143)信じるのは自分の目だけ!

 汾河は渭河に次ぐ黄河第2の支流です。山西省北部の寧武県に発し、山西省を縦断して最南部の河津で黄河に合流します。太原市の中央を流れていますので、かならず見たいと思っていました。
 ホテルを朝早く出て見にいきました。河の両岸が生態公園になっていますが、工事中で近づくことができません。南内環橋という橋から上流側をみると、けっこうな水があります。きれいとはいえないのに数人の人が遊泳中。
 欄干越しに下流側をみてびっくりしました。水がありません。草ぼうぼうで、畑になっているところもあります。あわてて下流側に回ってみると、人工の青色の堰で河を仕切っています。プールにしてあるのです。大同の御河について何号か前に書きましたが、あれといっしょ。
 大同の友人・王萍に橋の上から電話をかけました。「汾河には水がありますよ。太原の友人にたしかめます」といいますから「その必要はないよ。自分の目でみてるんだから」と答えました。ホテルに帰って服務員にきくと「汾河には水があります」と2人が声をそろえます。林業学校の幹部に「汾河の水がなくなったのはいつからですか?」ときくと、「汾河には水があります」と答えました。みんな知らないんですね。
 前世紀の末、黄河の水を使い始めて、太原の水事情は好転したはず。でも、第2の支流がこのような状態ですから、黄河に水がなくなってもしかたないでしょうね。
 【写真】黄河第2の支流・汾河も断流している。それなのに近くの人はそれを知らない。
 (2007年8月5日号)
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Unknown (大同の陳尚士(土八路))
2007-07-29 19:21:57
高見先生:
ご中国語のブログをみてください。
黄土盖煤と言う方がコメントを書いてあげます。
私がそれを日本語に翻訳いたしました。
 
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