英語でSpring Ephemerals(春の妖
精)と呼ばれる早春の草花には、キンポウゲ科の植物が圧倒的に多い。思いつくだけでも、セツブンソウ、ミスミソウ、イチリンソウ、ニリンソウ、キクザキイチゲ、リュウキンカなど・・・・・。春先の野や林でこれらの花々に出会うと、たしかに妖精が乱舞している光景を前にしているような幻想に陥る。
かつて仙台市の郊外で、水の湧く谷地を埋め尽くすリュウキンカの黄色の花叢を見たときの感動は、今も忘れていない。この草花を見たのはその時が初めてで、その後は見惚れるような群落に出会えていない。花々との出会いにも一期一会を感ずることは多い。
花は向こうからやって来るものでないし、見に出掛けるにしても、開花の好機にピタリと合うのは至難のこと。自生地を再び訪れたら、根こそぎ堀り採られていたケースも屡々ある。
リュウキンカは、寒冷地の湧き水や伏流水のあるところに群生する草だから、当地の周辺地域には自生していない。栽培することも不可能だろう。仕方がないから、ヨーロッパ原産の園芸種、ヒメリュウキンカを植えて、リュウキンカの代替として観賞することにした。
これは繁殖力が旺盛で栽培は至って容易、立春を過ぎると咲き出してひと月以上咲き続ける。惜しむらくは本物のリュウキンカと違って萼片に金属光沢があり、我々日本人が抱く妖精のイメージにはやや遠い感じがする。同じキンポウゲ科ではあっても、こちらはラナンキュラスの仲間とか。なんとなく強く惹かれない理由が納得できた。
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