1252話)狼毒

小老樹の写真をさがしていて、この写真をみつけました。なかなかきれいです。緑の地球環境センター(大同県周士庄鎮)になる予定の小老樹の林のなかで咲いていたのです。

きれいな花ですが、猛毒をもっているそうで、これを食べると地を駆けるものはすべて死に、空を飛ぶものもすべて死ぬ、とあります。中国名は狼毒で、学名はStellera chamaejasme。

梅原さんにこの花の写真をみてもらったら、「ジンチョウゲ科の草本はめずらしいですね」という答えが即座に返ってきてびっくり。

大塩さんは製薬会社の研究職に就いておられたんですけど、この葉をしばらく舌に乗せて、「あっ、きますね!」とのこと。プロはさすがですね。けっしてマネしちゃいけない。

正倉院御物のリストにこの「狼毒」があり、調べてみると、その量が記載よりずいぶん減っていた、政変などにさいしてこっそり使用されたのではないかという記事を載せたのは、毎日新聞だったと思います。

中国のポケット図鑑『常見野花』(中国林業出版社)にこの花が収録されており、第1版(2004年6月)では「美しいが毒があり栽培に適しない」とあり、第2版(2009年7月)には「非常に美しく観賞栽培に適する」とあります。
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