先生もつぶやく、生徒もつぶやく。

横浜市でピアノ教室を主宰しています。レッスン中の面白出来事などを紹介中。

お仕事

2009-07-30 22:35:28 | ピアノのお仕事
今日は、イギリスに本部のあるバレエ学校(RAD)の
サマースクールでのレッスンの伴奏をするために、久しぶりに
東京芸術劇場までいってきました。

講師は、ウォリス先生という素敵な女性の方でした。
もちろん、初対面。
それぞれの先生によってレッスンの進め方は違うので、
ちょっとどきどきです。。。

会場が、大きなリハーサル室という恵まれた環境のため
普段だとできない、舞台袖から登場するようなステップを含む
レッスンは、本当の舞台のようでしたし、
「このステップでこのタイプの曲?!」と思ったり。
また、「あなたの好きな曲を弾いて。それを聴いてどういう風に
動くか自分で考えて」と生徒に言ったり、と、
なかなか新鮮な驚きも満載でした。

ピアノもカワイのフルコンで、調律は微妙でしたが、
とても弾きやすく、弾く私もとても気持ちよく
ああ、やっぱりフルコンはいいなあ。。。。

「フルコン」というのは、グランドピアノのサイズのなかで
一番大きなサイズ。
奥行きが一番あるタイプですね。
何がいいって、小さい音が音量は小さいのによく響くし、コントロールしやすい!
意外に思われるかもしれませんが、そうなんです。
もちろん、大きな音もよく響くので、音われしにくいように思います。

しかし、やっぱりそれは、コンサートホール用。
もし、我が家においてしまうと、部屋が音の洪水状態になってしまいます



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ピアノ弾きの宿命

2009-07-29 00:20:35 | レッスン日記
先日、フルートの方の伴奏あわせをしてきました。
お互いにお互いの楽器の話になり、

「ピアノの人ってホールごとにピアノが違って、大丈夫なんですか?」

というような趣旨のことをきかれました。

いや、本当はできることなら、自分のピアノで弾きたいです!!!

世界的なピアニストなんかだと、ピアノも自分のをホールに持ってきて、
自分がいつも頼んでいる専門の調律師さんにピアノを調律してもらって、
本番を・・・なんてこともありますが、
ほとんどのピアニストは、そのホールの所有しているピアノで
本番を弾きます。

ホールで弾く場合は、たいていリハーサルがあるので、
そのときに、

「ああ、このピアノはこんな感じなのね」と本番前に触ることができることも
ありますが、困ったのは、学生時代の試験。


試験だから、その場の一発勝負!!

音を出すまで、感触がわからない。
これは、結構どきどきでした。


そうしたなか、つかんだコツ。

それは、

ピアノによろしくお願いしますの気持ちを持つ!!!


ピアニストはピアノがなくてはお話にならないわけですし、
そのピアノを自分が征服してあやつるよりも、
そうした気持ちの方が、私は結果的にいい演奏ができた気がします。

私だけかもしれませんが、悩んだときには、ピアノにお願いしてみては??

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

宇宙

2009-07-16 22:19:15 | レッスン日記
今日は、生徒に実験してもらうことを紹介。


ピアノの鍵盤は、押すと音がでます。
離すと、音が消えます。

では、そこで問題。

低いほうの鍵盤をそっと音がならないように押しておきます。
そのまま、あらたに上のほうの音域の鍵盤をスタッカートで弾くとどうなるでしょう?


と訊ねると、

「新たに弾いた音だけなる」
という意見が大多数。
ピアノの構造をきちんと理解していれば、確かにその通り。
少数意見としては、「何の音もならない」といったのもたまにあります。


さてさて、どうなるか・・・・。


正解は


なんだかわからないけど、関係ない音が鳴ってる!!

でした。

結構、驚きです。

別に、実験に使ったピアノが壊れているわけではなく、
アコースティックなピアノではこうなります。

では、なぜそんな音がなるのか?

実は、ピアノに限らず、どんな楽器もある音をだしたとき、
その音だけではなく、そのほかのいろんな音を含んでいるんです。
低い、音を出さずに押した鍵盤のところの弦(音)ももちろんそのほかの
音もふくんでいるわけで、それが、他の音がなったときに共鳴して鳴る、
ということなんです。

お勉強としては、高校の物理とかでやる事なのかなあ。
私には記憶にありませんが。

でも、こどもの一人は「宇宙の音」と名付けてくれました。
なかなか神秘的な表現で、感動してしまいます。。。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ピアノは生き物

2009-07-15 00:32:38 | レッスン日記
最近、めっきり暑くなってきました。
日本の夏は湿気があってじめじめします。。。
そのおかげで、日本の女性は肌がキレイという話もありますが、

ピアノにとって、高温多湿は
     大敵!

症状としては、

1.明らかに音が響かなくなる!

2.鍵盤を押すと、きいきい音がする!!

3.鍵盤をはなしても戻ってこない!!!


こうなると、環境の改善が必要になります。
エアコンを入れて温度湿度を調整すると、あっという間に元通り。

やはり生楽器というのは、生きているんだなあと実感。
主に我が家では、ピアノさまのためにエアコンを入れることが多いです。。。

また、調律師さんから伺ったところ、夏はピアノの音程が低く狂いやすいとか。
理由はやっぱり、温度。
ピアノは内部に「弦」という鉄でできたたくさんの線を張っていて、
それをフェルトを固めたような「ハンマー」でたたくことによって音をだします。
弦は鉄でできているので、夏のように温度が高いと伸びてしまいます。
(線路と同じですね)
長い弦と短い弦だと、長いほうが音程は低いので、結果低くなりやすいそうです。
その不安定な状態で、また弾くとさらに狂うわけで、、、

とはいえ、音が狂うくらい、かわいいものです。

知人のヴァイオリンは湿気で楽器が真っ二つに割れてしまったことが
あるとか!!

やはり、高温多湿は大敵です・・・。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コラボ その2

2009-07-07 23:05:02 | ピアノのお仕事
というわけで、本番を迎えました。

披露宴の前に、一回だけ、リハーサルをさせてもらえる時間を
用意してくれたので、あわせてみると

今までにないくらいの失敗をしてしまった私


会場が予想以上に寒かったこと、楽器があまりいい状態ではなかったこと
そして緊張していたことが重なって、とんでもないことに



どどどどどうしよう!!!!!

とおもうと同時に
リハで失敗すれば、本番は大丈夫!
と楽観的に考えてもしまう自分。
確かに今までの演奏を振り返ってみると、ことごとくそうなんですが、

いや!そういうことじゃないから!!!

とひとり悶々としてお食事をいただきながら、出番を待つ。

本番は、先生のすばらしい踊りにお客さんも大感激で、とても大きな拍手でした。
私もなんとか無事に乗りきり、ほっと一安心。

そして、今回もジンクスは破られず、
良かったんだか悪かったんだか・・・。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コラボ

2009-07-06 19:01:22 | ピアノのお仕事
先日、いつも弾きに行っているバレエ教室の先生の結婚式に
出席してきました。

そこで、余興として、同じ教室に所属しているバレエの先生と
私で

コラボしましょう!!


という話になり、

ウェストサイドストーリーなんかも振付けたロビンスの作品
「Dancer at a gathering」という作品をやってきました。

実はこの作品、ショパンのエチュードOp.25-4にロビンスが振り付けを
したもの。ピアノ曲としても完成されているので、ピアノだけで聴いても
楽しめます。

さて、初回のあわせの後、



先生、テンポってコレくらいで大丈夫?

「大丈夫ですよ」

速くないですか?

「全然、速くないですよ。むしろ遅いとつらいんです」

えっ!

というわけで、いつも先生が練習用に使ってる音源は誰の録音か聞いてみると、


「ポリーニです」

でたーっ!!


ポリーニのショパンのエチュードといえば、速くて正確なテクニックの
代名詞。どどどどどうしよう(汗)

というわけで、ほぼ試験並みの練習をしないと、そして暗譜にしないと
乗り切れないと判明。

その結果は・・・?

続きは、また明日。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

徒然と

2009-07-03 23:11:19 | レッスン日記
私が通学していた、高校では、2年生のときに
全員、数学の「代数」が必須科目でした。

ただでさえ、文系人間なうえ、いつもその授業がお昼休み後で
渋い落ち着いた声の担当先生の授業は、睡魔との闘いでした。


そんなあまり真面目とはいえない生徒だった私ですが、
今、レッスンのなかではその代数ででてきた
「ベクトル」という言葉を(高校生以上に)多用しています。



ベクトルとは(私の記憶では)、力の「方向」と「強さ」。


個々の音符はそれぞれひとつひとつに、ベクトルをもっていて
それを意識し、それぞれを表現するところに
クラシックというジャンルの醍醐味があるように思えます。

個々の音符をどういう具合に次につなげていくか。
テンポを狂わせたり、リズムを崩すことなく、自然で有機的に。


      それは、演奏者が自分で考え、選び、表現する。



クラシックは、楽譜どおり弾かなくてはいけない、
退屈な音楽とも思われがちですが、考え方によっては
もうすでに、楽譜によって音楽の枠組みが完成されているという、
ある意味親切なジャンルでもあるわけです。
ジャズだと、アドリブは、自分で作り出さなければいけないわけで。


だから、その分、「ベクトル」に個性がかかる比重が大きいともいえると思う。


でも、この「ベクトル」という感じ、どんなジャンルの芸術にもあるように思う。
書道やバレエの話を聞く時にも、同様のことが感じられるし、
多分、スポーツなんかもそうなのではないかと思う。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

再会

2009-07-01 09:49:03 | レッスン日記
先日、街でばったり、以前ピアノを教えていた子に会いました。
昔から、「保育士になりたい!」としっかりした考えを持っている子でした。
彼女は、短大に合格したのを機にレッスンはやめてしまったのですが、

久しぶりに会って第一声が、

「先生!コードのレッスンしてくれて、本当に助かりました!!!」


思わず、


   でしょ?!


と言ってしまいました(笑)

正しくは、「コードネーム」と言って、楽譜上のアルファベットのことです。
ジャズとか、歌本、ギターなんかでよく書かれています。
ひとつひとつが、それぞれ和音を表しているので、それさえわかれば、
左手で伴奏がつけられるという、すぐれもの。

保育士だったら、コード弾きのほうがより現場でつかえる!と思って
レッスン中に基本的なコードは使えこなせるように、とレッスンの合間に
やっていました。
もちろん、短大の授業でも、コードの授業があったそうですが、
「コードがわかんない友達にも教えてあげましたよ!」
と強く語ってくれました。
レッスン中に伝授した、コードからより伴奏に聞こえるアレンジなんかも
実践してくれたらしく、私もとてもうれしくなりました。

もともとクラフトも得意で、幼稚園実習もとても楽しかったと
うれしそうに話す彼女は、とても輝いて見えました。

これから徐々に就職活動、がんばれ!
君だったら、いい先生になれますよ!!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする