(散歩にて)
全巻読破を目指しているアガサ・クリスティーの作品に3組の探偵が登場します。
ポアロ、ミス・マープル、トミーとタペンスです。
気取り屋で自信家のベルギー人のポアロ、セント・メアリー・ミード村(ロンドン郊外の架空の村)に住む
気の好いおばあちゃんのミス・マープル、そして冒険家のおしどり探偵(最初は恋人同士、後に結婚)の
トミーとタペンス、というわけです。
ところが、どっこい、もう一人いるんですね、探偵さん。それが、「パーカー・パイン」です。
ところが、このパイン氏、短編にしか登場しないのです。
というわけで、私も、クリスティーを読み始めてしばらくは、パイン氏の存在を知りませんでした。
知ったのは、他の作品の解説を読んでいてでした。
てな訳で、今回やっと、パイン氏登場の作品読みました。短編集から「パーカー・パイン登場」です。
このパイン氏はイギリス人で、ポアロ氏とは違って、気取り屋でもなく自信家でもなく、ごく誠実な
人物のようですが、これまでの人間観察データにより、その行動パターンの分析・予測をし、推理する
タイプの探偵さんで、今でいえば、「ゲッターズ飯田」さんのような人のようです。
この好人物をどうして、クリスティーーが本編に登場させなかったのか、不思議ですが、是非本編で
じっくり読んでみたかった気がします。