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我孫子・手賀沼と愛猫レオンの徒然日記。漢検1級チャレンジャーの方の参考となるブログ。2018年7月から“俳句”も開始。

熟語の読み・一字訓読 (その119)&(その120)

2015年05月17日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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●熟語の読み・一字訓読(その119)です。
<晢:セツ、セイ、あき(らか)、かしこ(い)>=「晣」
・あき(らか):晢晢(セイセイ)=光明なさま・明らかなさま(大)、星の光るさま(字通) *「明星、晢晢たり」(詩経)、晣晣(セイセイ)=あきらなさま *「庭燎、晣晣たり」(詩経)、明晢=明らか *「明晢・・・晢明に事を行う」(説文)、昭晢=昧爽・夜明けの意、目晢・・・
・かしこ(い)適当な熟語見当たらず。
<(晰):セキ、あき(らか)>
・あき(らか):=晰晰、昭晰、明晰・・・晰理=分理、晰類=分類、*明晰:頭脳明晰=あきらかではっきりしていること 
*その他(「皙(セキ、しろ(い)、なつめ)」と通じて「白い、色白」の意あり・・・この「皙」は「」と字体異なるので注意。)白(セキハク)=色白の人、種=白色人、人=色白の人
<暈:ウン、かさ、ぼか(し)、めまい、くら(む)、ぼか(す)、ぼけ(る)、くま>
・かさ:暈囲=日月のかさ、月暈、日暈、暈気=日がさ、暈月、暈蝕=かさと蝕、暈珥(ウンジ)=日がさ(*「日の気。日がさ。暈は日を囲繞する気。珥は両旁に在って内に向かう気」(宋史・天文志一))・・・天文用語の模様・・・、暈光=採光、暈裙=月光のようなもすそ
・ぼか(し):暈蔭=うっすら、暈染(ウンゼン)=ぼかし=暈淡、暈繝(ウンゲン)=ぼかし染めた物・くまどりまじえるもの
・めまい:暈眩、眩暈、暈穴(ウンケツ)=急所(*「相手をしてめまいをせしめるところ」(大漢和))
・くら(む):暈目=目をくらます
・ぼか(す)、ぼけ(る):暈花=かすむ、暈昏=かすんで迷う
・くま:(邦語)暈取(くまどり)
*その他(現代用語で船・車などに「酔う」意あり)暈船=船酔い=船暈、酒暈、酔暈、車暈・・・
<暉:キ、かがや(く)、あき(らか)、ひかり、ひか(る)>
・かがや(く):暉映=かがやきうつる、暉暉=①日光のかがやくさま
・あき(らか):暉暉=②空がはれてあきらかなさま
・ひかり、ひか(る):暉芒=光芒=ひかり・かがやき、暉光=ひかりかがやく、かがやく光、暉夜=蛍火のこと。

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●熟語の読み・一字訓読(その120)です。
<暘:ヨウ、ひので、あき(らか)>*「暘、日出 也」(説文)「暘、明 也」(書・堯典)
・ひので:暘谷(ヨウコク)、暘烏(ヨウウ)=日の異名=陽烏
・あき(らか):暘谷
*その他(かわく、かわかす意)暘燥(ヨウソウ)=日照りで乾燥すること
<暝:ミョウ、メイ、くら(い)、かす(か)、く(れる)>
・くら(い):暝途(メイト)=暗い道・夜道、暝煙=暗雲、暝暗、暝晦、暝靄=ほのぐらい靄、暝暝=くらい(字)、さびしいさま(大)、暝天=くらい夜空
・かす(か):暝茫=ぼんやり
・く(れる):暝雪=夜半の雪、暝鐘=ひぐれの鐘、暝色=晩の景色・夕暮れの景色、暝帆=晩帆・遠方にくらく見える船の帆
<曠:コウ、あき(らか)、ひろ(い)、むな(しい)>
・あき(らか):曠迥(コウケイ)=はるか、とおい、あきらか
・ひろ(い ):曠闊、曠野=あら野、曠曠=ひろびろとしたさま、ひろく大きなさま、ひろくはるかなさま
・むな(しい):曠世・・・、曠官、曠古、曠天、曠久=曠日弥(彌)久・・・多多あり。
<曦:ギ、ひ、ひかり>
・ひ、ひか(り):曦光=日の光、赫曦(カクギ)=日の光、曦月=太陽と月、曦軒=太陽の乗っている車の意=日のこと
<曩:ドウ、ノウ、さき、さき(に)、ひさ(しい)>
・さき、さき(に):曩日=前日、さきの日、昔、疇昔。曩昔=さきに、かつて、以前。曩祖=祖先・先祖、曩時、曩歳・・・
・ひさ(しい):曩懐(ノウカイ)=ひさしい思い(昔から懐いていた思い)
*「さき、さきに」と「ひさしい」はほぼ同義(「ひさしい前」)で使われているので、熟語は両方の訓読みが可能と思われる。

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