日刊ゲンダイ
ここがおかしい 小林節が斬る!
応援演説にブーイング 杉田水脈議員が「自ら招いた危険」
統一地方選の最中に、杉並区議候補者の応援演説に訪れた杉田水脈議員が「帰れ!」コールに囲まれて演説どころではなくなってしまったとのことである。
候補者自身は、現場で、杉田議員を招いたことに後悔の弁を述べたとのことである。
ところが、翌日のSNSでは、思い直したように、「演説妨害は公選法で処罰対象」である、「言論封殺とは闘い続ける」などと発信したとのことである。他にも、「一人の女性に対して寄ってたかって罵詈雑言を吐いていいのか?」「人権と多様性と寛容性を求める人々とは真逆の人々」などの非難が発せられているとのことである。
確かに、4月16日の高円寺駅頭から話が始まったのならそうした批判にも一理ある。
しかし、話は、昨年、杉田議員が新潮45誌上で公然とLGBTを「差別」(つまり、違いを捉えて卑しめること)をした時から始まっている。何度も読んでみたが、それは、要するに、LGBTは子をつくらないので生産性が低く、公的支援なしでは生きづらい人々ではない……と断言している。これは、明白な無知に基づく差別発言で、訂正と謝罪を要するものだ。
この「公人」の発言に対して、当然に謝罪と公開論争(釈明の機会でもある)への参加が求められた。しかし同議員は、「誤解だ」「差別の意図はない」と明白な嘘を発信して、一切の論争から逃げまくってきた。これでは明らかに公人失格である。
そのような者が地方選の応援にのこのこと出て来たのだから、そこで罵倒されても当然である。このような状況を、法格言では、「自ら招いた危険からは保護せられず」と言う。さんざん他者に言い掛かりをつけておいて怒った相手が胸ぐらを掴んだら「暴行罪だ!」と騒ぐ体で、笑止千万である。
まさに、自らの暴言に一切責任を取らずに逃げ回ってきた者に直接向けられた批判の言論を「違法」だと言う不可思議である。
他者の人権を否定して逃げ回って恥じない公人をようやく捕まえた現場で、怒った大衆が「あなたには語る資格がない」と叱ったことは、それこそ憲法21条が保障している表現の自由の行使以外の何ものでもない。
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憲法学者である小林氏がいきなり冒頭でフェイクニュースである。『候補者自身は、現場で、杉田議員を招いたことに後悔の弁を述べたとのことである。』とあるが、聴衆に対して聞きづらいことを謝罪したのであり、後悔弁など述べていない。
通り一遍な誤報による書出しは 杉田水脈議員の『身から出た錆』を言いたいが為の枕言葉にさえなっているようだ。
しかしながら少なくとも憲法学者たる者が選挙妨害よりも表現の自由の方を優先するのは自民党よりもメディア側に忖度した印象操作に過ぎないのである。
それは恰も日本人に対するヘイトスピーチには目を瞑り在日外国人を最初から優遇する弁護士や活動家となんら変わらないのである。
日本に必要なのは憲法改正ではなく憲法学者改正かもしれない。