無名会

連 句 で 遊 ぼ う!
楽しくなければ連句ではないよね。

無名会2月

2011-02-16 22:56:19 | Weblog
無名会2月2011年2月18日発行
藪柑子
      二十韻「早春賦」  

   厨事心に謳う早春賦        星  明子
    水菜青々山盛りの笊       古賀 直子
   竜天に昇る野山の基地にして    玉木  祐
    ガム噛みながら鉄柵に依る    梅田  實

ウ  ナイターに歓声あげる子等に月      直子
    麦酒片手に次の約束           明
   馴れ初めをまことしやかに延々と      實
    八百長力士またも発覚          祐
   このところ新燃岳も噴き上げる       明
    蹴った小石が当たる坊さん        直

ナオ あの顔はおかめに似てる酉の市       祐
    そば屋に入りぐいと熱燗         實
   門限は忘れましたとささやいて       直
    駅前旅館きりぎりす鳴く         明
   その上の盤余の池に月浮ぶ         實
    天竺まもり軒に吊るして         祐

ナウ 居並びて祖母の自慢のとろろ汁       明
    昭和も遠くなりしこの頃         直
   花吹雪三島由紀夫の金閣寺         祐
    尺八を吹くうららかな午後        實


   平成23年2月5日首尾  於関戸公民館
センリョウ

       二十韻「ど真ん中」
   微苦笑の猫料峭のど真ん中      玉木  祐
    春の炬燵にうつらうつらと     星  明子
   葉大根味噌汁の実に引き抜いて    梅田  實
    紙飛行機に広告の赤            祐

   月凉しアメリカまではご相席     古賀 直子
    単身赴任現地妻出き            實
   四畳半消しても消えぬものいくつ       直
    次から次へ収賄事件            實
   悠々と変わらぬ流れナイル河         明
    遊び道具に十字架盗む           祐
ナオ
   塀の中夢に見ました玉子酒          直
    外は大雪熱にうなされ           實
   持て余す恋に焦がれて化粧顔         祐
    年増たらしに紅葉かつ散る         直
   西東下界ながめる月高し           明
    瓜坊が行くねぐら求めて          實
ナウ
   泣き虫の子を先頭に鼓笛隊          直
    打出の小槌ふれど甲斐なし         祐
   次々と花の吹雪の湧き上がり         實
    耕人遠く鍬を休める            明


    2011年2月5日首尾  於関戸公民館