無名会~12月2010年1月4日発行
シモバシラ(植物名でーす)
2010年!あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いします、
人生の生きる自他場他(じたばた)を今年も地味に派手に展開しましょう。
しばらく更新できなかったので、今回は
2009年12月までに巻いた連句をすべてのせます。
脇起こし短歌行「かりがねの声」
かりがねの声の月下を重ならず 大野林火
地平線までつづく稲波 古賀直子
芸術祭子等のライブに参加して 星 明子
新開店に並ぶ行列 峯田政志
ウ
予算案決まりましたと大臣が 直子
土用鰻で祝杯を上げ 明子
夏座敷恋の手管を指南され 政志
苦い顔してパパはやきもき 直子
出張と思わせて行く草食系 明子
噂となりしきつい落書 政志
絵てがみを埋め尽くして花吹雪 直子
壬生狂言を力車連ねて 明子
ナオ
うららかに悪疫退散祈る僧 政志
将棋大好きパチンコも好き 直子
パスポート切れないうちに韓国へ 明子
与謝野鉄幹詩歌中々 政志
わが妻は見目うるわしく才たけて 直子
炬燵で過ごすねんごろな仲 明子
月の夜三世代にて牡丹鍋 政志
あれこれそれでいつも幸せ 直子
ナウ
アスリート平成生まれ席捲す 明子
今日も晴天誰のご利益 政志
佳き人の虫も訪い来る花館 明子
磯に遊びて暮れなずむ頃 直子
平成21年10月18日 於関戸公民館創作室
二十韻 「日の模様」
川の面日の縞模様冬に入る 玉木 祐
まっすぐ上る石竈の煙 太田 六魚
夕焼けの鐘を聞きつつ帰るらん 宮澤 佳子
ごはんですよと子等を呼ぶ声 古賀 直子
ウ
願い事とっくに失せて秋袷 山田 藤子
露かきわけて彼の後追い 梅田 實
雲間出て離れぬ二人照らす月 實
何に苛立ち吠える番犬 峯田 政志
国会の質疑応答きりもなく 直
高歌放吟とんびの合羽 藤
ナオ
応援は球の流れに喜怒悲鳴 志
夏の月白ゴジラ胴上げ 祐
男来るパンに袋をぶら下げて 藤
楊貴妃に似た美女にうっとり 志
夢に見て覚めてまた見る婀娜黒子 直
定期検査は異常これなく 實
ナウ
出張の行く先選ぶ上司妻 佳
身の鬼を打つ朧夜の影 祐
花に酔強いアブサンがぶ呑みす 志
蛙千匹鳴かす峡の田 六
平成21年11月7日 於 関戸公民館にて満尾
二十韻「国生みの冬」
成りなりてなりあまれる国生みの冬 祐
尊と命集う寒釣 六魚
車座の自慢話はきりもなし 直子
空気のよめぬ一人嫌な奴 祐
ウ
月の水芋名月のよだれかも 政志
ひとつの椀で濁酒酌む 明子
紅さしてあなたにホの字吾亦紅 直子
何とか過ぎた仕分け作業も 政志
観光の名所は音羽御殿とや 祐
舞台の芸は連獅子の舞 明子
ナオ
玉手箱披けば何時も夢あまた 六魚
正覚坊の背に夕月 直子
お爺さまほんとは凄いフィクサーで 政志
今宵お渡り待って側室 祐
寝室の鏡も唖然お戯れ 六魚
右と左があらら逆さま 直子
ナウ
公園のシーソー朽ちて缶ジュース 明子
翁逍遥かぎろいのなか 政志
寄りあいて花も団子も鬼子母神 明子
吉祥果には止まる蝶々 六魚
起首 2009年 12月 5日 満尾2009年12月14日
於 永山公民館 ナオ16より文音
(この植物は根元のところに白いハンカチをくっつけたように、寒い冬に水が凍ってこのようなものを作ります。
夏には穂状の白い花をつけます。)
二十韻 パジャマパーティーの巻 橋豊美 捌
にぎやかにパジャマパーティー冬銀河 橋豊美
玻璃窓揺らす凩の音 古賀直子
デパ地下の味見の批評辛口で 藤尾 薫
ネックチェーンの一寸きらめく 峯田政志
ウ
園遊会紳士淑女に月の影 梅田 實
待たせる馬車にこほろぎの声 おおた六魚
シンデレラ迎える彼と踊りの輪 宮澤佳子
知りたくないのあなたのことは 直
繰り返す結婚詐欺の淋しさよ 豊
村の外れの夕べの鴉 實
ナオ
UFOみたい月は涼しく銀色に 薫
夏の遍路に振舞いの水 佳
剣二本筆一本の二天流 六
元気余って子供が五人 實
辞典にはセピア色したラブレター 佳
恋の卍の艶やかなりし 薫
ナウ
ほろ酔いの夢うつうつと覚めやらず 直
靖国祭かかるサーカス 豊
紅の御堂を包む花の雲 志
蓬を摘んでつくるお団子 六
平成21年11月15日首尾 於関戸公民館
二十韻「ときめきありて」
遠き日はときめきありて降誕祭 星 明子
ステッキ振って歩む暖冬 梅田 實
地球儀の潮路は青く波立ちて おおた六魚
古書市に買う天金の書を 玉木 祐
ウ
名月の朗読会の夢十夜 藤尾 薫
ゼミで出会った君のさやけし 古賀 直子
障子貼る白き腕に惚れ込んで 實
足跡消して一茶の雀 明
もう駄目と言いつつ旅に出てゆけり 祐
酒で励ます品川の宿 魚
ナオ
ロングラン主役をはった祭笛 直
林間学校月も降りくる 明
あらふしぎ双子の少女入れ替わる 薫
銀杏返しの水曲芸師 實
長煙管吸いつ吸われつあれこれと 魚
祖母は乗り込むジャンボゼット機 祐
ナウ
免税のチョコクッキイは甘すぎて 直
大家勤行春の蠅飛ぶ 明
山門の奥に広がる花の森 實
亀鳴くばかり静かなる川 魚
平成21年12月20日 於関戸公民館
二十韻「もてなし好きの」 膝送り
寒椿もてなし好きの句会かな 梅田 實
家ごとに具の違うのっぺ汁 玉木 祐
単線の駅に猫抱く人のいて 古賀 直子
定年間近ポッポ屋稼業 藤尾 薫
ウ
蝋管のとぎれとぎれに月昇る 星 明子
秋の夜長に会議は踊る 祐
田仕舞いの身振り手振りが忘られず 直
ベッドの枕動くあちこち おおた六魚
羽箒乗って届ける宅急便 直
窯出しの皿割れる音聞く 明
ナ オ
味良くて師匠のすきな心天 直
卯月野に出るほっかりと月 祐
文科理科みんな主張が違います 實
酒を飲むやらボート漕ぐやら 六
悲しみを湛える富士の嶺仰ぐ 實
ほんとにあなたは見返り美人 直
ナウ
老人の収集コイン騙し取る 薫
かいやぐらには首相官邸 六
社寺いくつめぐりめぐりて花回廊 明
あちらこちらで蛙合戦 實
平成21年12月20日首尾 於聖蹟桜ヶ丘 関戸公民館
シモバシラ(植物名でーす)
2010年!あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いします、
人生の生きる自他場他(じたばた)を今年も地味に派手に展開しましょう。
しばらく更新できなかったので、今回は
2009年12月までに巻いた連句をすべてのせます。
脇起こし短歌行「かりがねの声」
かりがねの声の月下を重ならず 大野林火
地平線までつづく稲波 古賀直子
芸術祭子等のライブに参加して 星 明子
新開店に並ぶ行列 峯田政志
ウ
予算案決まりましたと大臣が 直子
土用鰻で祝杯を上げ 明子
夏座敷恋の手管を指南され 政志
苦い顔してパパはやきもき 直子
出張と思わせて行く草食系 明子
噂となりしきつい落書 政志
絵てがみを埋め尽くして花吹雪 直子
壬生狂言を力車連ねて 明子
ナオ
うららかに悪疫退散祈る僧 政志
将棋大好きパチンコも好き 直子
パスポート切れないうちに韓国へ 明子
与謝野鉄幹詩歌中々 政志
わが妻は見目うるわしく才たけて 直子
炬燵で過ごすねんごろな仲 明子
月の夜三世代にて牡丹鍋 政志
あれこれそれでいつも幸せ 直子
ナウ
アスリート平成生まれ席捲す 明子
今日も晴天誰のご利益 政志
佳き人の虫も訪い来る花館 明子
磯に遊びて暮れなずむ頃 直子
平成21年10月18日 於関戸公民館創作室
二十韻 「日の模様」
川の面日の縞模様冬に入る 玉木 祐
まっすぐ上る石竈の煙 太田 六魚
夕焼けの鐘を聞きつつ帰るらん 宮澤 佳子
ごはんですよと子等を呼ぶ声 古賀 直子
ウ
願い事とっくに失せて秋袷 山田 藤子
露かきわけて彼の後追い 梅田 實
雲間出て離れぬ二人照らす月 實
何に苛立ち吠える番犬 峯田 政志
国会の質疑応答きりもなく 直
高歌放吟とんびの合羽 藤
ナオ
応援は球の流れに喜怒悲鳴 志
夏の月白ゴジラ胴上げ 祐
男来るパンに袋をぶら下げて 藤
楊貴妃に似た美女にうっとり 志
夢に見て覚めてまた見る婀娜黒子 直
定期検査は異常これなく 實
ナウ
出張の行く先選ぶ上司妻 佳
身の鬼を打つ朧夜の影 祐
花に酔強いアブサンがぶ呑みす 志
蛙千匹鳴かす峡の田 六
平成21年11月7日 於 関戸公民館にて満尾
二十韻「国生みの冬」
成りなりてなりあまれる国生みの冬 祐
尊と命集う寒釣 六魚
車座の自慢話はきりもなし 直子
空気のよめぬ一人嫌な奴 祐
ウ
月の水芋名月のよだれかも 政志
ひとつの椀で濁酒酌む 明子
紅さしてあなたにホの字吾亦紅 直子
何とか過ぎた仕分け作業も 政志
観光の名所は音羽御殿とや 祐
舞台の芸は連獅子の舞 明子
ナオ
玉手箱披けば何時も夢あまた 六魚
正覚坊の背に夕月 直子
お爺さまほんとは凄いフィクサーで 政志
今宵お渡り待って側室 祐
寝室の鏡も唖然お戯れ 六魚
右と左があらら逆さま 直子
ナウ
公園のシーソー朽ちて缶ジュース 明子
翁逍遥かぎろいのなか 政志
寄りあいて花も団子も鬼子母神 明子
吉祥果には止まる蝶々 六魚
起首 2009年 12月 5日 満尾2009年12月14日
於 永山公民館 ナオ16より文音
(この植物は根元のところに白いハンカチをくっつけたように、寒い冬に水が凍ってこのようなものを作ります。
夏には穂状の白い花をつけます。)
二十韻 パジャマパーティーの巻 橋豊美 捌
にぎやかにパジャマパーティー冬銀河 橋豊美
玻璃窓揺らす凩の音 古賀直子
デパ地下の味見の批評辛口で 藤尾 薫
ネックチェーンの一寸きらめく 峯田政志
ウ
園遊会紳士淑女に月の影 梅田 實
待たせる馬車にこほろぎの声 おおた六魚
シンデレラ迎える彼と踊りの輪 宮澤佳子
知りたくないのあなたのことは 直
繰り返す結婚詐欺の淋しさよ 豊
村の外れの夕べの鴉 實
ナオ
UFOみたい月は涼しく銀色に 薫
夏の遍路に振舞いの水 佳
剣二本筆一本の二天流 六
元気余って子供が五人 實
辞典にはセピア色したラブレター 佳
恋の卍の艶やかなりし 薫
ナウ
ほろ酔いの夢うつうつと覚めやらず 直
靖国祭かかるサーカス 豊
紅の御堂を包む花の雲 志
蓬を摘んでつくるお団子 六
平成21年11月15日首尾 於関戸公民館
二十韻「ときめきありて」
遠き日はときめきありて降誕祭 星 明子
ステッキ振って歩む暖冬 梅田 實
地球儀の潮路は青く波立ちて おおた六魚
古書市に買う天金の書を 玉木 祐
ウ
名月の朗読会の夢十夜 藤尾 薫
ゼミで出会った君のさやけし 古賀 直子
障子貼る白き腕に惚れ込んで 實
足跡消して一茶の雀 明
もう駄目と言いつつ旅に出てゆけり 祐
酒で励ます品川の宿 魚
ナオ
ロングラン主役をはった祭笛 直
林間学校月も降りくる 明
あらふしぎ双子の少女入れ替わる 薫
銀杏返しの水曲芸師 實
長煙管吸いつ吸われつあれこれと 魚
祖母は乗り込むジャンボゼット機 祐
ナウ
免税のチョコクッキイは甘すぎて 直
大家勤行春の蠅飛ぶ 明
山門の奥に広がる花の森 實
亀鳴くばかり静かなる川 魚
平成21年12月20日 於関戸公民館
二十韻「もてなし好きの」 膝送り
寒椿もてなし好きの句会かな 梅田 實
家ごとに具の違うのっぺ汁 玉木 祐
単線の駅に猫抱く人のいて 古賀 直子
定年間近ポッポ屋稼業 藤尾 薫
ウ
蝋管のとぎれとぎれに月昇る 星 明子
秋の夜長に会議は踊る 祐
田仕舞いの身振り手振りが忘られず 直
ベッドの枕動くあちこち おおた六魚
羽箒乗って届ける宅急便 直
窯出しの皿割れる音聞く 明
ナ オ
味良くて師匠のすきな心天 直
卯月野に出るほっかりと月 祐
文科理科みんな主張が違います 實
酒を飲むやらボート漕ぐやら 六
悲しみを湛える富士の嶺仰ぐ 實
ほんとにあなたは見返り美人 直
ナウ
老人の収集コイン騙し取る 薫
かいやぐらには首相官邸 六
社寺いくつめぐりめぐりて花回廊 明
あちらこちらで蛙合戦 實
平成21年12月20日首尾 於聖蹟桜ヶ丘 関戸公民館