いろいろアクセスを試みましたが、秋林峪ではカンバ林の本体に到達することはできませんでした。地元の人をガイドにさがして、可能なルートを案内してもらわないとムリでしょう。ちょっと離れたところでの観察では、あのアブラマツ、そしてカンバの大きさといったところから、30~40年くらいで再生してきた林、という感じです。ネット上には、「原始密林」といった表現もあったんですけど、それが存在しないことの証明は原理的に不可能ですし、あってほしいと思う私の気持ちもあるんですけど、期待薄ですね。まあ、なにがあってもふしぎでないのが中国ですけど。
9月初旬に訪れた霊丘県の空中草原でもそうでしたが、カンバのなかに、モクセイ科の樹木がまじっています。それも少なくとも数種類はあるよう。これなんか、葉や実のようすはライラックによく似ているんですけど、なにかはわかりません。私たちの南天門自然植物園にも、モクセイ科の樹木がけっこうあります。
おもしろいところではあったのです。観光開発をかかげているんですけど、私の印象ではむずかしいでしょうね。年配者の足で登るのは、ちょっとムリです。そして、いまの中国の若い人たちは、こういうところにきたがらないでしょう。予定より遅くなったので、急いで下ってくると、1人の男性が途中まで登ってきていました。大同市内からきたそうです。しかし、その仲間数人は、山にははいらないで、入口のところでパイチュウ(白酒)を飲み、大騒ぎして、ヒンシュクをかっていたようです。