捕まって、連れいかれ、どうすれば、父の死んでいることが、判って、皆が集まってくる、少年は、主人公は居たたまれない、一人、外に、始まりのごとくに、彷徨うばかり、歩き、スキップ、影、石、彼を構ってくれるものは、廃墟の石ころばかり、映し出される影ばかり、先生に、父の死を告げる、殺したと、馬鹿なと、己の云ったことを鵜呑みにした主人公に、困惑、突き放し、逃げ去るばかり、かくて、誰も、かまってくれない、高い建物、教会か、廃墟の教会、上っていく、上っていく、どこまでも、屋上から、見下ろす、父の棺、だが、誰が用意した、兄は役人から解放されて自由に、何も心配することは無かったのだ、父に報告する嬉しさに走りこんだが、父は既に死して、黒い姿の兄とカップルの女、主人公を探すが、見つからない、姉も、連れだって、出かけていく、兄たち、始まりの、掘られていた墓だろうか、こうして始まりに、戻っていくのか、父の墓を掘っていたのだ、高みで、彷徨い、孤独、絶望、見つめ、誰も、助けてくれない、崩れた廃墟の高みの端、佇み、下を見つめ、落下、皆が走りくる、姉が、嘆き、倒れた少年、横に動けず、座り込む姉、これが戦争なのだ、物々しく、最前線で、銃弾を浴びせ合うばかりではない、銃後の、終戦後の、現実これもまた、戦争なのだ、ここを裁けずに、つまみ食いの軍人、政治家、実業家、権力者、この0年から問え、横移動から、ラストに、あの廃墟の高みを見出して、その中に、その上に、階段を上がる、どこまでも、そして屋上に、屋上でぶらぶらして、当てもなく、高みから下を見つめ、際に、立つ、ラストの落下は、下に向かったのではなく、横に歩きだした、可能性の横、だが、もちろんに、踏み場のない、中空、落下、しかし、うつぶせに、下に向かって横移動のごとくに、倒れこむ、地面に向かい、これ以上の移動は不可能に、カメラもまた、この動きを責め立てたのは、父、国家、世界、政治、経済、わたし、わたしたち、今もって、子供たちは、主人公と同じ彷徨いを続けていないか、いつまでも、落下し続ける子供たち、わたしたち、行き場のない横移動は、結果登り詰めてしまうしか無い、少年と姉と共に、カメラの動きもまた止まるしか無い、世界が、戦後動き始めた、その社会が今、また、二十一世紀の今日、廃墟として在るばかり、この零年から何が出来た、何も、相変わらずに、彷徨っている、落下し続けている、

 


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