アフリカンブルーバジルは、
名前からして、アフリカ大陸で、ブルーが美しい冷涼感がある南アフリカか
雪を抱くアフリカの高地の原産かと思いたいが、
アメリカ合衆国オハイオ州にある育種場での偶然の交配によって誕生した。
『コンパニオン・プランツ(Companion Plants)』
この偶然は、“コンパニオン・プランツ”という植物栽培法によっおきた。
この“コンパニオン・プランツ”、初めての言葉だが我が庭でも実はささやかにやっていた。
実践している“コンパニオン・プランツ”は
殺虫剤を使わないために、害虫を食べるトカゲを保護し(=退治しない)、
ケムシなどが寄り付かない効果があるキク科の植物を大事な植物の近くに置く。
より積極的には、バラの近くには、センテッドゼラニュウムを置き
ナメクジを忌避するレモンマリーゴールドをナメクジの通り道に置く
等をしている。
いわゆる動植物の能力を使ったエコロジーの実践で、
まだまだわからないことがあるようだが、地球環境に負荷をかけない技術であり
科学的にすすめていって欲しいものだ。
(写真)アフリカンブルーバジルの花
アフリカンブルーバジルの発見
本題に戻ると、
そのわからないことが起こり、アフリカンブルーバジルが誕生した。
発見者は
オハイオ州アテネにあるコンパニオン・プランツのオーナーPeter Borchardで、
1983年に見慣れない種を見つけた。
それは、
隣り合わせに植えた“ダークオパールバジル”と“カンファーバジル”との苗床に育っていた。
両種が交配して出来たハイブリッド種であり、これが“アフリカンブルーバジル”だ。
カンファーバジルは、アフリカ・タンザニア原産であり、
カンファー(=樟脳)の香りがする草丈2mにも育つ大型のバジルで、
比較的寒さにも強く〇℃まで耐えられるところが他のバジルにない強みとなっている。
一方の親がアフリカ・タンザニア原産なので、
“アフリカンブルーバジル”という名前は許容できそうだ。
しかし、このハイブリッドはタネが出来ないので、
発見者のピーター・ボルヒヤルトは、cuttings(さし芽)で殖やし、今では人気商品とまでなっている。
(写真)アフリカンブルーバジルの立ち姿
バジルは、1年草が多く全体的に大株になりがちなので育てるのが大変だが、
香り、花、葉の色彩など魅力的なものが多い。
しかし、越冬させるのが大変だ。
アフリカンブルーバジルを2006年の冬に越冬させ、大株にしたが、
2007年の冬を越すことが出来なかった。
いまの種は、今年新たに栽培しているものだが
アフリカンブルーバジル (African Blue Basil)
・シソ科メボウキ属の耐寒性が弱い多年草。茎は木質化する。(多くのバジルは1年草。)
・学名は、Ocimum basillcum ‘African Blue’。英名がAfrican Blue Basil(アフリカンブルーバジル)
・ダークオパールバジル(O.basillcum ‘Dark Opal’)とカンファーバジル(O.’Kilimandscharicum’ )との交配種。種が出来ないのでさし芽で殖やす。
・耐寒性弱いので、根元をマルチングし霜に当てないで0℃程度なら越冬可能。
・成長が早いので葉をすくなどし、夏場は水切れに注意。
・草丈100cmまで成長。株張りも100cmぐらいになるので、摘心で丈を詰める。
・気温が低くなると葉の紫色が濃くなり葉脈が浮き上がって美しい。
・バジルの香りなので食べれないことはないが観賞用。
・発見者
1983年、Peter Borchard(owner of Companion Plants in Ohio)は、
隣り合わせのダークオパールとカンファーバジルの苗床から発見した。
・コンパニオンプランツ
コンパニオン・プランツとは、一緒に育てることで、お互いに影響を与え合う組み合わせのことで、互恵的な植物をそばに植えることで、成長を促進したり、病害虫を最小限にすることが可能。ただし、逆もありそうなので注意する必要がある。