マイペースで行こう

キリスト教会の牧師のブログです。更新も内容もマイペースですが、19年目に入りました。

互いを結びつけるのは…

2024-10-30 12:16:25 | 最近の読書
10月20日(日)の礼拝の説教で、「苦しみや弱さの体験が互いを結びつける」という観点から、苦しみを通られたキリストのことをお話ししました。

その導入で、「信仰の12ステップ」という自助グループのプログラムをご紹介しました。聖書に基づいて、キリスト者の信仰の成熟と成長を助けるものです。教会の図書コーナーにも入っている『語らいと祈り ~信仰の12ステップに取り組んだ人々の物語~』(松下景子 著/ヨベル/2023年7月)のことにも触れました。

私自身、5年半ほど、この12ステップのプログラムに参加してきました。牧師をしている友人に声をかけられ、牧師のためのグループに加えて頂きました。同じ仕事についている者同士、その喜びにも苦労にも共感するところが多く、このグループに参加することで私は助けられてきました。自分のことを話し、また他の参加者の話に耳を傾け合うことから生まれる、慰め、励ましや気づきがあります。

ここで、神と私たちとの関係についても触れておきたいと思います。
聖書は伝えています。
神の御子キリストが人となられたということを。
人となられたキリストは、貧しさ、苦しみ、悩み、恐れ、そして十字架の死を経験なさいました。
このイエスさまが私たちの弱さにも深い同情と慈愛を示し、父なる神さまの御前にとりなしていてくださいます。
このようにして与えられる神との確かな関係は、どんな時にも私たちを立ち上がらせて、常に希望を与えてくれます。

以下に聖書からの引用を示します。
新約聖書 ヘブル人への手紙5章7節
キリストは、肉体をもって生きている間、自分を死から救い出すことができる方に向かって、大きな叫び声と涙をもって祈りと願いをささげ、その敬虔のゆえに聞き入れられました。

同2章17,18節
したがって、神に関わる事柄について、あわれみ深い、忠実な大祭司となるために、イエスはすべての点で兄弟たちと同じようにならなければなりませんでした。それで民の罪の宥めがなされたのです。イエスは、自ら試みを受けて苦しまれたからこそ、試みられている者たちを助けることができるのです。

同4章15,16節
私たちの大祭司は、私たちの弱さに同情できない方ではありません。罪は犯しませんでしたが、すべての点において、私たちと同じように試みにあわれたのです。ですから私たちは、あわれみを受け、また恵みをいただいて、折にかなった助けを受けるために、大胆に恵みの御座に近づこうではありませんか。

キリストの受難をテーマにした讃美歌の演奏もどうぞ。
O Sacred Head, Now Wounded/Phillip Keveren

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読み始めました

2018-09-05 23:36:52 | 最近の読書
9月に入り、この本を読み始めました。

『ジョン・ストット 日毎の聖書』
ジョン・ストット著
中台孝雄 訳
いのちのことば社 2017年1月



神学校の卒業式に同窓会からの記念品で頂いたものです。
すぐに読み始めても良かったのですが…
一応、9月始まりを想定して構成しているそうで、そのプランで読むことにしました。

『ジョン・ストット 日毎の聖書』は、旧新約聖書の構成に沿って、日毎に聖句が選定されていて、ショートメッセージが綴られています。
この本を一年間通して読むと、聖書が伝えたいことの全体像をつかめるように考えられています。

私は、『みことばの光』と聖書通読表に沿って聖書を読みつつ、この本も読んでいくことにしました。

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このタイミングで

2018-06-23 11:29:24 | 最近の読書
先日、この本を読みました。

『砕かれた心の輝き -三人の王の物語-』
ジーン・エドワーズ著
油井芙美子訳
あめんどう 2002年[原著1980,1992]



妻が友人から頂いたものです。
頂いたのはもうしばらく前のことですが、私はまだ読んでいませんでした。
ですが、引越作業で本の箱詰めのときに、ふと目に留まり、読もうと思っていた一冊です。

私にとっては、タイムリーで考えさせられる内容でした。
聖書が伝えている、イスラエル王国のサウル、ダビデ、アブサロムを題材に、リーダーシップや「牧者」としてのあり方を問う内容でした。
聖書の記録の行間をそれぞれの人物像や発言を補うことで、メッセージ性が深められ、よくまとめられています。
社会的にも組織内の「パワハラ」が問題視されている中、教会における「牧会」を考える一助となる本です。

私個人の読後感としては…
この著者の主張に共感するところも多く、かつての自分の選択や判断を「やっぱり、これで良かったんだ」と納得、確認しました。
また同時に、「自分の置かれた立場は力を持つことへの誘惑に絶えずさらされているんだなぁ」と釘を刺されるようで厳粛な思いにもなりました。

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ジュリアス・シーザー

2018-02-01 20:22:21 | 最近の読書
しばらく前の授業でのこと。
論文演習というクラスで、自分の卒論に関する発表をしました。

先生やクラスメイトからの質問やコメントを頂くのですが、その中でM先生から、「シェイクスピアの『ジュリアス・シーザー』の一場面みたいですね」というコメントを頂きました。
ちなみに、私の卒論で取り上げている聖書の場面は、サムエル記第二16:20-17:14です。
イスラエルの王ダビデに対して反乱を起こした、王子アブサロムが登場します。
そして、アヒトフェルとフシャイという二人の人物が、アブサロムにそれぞれ異なった助言をするところです。

実は…学生時代にいくつかシェイクスピアの作品を読んだのですが、『ジュリアス・シーザー』はまだでしたので…
これを機会に読んでみようかとふと思い立ち、翻訳ですが早速目を通してみました。
(そんなことしている時間はあるのか!と自分で自分にツッコミを入れてましたが...)

『ジュリアス・シーザー』
ウィリアム・シェイクスピア作
大場建治訳
研究社 シェイクスピア・コレクション6

確かに…
シーザーを亡き者にしたブルータスは、聴衆に向かって語り終え、彼らの動揺を鎮めて、その場を去りました。
しかしその直後、後を託されたアントニーはブルータスのことを「高潔無比」と称えることばをくり返しながら、そのことばの紡ぎ方によって、聴衆を自分の味方につけて、ブルータスに歯向かわせていく、巧みでしたたかな演説をしています。

アヒトフェルのすぐれた助言を覆すために語ったフシャイのことばと語り口は、さながらアントニーのようだとも表現できるでしょうか。
フシャイがダビデの友であり、ダビデを助けるためにアブサロムに近づいていたというシチュエーションにも通じるところがあるかもしれません。

論文の中身では扱っていませんが、頂いたコメントから、また一つ、プラスアルファの勉強になりました。

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ついに届きました

2017-10-12 23:38:50 | 最近の読書
ついに『聖書 新改訳2017』が届きました。
すでに周囲からは「届きました」という話をチラホラ聞いていましたので、そろそろ私のも届くかな、と思っていたところです。



早速、パラパラとめくって、目を通してみました。
私の卒論で言及している聖書箇所も、一部ですが訳語を変更しているところがありました。
もちろんそれで、私の卒論の内容に大きく影響があるわけではありませんが、私の論文にも表現を手直しすべきところがありそうです。

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