(写真)オレガノの花

オレガノは歴史が古いハーブで、 “幸せをもたらすハーブ”として尊敬されているが
姿かたちに特色がなく、今的な言葉で言えばタレント性が感じられない。
ストレートに言えば、山路にある雑草といったところが似つかわしい。
メキシコを含めて地中海性気候で育つハーブの印象として
派手系のメキシコ原産のハーブに対して小アジア・地中海沿岸のハーブは地味系が多い。
しかし、人間社会での有用性は薬草としても、香り付けの香草としても優れており、
見かけで才能はよくわからないということを地で行っている。
オレガノを形態で区分すると、3タイプがある。
オレガノの仲間3グループ
(1)オレガノ、ワイルドマジョラムと呼ばれるオリガヌム類(本稿)
(2)スィートマジョラムを代表とするマヨナラ類
(3)オレガノケントビューティなどの観葉植物のアマラクス類
(写真)オレガノ立ち姿

一般的にオレガノと呼ばれるのは、
オリガヌム類のワイルドマジョラムであり、緑色の葉と野性的な香りがする。
この香りには殺菌効果があるので食品の保存材としても使われてきた。
また、ホップが使われるまでビールの苦味付けとして利用されていたという。
地ビールの製法で、どこかにまだ残っていそうだが・・・・
これなら飛んでいくのだが。
オレガノは、耐寒性があるので育てやすい。
タネから育てる場合だけ注意が必要で、これは参考書を読んでいただきたい。
キッチンハーブとして使う場合は、
オリガヌム種のグリークオレガノ(O.vulgare subsp.hirtum)がお奨めで、
育った苗も、香りにばらつきがあるので、
いい香りがするものを選んでこれを株分け、さし芽などで増やすと良い。
(写真)オレガノの葉

オレガノ(Oregano)
・シソ科ハナハッカ属の耐寒性がある丈夫な多年草。
・学名は Origanum vulgare。英名がOregano、Wild marjoram、和名はハナハッカ。
・原産地は、ヨーロッパ南部からアジアの東部。
・草丈は、50~60㎝
・開花期は7~9月で円錐状の花穂は直立して白い花を咲かせる。ピンク、紫の花色もある。
・乾燥には強いが直射日光に弱く葉色が悪くなるので、場所に留意する。
・開花後枝を刈り込むと秋に新しい枝が出る。葉を増やすには刈り込むと良い。
・ミントのような香りがし、トマトとの相性がよいのでイタリア料理の必需品。