残暑お見舞い申し上げます。
日頃拙いブログをご覧いただき有難うございます。
何年かぶりに、国道257号線を辿って三河の山里に涼を求めました。
免許を取得してン10年、浜松から奥三河を縦貫して恵那に至る257号線は、私のお気に入り街道でした。1000回近くも往来したでしょうか?ドライブだけでなく、山歩き、川釣りその他の趣味事へ誘う道でもあったのです。
浜松起点の国道は、西へも東へも海岸線に沿う道路で変化に乏しいのですが、山あり川あり集落ありの、北西に延びて伊那街道にも中山道にも繋がっていたこの街道そのものも、私には関心の的でした。
一般国道257号線は、当初は浜松市—恵那市、後に道が延びて浜松市—荘川町、更に合併によって今は浜松市—高山市を結ぶ道路となりました。旧国名で言えば、遠江、三河、美濃、飛騨の4ヶ国に通じる、歴史と民俗を深く秘めた村々や町々を通っています。
近年は古くからの歴史ある街道が至る所でバイパスやトンネルにより改良され、走行は極めて快適になりました。この257号線も例外でなく、旧の曲がりくねった山道は至る所で寸断廃止され、今は人も車も通わない雑草の生い茂る無用の土地となって、時代から埋没しようとしています。
引佐町の「まんぼう峠」を下り、県境の「炭焼田トンネル」を抜ければ長篠は目と鼻の先。長篠橋で宇連川を渡り中央構造線を越えると、三河路は途端に空気から湿気が減り、散乱光が増して、それまでの遠州路とは雰囲気がガラリと変わります。堆積岩と火成岩との地質の違いが、この様な変化もたらしていると教えられました。風化した花崗岩から成る山々の土が、太陽光を他所より多く散乱させるのだそうです。
この先は田口、名倉、稲武、岩村、恵那と続きますが、海のない土地柄とあって、食べ物は魚が鮎、鯉、鰻。冬には猪が多く獲れます。私の川魚好き獣肉好きは、若い頃の257号線往来に因るものかも知れません。
奥三河は内陸にあってほとんどが山林の緑に覆われ、夏の気温が上がり難いのです。また、豊川以東の水成岩の地域のように、水が岩石に吸収されいつまでも湿っていることがありません。火成岩は水成岩のように強く吸水しないので、雨の後はすぐに乾燥するようです。園芸用土の矢作砂をご存知の方はお分かりでしょうが、奥三河の土壌は降雨があってもすぐ乾き、空中湿度が高くならないのです。湿度に弱く敏感な私には、それがよくわかります。熱中症という言葉が飛び交うようになって、夏は奥三河が過ごしやすいと改めて体感しました。
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