先生もつぶやく、生徒もつぶやく。

横浜市でピアノ教室を主宰しています。レッスン中の面白出来事などを紹介中。

譜読みと譜読み

2023-07-17 00:51:25 | Weblog
先日、たまたま流れきたtwitterで、あるピアノ教室の先生が、譜読みの重要性について
熱く語っていました。
ピアノを始めた初心者こそ、まずは正しく正確な譜読みは絶対に必要だ、というような趣旨でした。
そうでなければ、作曲家の求めているものをくみ取ることはできない、と。
まあ、確かにそうですねぇ、と思いながら、何気なくリプライを読んでいると、
現在、お子さんを習わせている保護者の方が、最初は楽しさを優先しても良いのでは?という
感想を述べていらっしゃいました。
まあ、確かにそうですね。。

一体、どっちなんだと問われそうです(笑)

楽譜を読む、譜読みという行為。

効率的なのは、楽譜を読む力が強いほうが、圧倒的に有利だと私は思います。
乱暴な言い方をすると、楽譜を読むことができさえすれば、それがどんな音であるかわからなくても
一流の作曲家が作った音楽を奏でることができるからです。
自分が作曲しなくても素晴らしい音楽を演奏することができる、というのは
幸福だと思います。
だから、一刻も「早く」、「効率的」に、素晴らしい音楽を「たくさん」奏でたい方は、読譜力をあげるべきだと
私は思います。

ただ、一方でそんなに効率的なことをみんな求めているのか?という疑問もあります。

変な話ですが、技術を学ぶには時間がかかります。
効率的にというのなら、技術を学ぶこと自体は効率的ではない、ような気もします。

以前、教えていた生徒に発表会が終わっても、その曲がとても好きで
その後1年間、弾いていた生徒がいました。
それは、その曲が大好きな自分のために弾いており、そこに効率の良さは
ありませんでした。

最近の私の指導は、譜読みを大事にするのと同じくらい、
読譜をせずに弾くことそのものにフォーカスをあてる割合も増えてきました。
弾くことだけにフォーカスすることで、先に技術が身につき、
別の曲にも応用ができるようになってきました。

何事もバランスかな、と思います。



コメント
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