朝方にものすごい雨が降ったようだ。
メダカの瓶は水であふれ、植物は倒れ、鉢を置く皿はたっぷりと水がたまり根が水死しそうな感じだったので根ぐされしなければいいのだが。
修復に時間がかかったが現状回復は難しそうだ。
自然は恵みをもたらしてくれるが脅威もありこれには勝てない。
(写真) 幻想的なカリガネソウの花
散歩コースにあるハーブ園の半日陰のチョッと湿ったところに、
チェリーセージの枯れたような枝に、アオジソのような大き目の葉がつき、
セージに似た潅木が1本だけあった。
そこには、
風に舞う幻想的な青紫の花が咲いていた。
上に2枚、下に3枚の花弁が開き、この形態は南アフリカのペラルゴニュウムのようでもあり、タイムなどの小花もこの形状だ。
ただチョッとちがうのは、雄しべ、雌しべなどの植物の中心の機能が異なっており、
「J」の字のように湾曲している。
この形状が不思議であり、青紫の色彩とあって“幻想”的な感じをかもし出しているのだろう。
この“幻想”もロマンではなく、合理的な裏づけがあったから驚きだ。
虫たちが蜜を吸いに来て下3枚の花弁に止まると、
その重みで花弁が沈み「J」の字の雄しべ・雌しべがバネのように落ちてきて
虫たちの背中に花粉をつけ、或いは他の花の花粉をもらい受粉を行っているという。
なんと素晴らしい特異性を持った差別化がされているのだろう。
自然は合理的で、その合理性に美しさがあることに感心する。
というのが昨年の書き出しだった。
その時にハーブ園から「カリガネソウ」という名前を聞き、親切にもタネと挿し芽用の小枝をカットしてもらった。
この「カリガネソウ」が成長し、花をつけた。
「カリガネソウ」は、日本、朝鮮半島、中国の湿った山野に自生し、草丈80cm程度まで大きくなる。半日陰でも育つ丈夫な植物だが、開花期に臭気を放つのでガーデンでの人気者にはなりにくい。
しかしその花は美しい。
(写真)カリガネソウのつぼみ
カリガネソウ(雁草、雁金草)
・クマツズラ科カリガネソウ属の耐寒性がある多年草。(新しい分類ではシソ科となる。)この属にはダンギク、ハナシキブなどの品種がある。
・学名は、Caryopteris divaricata Maxim. 。和名がカリガネソウ(雁草、雁金草)。別名が帆を掛けている姿からホカケソウ・帆掛草。
・原産地は、日本、朝鮮半島、中国の山野の比較的湿ったところに自生する。
・草丈は60~80cmで株張りが同じぐらい。
・葉は卵形で比較的大きく縁に鋸状のギザギザがあリ、アオジゾに似る。開花が近づくと臭気を放つ。
・開花期は晩夏から秋で、青紫の帆掛け状の花を咲かせる。
・晩秋に萼の中に3~4この黒い種子をつける。これをまくかさし芽で殖やす。
・冬に地上部を刈り込む。
属名カリオプテリスの語源は、ギリシャ語での
caryo(クルミwalnut、胡桃の木を意味する"karya"、"kaura"に由来)と
pteris(=ptera=pteridiumギリシャ語でのシダfern、翼wing、翼のような)の合成であり、胡桃のような葉を意味する。
命名者Maxim.は、
Maximowicz, Carl Johann (Ivanovič) (1827-1891)
ロシアの植物学者。プランとハンターとして活躍し、函館の開港を知り1860年には函館に到着し14ヶ月滞在して植物調査を行った。1861年11月には横浜に行き、長崎、横浜で植物調査を行い、1863年の末には喜望峰に向けて出発し翌年ペテルスブルグに帰る。
その後、ロシアの植物情報のセンターとして活躍し、1世紀前のイギリスのバンクス卿のような存在となった。
メダカの瓶は水であふれ、植物は倒れ、鉢を置く皿はたっぷりと水がたまり根が水死しそうな感じだったので根ぐされしなければいいのだが。
修復に時間がかかったが現状回復は難しそうだ。
自然は恵みをもたらしてくれるが脅威もありこれには勝てない。
(写真) 幻想的なカリガネソウの花
散歩コースにあるハーブ園の半日陰のチョッと湿ったところに、
チェリーセージの枯れたような枝に、アオジソのような大き目の葉がつき、
セージに似た潅木が1本だけあった。
そこには、
風に舞う幻想的な青紫の花が咲いていた。
上に2枚、下に3枚の花弁が開き、この形態は南アフリカのペラルゴニュウムのようでもあり、タイムなどの小花もこの形状だ。
ただチョッとちがうのは、雄しべ、雌しべなどの植物の中心の機能が異なっており、
「J」の字のように湾曲している。
この形状が不思議であり、青紫の色彩とあって“幻想”的な感じをかもし出しているのだろう。
この“幻想”もロマンではなく、合理的な裏づけがあったから驚きだ。
虫たちが蜜を吸いに来て下3枚の花弁に止まると、
その重みで花弁が沈み「J」の字の雄しべ・雌しべがバネのように落ちてきて
虫たちの背中に花粉をつけ、或いは他の花の花粉をもらい受粉を行っているという。
なんと素晴らしい特異性を持った差別化がされているのだろう。
自然は合理的で、その合理性に美しさがあることに感心する。
というのが昨年の書き出しだった。
その時にハーブ園から「カリガネソウ」という名前を聞き、親切にもタネと挿し芽用の小枝をカットしてもらった。
この「カリガネソウ」が成長し、花をつけた。
「カリガネソウ」は、日本、朝鮮半島、中国の湿った山野に自生し、草丈80cm程度まで大きくなる。半日陰でも育つ丈夫な植物だが、開花期に臭気を放つのでガーデンでの人気者にはなりにくい。
しかしその花は美しい。
(写真)カリガネソウのつぼみ
カリガネソウ(雁草、雁金草)
・クマツズラ科カリガネソウ属の耐寒性がある多年草。(新しい分類ではシソ科となる。)この属にはダンギク、ハナシキブなどの品種がある。
・学名は、Caryopteris divaricata Maxim. 。和名がカリガネソウ(雁草、雁金草)。別名が帆を掛けている姿からホカケソウ・帆掛草。
・原産地は、日本、朝鮮半島、中国の山野の比較的湿ったところに自生する。
・草丈は60~80cmで株張りが同じぐらい。
・葉は卵形で比較的大きく縁に鋸状のギザギザがあリ、アオジゾに似る。開花が近づくと臭気を放つ。
・開花期は晩夏から秋で、青紫の帆掛け状の花を咲かせる。
・晩秋に萼の中に3~4この黒い種子をつける。これをまくかさし芽で殖やす。
・冬に地上部を刈り込む。
属名カリオプテリスの語源は、ギリシャ語での
caryo(クルミwalnut、胡桃の木を意味する"karya"、"kaura"に由来)と
pteris(=ptera=pteridiumギリシャ語でのシダfern、翼wing、翼のような)の合成であり、胡桃のような葉を意味する。
命名者Maxim.は、
Maximowicz, Carl Johann (Ivanovič) (1827-1891)
ロシアの植物学者。プランとハンターとして活躍し、函館の開港を知り1860年には函館に到着し14ヶ月滞在して植物調査を行った。1861年11月には横浜に行き、長崎、横浜で植物調査を行い、1863年の末には喜望峰に向けて出発し翌年ペテルスブルグに帰る。
その後、ロシアの植物情報のセンターとして活躍し、1世紀前のイギリスのバンクス卿のような存在となった。