中村一徳先生学術セミナー

１０月１８日（日）、名古屋で不妊鍼灸ネットワーク会長中村一徳先生の学術セミナーが開催され行ってまいりました。今回はスーパーライザーの有用性を盛り込んだご講演で、耳鼻科のお話や皮膚科脱毛症のお話もありましたが、主に「不妊」に関する内容でお話くださいました。

いつも中村先生のお話を伺って感じることは、幅広い見識を、「必要な所に」「的確に」「わかりやすく記憶に残りやすい口調・表現」でお話くださるので、講習会が終わって日にちが経過しても頭にしっかり残っていて、患者さんにも説明しやすくありがたいことです。
勉強されている範囲が圧倒的に広く、産婦人科学や赤ちゃん学、生殖医療の他に生物学、細胞学、免疫学、心臓、血管、リンパ、筋肉、姿勢、呼吸、そして統計学や物理学、数学などなど、まだ書ききれないくらい多種の学びから得られた知識や情報を『不妊治療』というテーマ本流に整理されて注ぎ込まれているので厚みがあり、その「一鍼」「一灸」「一刺激」に想いと重みが感じられます。その「想い」や「重み」はきちんと科学的な根拠や効果に裏打ちされたものや科学的検証を勧めているものなので、私にとって理想とする臨床姿勢を貫いていらっしゃる先生です。今回も見やすくわかりやすいスライドを豊富にご用意いただいて大変勉強になりました。

勉強は繰り返して行うほど「今まで見えていなかったもの」「流してしまっていたこと」「大切に思えていなかったもの」などに目が向き（気づき）、学び直し深みを増していきます。今回の受講も気づきだらけの充実したものになりました（名古屋まできてよかった！！）。
患者さんが不妊治療に鍼治療を加えてみようと「決心」したとき、ここの院を選んでよかったと思っていただけるような的確な治療とアドバイスができるよう研鑽を積まなければと改めて気持ちを引き締めました。


セミナー後、なんと中村先生にこのあと行われる打ち上げ（懇親会）にお誘いいただいて「よよよよろしくお願いします！」と参加させていただきました。
図々しくも同じテーブルに座らせていただき、治療に関する質問やその他もろもろ（もろもろ♪）お話できて楽しい時間を過ごさせていただきました。

「できる人」はやっぱり学的に優れているだけでなく、人間的に魅力に満ちあふれた『人間力』をお持ちなんだなぁとよく感じます。死ぬまでにそういった魅力をちょっとでも身につけたいものだと、初老を迎えてしみじみ思う今日この頃なのでした。