142)十数年ぶりの太原

 国際協力機構(JICA)の短期専門家として6月末から太原・銀川・内蒙古阿拉善(アラシャン)・烏魯木斉(ウルムチ)を駆け足で回っています。そのなかでの印象を数回書きます。
 太原は山西省の省都ですが、私は十数年ぶりにきて浦島太郎のようです。以前はくすんだ地方都市だったのに、ホテルの窓からみると30階建て以上の高層ビルが立ち並んでいます。これからどんどん増えるようで、建築用の大型クレーンがたくさんみえます。旧市街の再開発もありますが、それよりは外に広がっていく勢いのほうが強いよう。
 市街地の道路が一斉に工事中です。どこもかしこも掘り起こされていて、まさに「中華全国総工事現場」。北京オリンピックは来年8月の開幕ですが、北京だけでなく全国の都市がそこを目標にラストスパートしているようです。
 私のなじみの大同にくらべ街路樹や公園の緑もはるかに濃いのです。雨量など自然条件もいくらか良好なうえ、灌水もよくなされています。
 十数年前に泊まったホテルをやっとみつけましたが、以前はとてもりっぱなホテルにみえていたのに、いまは周囲の巨大な建物に圧迫されて貧弱にみえます。
 全国でみて、貧しいほうから数えた方が早い山西省ですから、太原が発展するのはうれしいことですが、喜んでばかりいられない事情もあります。それは次回に。
【写真】たくさんの高層ビルが立ち並び、発展著しい太原。外へ外へと拡大している。
(2007年7月25日号)
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