734話)菌根菌の接種

 菌根菌を接種するさいに、もっとも大事なのはその時期だそう。小川眞先生(写真中央)によると、マツが発芽し、葉についていた殻が落ち、葉が広がる時期がいちばんいいそう。マツは発芽と前後して、まず直根を伸ばしますが、直根に菌根菌はつかず、横に伸びる細根につくのだそう。横根が伸びはじめるのが、地上の葉が広がるタイミング。時期的には5月の末ごろです。

 ところがキノコが生え、採取できるのは、夏がすぎて、気温が下がりはじめるころ。大同では8月後半から9月上旬くらいまで。その時期に雨があるとキノコが生えますが、雨がないとキノコは生えません。大同市南部の霊丘県では今年、雨があり、キノコを採取できましたが、北部の大同県などではいくらさがしても、みつかりませんでした。

 8~9月にできる胞子を、どのように育苗にもちいるか? これまで小川先生の指導で、いろんな方法を試してきました。第1は、つくった胞子液をすぐにマツの小苗にかける方法。第2は、キノコの生えていた松林の表土を、秋か春先にとってきて、苗床の土にまぜる方法。第3は、キノコのひだを洗って、胞子液をつくり、それを保存しておいて、最高のタイミングでマツ苗のうえに撒く方法。これまでの経験からいくと、第3の方法がいちばん効果的です。
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