3月20日(日)、不妊鍼灸ネットワークの第2回公開講座が京都で行われ、今年も参加させていただきました。
昨年の内容も目からうろこの充実した講義ばかりでしたが、今年も大変実りある勉強をさせていただきました。
こちらのネットワークの存在を知るまでは、不妊治療に関しては特に自律神経のバランスを整えることを目的に(特に副交感神経優位となるような)治療を意識しておこなってきましたが、局所治療として「子宮血流量の改善(内膜の厚さや質)」や「卵質の改善(育卵、採卵成績の向上)」を目的としたツボの選択や刺激方法(施術方法)を実技を交えて教えていただいてから、さっそく翌診療から取り入れるようになりました(また、不妊治療初診時に「卵子の成長について」から「鍼灸では何を目的に、どういったことをおこなっていくか」などをしっかりご説明し、ご理解と納得をいただいたうえで始めてまいりますが、その内容はこちらのネットワークの講座でご指導いただいたものをベースにしています)。
今年は特別講演として、『醍醐渡辺クリニック』渡辺浩彦院長が「クリニックにおける不妊治療の現状」を大変わかりやすくお話しされ、また、胚培養室長の木下勝治先生は動画を交えた「ラボワークの実際」をお話しくださいました。この動画などは、普段見ることができない貴重な映像(媒精や裸化法、顕微授精の様子など)を拝見することができ、大変勉強になりました。
患者さんに治療で還元することはもちろん、こちらで教わった有益な情報もきちんと発信していきたいと思います。
不妊鍼灸ネットワークの先生方、本当にありがとうございました。
【プログラム】
1.「当院での日常の不妊患者への治療と対応」
三瓶真一先生
2.『不妊症例研究発表』
(1)「成功事例の症例報告及びアンケート集計結果の報告」
寺澤智栄子先生
(2)「開始直後から短期間で卵質改善された一症例」
西村和重先生
(3)「帝王切開瘢痕症候群~帝王切開を原因とした続発性不妊」
櫻井 央先生
(4)「副腎へのアプローチ・AKとYNSAを使った診断とアプローチ・乏精子症の一症例」
徐 大恒先生
(5)「両卵巣チョコレート嚢腫を経た体外受精アシスト成功例」
露木 藍先生
3.「着床率向上の詳細」
中村一徳先生
4.「排卵障害など」
徐 大兼先生
5.「クリニックにおける不妊治療の現状」
醍醐渡辺クリニック院長 渡辺浩彦先生
6.「不妊治療におけるラボワークの実際」
醍醐渡辺クリニック培養室長 木下勝治先生
分厚いテキスト!ネットワークの熱を感じました