224話)食への情熱

 日本人と中国人とでは、食にたいする考え方がちがいます。日本では素材そのものの味をたいせつにするのにたいし、中国では食材の組み合わせや調理法によっておいしく食べる、というふうに。
 日本ではなんでも新鮮なほどおいしいと考えますが、中国ではそうとはかぎりません。新鮮さが勝負と思える海産物でも、乾燥させてから調理します。ナマコ、アワビはその代表例です。
 野菜もそうです。日本では、野菜も新鮮なものほどおいしいと考えますね。ところが中国では(とりあえず山西省では)キャベツや白菜は、天日にさらして少し乾燥させたほうが甘くなっておいしいといい、直射日光にあたるところに数日、干しておきます。私たちもキノコをそうしますけど。
 写真は太原市のあるレストランの玄関わきの光景です。ネギを乱暴にあつかっています。ネギの青い部分は、すっかり枯れてしまっています。でも、このほうがおいしい、といいます。
 私たちも先入観をすてて、いろんな食べ方を研究してみるのもおもしろいと思います。食にたいする中国人の情熱は、私たちとは比較にならないのです。
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