今回の団塊スタイルは、昭和30年代の暮らしというタイトルでした。
私は団塊世代より少し後の世代で、昭和30年代は私の幼少、小学生6年までです。自分が60歳代に突入した今、無性に懐かしさを覚えるのが、子どもの頃の住んでいた地域や野山、遊び友達などです。
私の子どもの頃を思い浮かべながら番組を見ました。
今、全国で昭和の暮らしのよさを見直そうとする動きが広がっているそうです。
団塊の世代が、子供の頃を過ごした昭和30年代の暮らしのよさを今に伝えようという動きがあります。
故郷で、当時の生活雑貨を集めて資料館をつくる男性や、昭和の商店街をミニチュアハウスで再現する女性がいます。そこには、物を大切にし、家族や近所の人たちと和気あいあいと過ごした活気あふれる日々の思い出がありました。昭和の暮らしを実践する、30代の主婦の生活も紹介しながら、昭和の暮らしのよさについて考えるという番組でした。
岩手県宮古市の山あいの木造校舎
ここは5年前から昭和の学校として公開されています。
人気の秘密は、昭和30年代の商店街をそのまま再現しているところ。
おもちゃ屋、ブロマイド屋、レコード屋、パーマ屋さんなど30店舗が並んでいます。
観光客は「懐かしいのに新鮮」、「昭和で育ったのが長いので、こういう所にくるとうれしい」などの感想。
NPO法人いわて・ふるさと倶楽部代表照井正勝さん(64歳)
まちおこしのために法人立ち上げこの資料館を運営しています。
照井さんは、「昭和30年代は、貧乏だけど希望だけはありました」、「もう一度原点を思いだしたい」と言います。
今、団塊世代が古きよき物を求めているのは、そういうものを壊してきた、忘れてきた反省でもあるのではと言う、司会者。
ミニチュアハウスを作った春菜和子さん(67歳)
商店街で育ったが、今はすべてなくなってしまった。淋しい。
孫に話してもぴんとこない。小さいものなら再現すればわかりやすいと思いつくったそうです。
それにしても、よくできた作品です。私も自分が住んでいた当時の町並みを思いだし、懐かしさいっぱいです。
西岸良平のロングセラー・コミック を映画化した「ALWAYS3丁目の夕日」が公開されたのは200 5年でした。東京タワーの建築が進む 昭和33年の東京が舞台で、貧しくも夢と希望に満ち溢れていた市井の 人々の悲喜劇を描いた作品は、 多くの人々の琴線に触れ大ヒットし ました。 舞台は昭和34年です。
高度経済成長が始まり、従来の生活が大きく変わろうとする時代でした。
映画のように、自分の生活に余裕のある人間はいないのに、困っている人間が周りにいると、手を差し伸べることが当たり前だった、他人を思いやれた時代であったと思います。
一方では、貧しさから一生懸命這い上がろうとした結果、さまざまな社会問題も生みはじめ、私たちの生き方も何か、どこかに置き去りにしてきた昭和30年代だったのではないでしょうか。