無名会鍛錬会 清水高原にて 2014年9月30日発行
今年は早く秋になりましたね。
キバナコスモス、蝶、蟷螂。(知らずにカマキリさんが写ってました左上に・・・)
夏休みに清水高原で巻いた歌仙です。
歌仙「流火」の巻 膝送り
オ はるばると友の集いし流火かな 星 明子
夜長楽しむ三吟歌仙 玉木 祐
月の面よぎりて鴨の渡るらん 古賀 直子
靴新しく明日は早起き 明
豆腐屋の行列いつも笑い声 祐
水鉄砲は父の手作り 直
ウ 富士垢離のツアー参加に申込み 明
ごきげんようと朝な夕なに 祐
お嬢さんぶったあの娘に首ったけ 直
半世紀ぶり戦友会 明
タブレットで写真を撮って八十歳 祐
ステッキ替わりの傘が目じるし 直
雪の降る倫敦塔に鐘を聞く 明
舟の上行く冴え返る月 祐
乾杯のグラス高々デイナーショー 直
グランドピアノ弾きこなす指 明
今年また花の扉を開ける夢 祐
子等とかけ出す陽炎の中 直
ナオ 新入生母は紋付五つ紋 明
飢えたる昭和遠くなりたる 祐
体重計のって驚くダイエット 直
苦節十年プロレスチャンプ 明
着飾って夏の館に仮面劇 祐
葉先の揺れる庭の帚木 直
プリンセス出雲大社に舞い降りて 明
インタビューする彼はハンサム 祐
犯人は隣の猫か泥点々 直
自在鉤には鉄瓶をかけ 祐
残る月座敷童のふと消ゆる 明
文庫本買う新涼の頃 直
ナウ 秋の蝶自転車こいで帰る道 明
草間弥生の水玉模様 祐
漢方の薬の匂う昼下がり 直
朦朧体の詩を読まされる 祐
苦も楽も丸く納めて花の宴 直
風やわらかに煙たなびく 明
(注) 流火:(初秋)陰暦七月の称 文月
平成二十六年八月三十一日 起首 九月一日 満尾
於 信州清水高原 スカイランドきよみずにて
山椒の実(秋ですね~)
二十韻 『道祖神』の巻 両吟
オ 秋霖の森林の間道祖神 玉木 祐
ホテルの屋根のけぶるやや寒 古賀 直子
後の月射し込む窓の温泉に入りて 祐
珈琲の濃さ好みいろいろ 直
ウ マックよりモスが美味しいハンバーガー 祐
やっぱ割り勘詰襟の彼 直
故郷は世代交代青年会 祐
ダム建設で議員当選 直
御器嚙のよく知る安全地帯あり 祐
風鈴売りの渡る十字路 直
ナオ 教会の弥撒に遅れて急ぎ足 直
ライン下りに城を数える 祐
新婚の妻と探したこうのとり 直
冬ざる朝はまず抱きしめて 祐
月天心とび出しそうな雪兎 直
北の誉を陣中見舞 祐
ナウ 草野球勝って胴上げされた夢 直
彼岸河豚盛る有田大皿 祐
陶工の守る窯場の花篝 直
ぬくしぬくしと嬰児に頬ずり 祐
平成二十六年 九月朔日 満尾
於信州清水高原 スカイランドきよみずにて
シュウメイギク
シュウカイドウ