無名会2月2011年2月18日発行
藪柑子
二十韻「早春賦」
厨事心に謳う早春賦 星 明子
水菜青々山盛りの笊 古賀 直子
竜天に昇る野山の基地にして 玉木 祐
ガム噛みながら鉄柵に依る 梅田 實
ウ ナイターに歓声あげる子等に月 直子
麦酒片手に次の約束 明
馴れ初めをまことしやかに延々と 實
八百長力士またも発覚 祐
このところ新燃岳も噴き上げる 明
蹴った小石が当たる坊さん 直
ナオ あの顔はおかめに似てる酉の市 祐
そば屋に入りぐいと熱燗 實
門限は忘れましたとささやいて 直
駅前旅館きりぎりす鳴く 明
その上の盤余の池に月浮ぶ 實
天竺まもり軒に吊るして 祐
ナウ 居並びて祖母の自慢のとろろ汁 明
昭和も遠くなりしこの頃 直
花吹雪三島由紀夫の金閣寺 祐
尺八を吹くうららかな午後 實
平成23年2月5日首尾 於関戸公民館
センリョウ
二十韻「ど真ん中」
微苦笑の猫料峭のど真ん中 玉木 祐
春の炬燵にうつらうつらと 星 明子
葉大根味噌汁の実に引き抜いて 梅田 實
紙飛行機に広告の赤 祐
ウ
月凉しアメリカまではご相席 古賀 直子
単身赴任現地妻出き 實
四畳半消しても消えぬものいくつ 直
次から次へ収賄事件 實
悠々と変わらぬ流れナイル河 明
遊び道具に十字架盗む 祐
ナオ
塀の中夢に見ました玉子酒 直
外は大雪熱にうなされ 實
持て余す恋に焦がれて化粧顔 祐
年増たらしに紅葉かつ散る 直
西東下界ながめる月高し 明
瓜坊が行くねぐら求めて 實
ナウ
泣き虫の子を先頭に鼓笛隊 直
打出の小槌ふれど甲斐なし 祐
次々と花の吹雪の湧き上がり 實
耕人遠く鍬を休める 明
2011年2月5日首尾 於関戸公民館
藪柑子
二十韻「早春賦」
厨事心に謳う早春賦 星 明子
水菜青々山盛りの笊 古賀 直子
竜天に昇る野山の基地にして 玉木 祐
ガム噛みながら鉄柵に依る 梅田 實
ウ ナイターに歓声あげる子等に月 直子
麦酒片手に次の約束 明
馴れ初めをまことしやかに延々と 實
八百長力士またも発覚 祐
このところ新燃岳も噴き上げる 明
蹴った小石が当たる坊さん 直
ナオ あの顔はおかめに似てる酉の市 祐
そば屋に入りぐいと熱燗 實
門限は忘れましたとささやいて 直
駅前旅館きりぎりす鳴く 明
その上の盤余の池に月浮ぶ 實
天竺まもり軒に吊るして 祐
ナウ 居並びて祖母の自慢のとろろ汁 明
昭和も遠くなりしこの頃 直
花吹雪三島由紀夫の金閣寺 祐
尺八を吹くうららかな午後 實
平成23年2月5日首尾 於関戸公民館
センリョウ
二十韻「ど真ん中」
微苦笑の猫料峭のど真ん中 玉木 祐
春の炬燵にうつらうつらと 星 明子
葉大根味噌汁の実に引き抜いて 梅田 實
紙飛行機に広告の赤 祐
ウ
月凉しアメリカまではご相席 古賀 直子
単身赴任現地妻出き 實
四畳半消しても消えぬものいくつ 直
次から次へ収賄事件 實
悠々と変わらぬ流れナイル河 明
遊び道具に十字架盗む 祐
ナオ
塀の中夢に見ました玉子酒 直
外は大雪熱にうなされ 實
持て余す恋に焦がれて化粧顔 祐
年増たらしに紅葉かつ散る 直
西東下界ながめる月高し 明
瓜坊が行くねぐら求めて 實
ナウ
泣き虫の子を先頭に鼓笛隊 直
打出の小槌ふれど甲斐なし 祐
次々と花の吹雪の湧き上がり 實
耕人遠く鍬を休める 明
2011年2月5日首尾 於関戸公民館