NOVA ERA

映画大好き、メタル・旅行・飛行機・相撲・世界遺産も好きな未熟な社会人の毎日を綴ります。

沈まぬ太陽

2009-11-01 10:13:12 | 映画
昨晩「沈まぬ太陽」を観てきました。
先に感想書いてしまいます。
感想貯まっている40本の映画には申し訳ありません。

「沈まぬ太陽」はご存じ山崎豊子原作で、日本航空の話です。
ちょうど世間では日本航空の去就が騒がれている最中での公開も興味深いところです。
思い起こせば、『沈まぬ太陽』を読んだのはちょうど5年前で、自分はまだ学生の時でした。
本を読むスピードが遅い自分にしては大変珍しく、サクサク読んだのを覚えています。
特に3巻の御巣鷹山航空機墜落事故には衝撃を受け、図書館に行って新聞の縮刷版で当時の新聞を読んだほどでした。
また、御巣鷹山の事故が起きたのが1985年8月で、父の仕事の関係で僕が家族とコロンビアに行ったのが1985年10月。
母が「あんな事故の後に飛行機に乗って遠くに行くのは怖かった」と話していたのが印象的でした。
上記のことや自分が唯一読んでいる山崎豊子作品であることも考慮し、劇場に足を運んだのでした。

映画は3時間22分の超大作で、途中に10分休憩があるとのこと。
今年初旬に劇場で観た「アラビアのロレンス」(3時間42分)の時の尻の痛さが否応なしに思い出されます。
映画雑誌『キネマ旬報』で、ある程度映画に関する知識も仕入れていたので、予習も万全です。
劇場(日比谷スカラ座)は夜の部にも関わらずかなりの混雑。
正直な感想としては、あれだけの長編をよくもまあ見事にまとめたなぁということですかね。
スケールは大きいし、社会派作品としても見応えあるし、人間ドラマとしても素晴らしく、作り手の意気込み・メッセージ、映画の持つ力がひしひしと伝わってくる重厚な映画だと思います。
ただ、何だか思ったほど心にグッとこなかったのが残念。
墜落直前の機内のやりとりや、「5分経った、、もう飛行機に乗りたくない」という手記を残して亡くなった方のエピソードとか、なんだかわざとらしく、また分かりやすい勧善懲悪の構図もよく考えると深い話ではないなぁと思ってしまいます。
テーマ的には今後の教訓として得ることはあれど、スカッとはしなかったです。
宇津井健のエピソードとアフリカの大地、そしてこの映画が遺作となった山田辰夫の演技の方が印象に残りました。
評価は《》としておきます。
何だか偉そうにすいませんでした

追記:映画で品川徹が演じる龍崎一清という男は、実は今ドラマで放送している『不毛地帯』の主人公壱岐正(=瀬島龍三)なんですよね。
何てタイムリーなんだ!と思いました。

今日一番聴いた曲:Destruction Preventer/SONATA ARCTICA