気がつけば思い出Ⅱ

日々の忙しさの中でフッと気がついた時はもう
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はじめての俳句🖊22~蝉

2021年08月16日 | 喜代の俳句

まどろみの夢を断ちたる蝉の声

 

季語:蝉(夏)

油蝉 みんみん 熊蝉 にいにい蝉 唖蝉(おしぜみ) 初蝉 朝蝉 夕蝉 夜蝉 蝉時雨(せみしぐれ)

セミ科の昆虫の総称。初夏になると初蝉を聞く。梅雨が明ければ、一斉にいろいろな蝉の声が聞こえてくる。

ジイ、ジイと鳴く油蝉、ミーン、ミーンと鳴くミンミン蝉、シャーシャーと鳴く熊蝉、ニイニイと鳴くニイニイ蝉。

蝉の降るような声を「蝉時雨」という。日中の声は暑苦しいが、朝夕聞く声は涼しい。

唖蝉(おしぜみ)は鳴かない雌蝉のことである。➡ 蜩(ヒグラシ)秋・法師蝉(ツクツクホウシ)秋 ※俳句歳時記 

作品の背景:うとうととして、薄っすらとした夢を見ていたところ、近くの木に飛んできたのか蝉が大きな声で鳴きだし、目が覚めてしまった。

提出した句:【まどろめば蝉に断たるる淡き夢】

先生の添削:とても詩的な雰囲気のある作品ですね。不思議な味わいがあります。

ただ、「まどろめば」が因果関係を表してしまっているのが気になります。

また、「淡き夢」があるので省略してもいいでしょう。

そこで添削例では、「淡き夢」冒頭に持ってきて、「目覚めさす」と続けました。

例句Ⅰ:【淡き夢から目覚めさす蝉の声】

あるいは「まどろみ」をいかして

例句Ⅱ:【まどろみの夢を断ちたる蝉の声】

         

指摘にある「因果関係」を考えてみました。

日常生活でも理屈っぽい人は敬遠されがちですが、俳句でも理屈や説明はあまり良くはないとされ、俳句で言う「理屈」とは因果関係のこと。

因果関係とは「原因とそれによって生ずる結果との関係」➡「Aを原因としてBが変動すること」

つまり提出句は「まどろめば~」がAで、その後の「蝉に断たれる夢」がBになっていました。

「まどろむ」も「淡き夢」も使いたかった私・・・。

テキストに「初心者は一句の中にあれもこれも入れてしまう傾向があります。ひとつのことに集中して一句にまとめるようにするとよいでしょう。」

と書いてありました。

初心者なのに理屈っぽい私は・・・結局「まどろみ」もあり「淡き」を除いても「夢」は残るの例句Ⅱを見出しに載せてみました。

このところ、雨が降り続き、場所によっては尋常でないほど降り、残念なことに災害も多く起きています。

気温もだいぶ下がり、この句を作った頃(提出8月5日)に比べると蝉の声もずいぶん少なくなった気がします。

でもまだ(秋の季語の蝉)の蜩(ヒグラシ)や法師蝉(ツクツクホウシ)の声は聞きません。

来週にはまた暑さが戻ってくるようなので、そこで、いろいろな蝉が最後だとばかりに一斉に鳴くのでしょうか(蝉時雨)?

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