モノトーンでのときめき

ときめかなくなって久しいことに気づいた私は、ときめきの探検を始める。

総選挙の視点⑤: 問いたいのは『責任力』。

2009-08-28 07:48:23 | ニッポンの政治
自民党派閥のボス、党執行部、閣僚たちの通信簿

自民党のキャッチフレーズは『日本を守る責任力』というものだが、

なにか誤解をしているのかな~
例えば、
・ 大店法改正で駅前商店街はシャッターが閉まり街を崩壊させたよね
・ 派遣法改正をして派遣切りをしやすくし、社宅も追い出され路上生活者を増やしたよね
・ 年金制度の崩壊、医療制度の崩壊など安心して暮らせていけない制度にしてくれたよね
・ 新しい産業の育成で雇用を増やしてくれたっけ?
・ 若者の就職先もなく、収入も低く、未来を夢見られるのとは程遠い現実だよね
これが『日本を守る責任力』なのだろうか?

・ 官僚の無駄遣い、天下りなど役人天国を創ってくれたよね
・ 社保庁のずさんな管理をチェックできなかったよね
・ 土建業の票が欲しいため選挙区に道路を作るなどいびつな政策に投資をしすぎてきたよね、
・ そして、関西国際空港のように役に立たないものを結構作ってきたよね
・ 道路・地方空港・小さな港湾整備など細かくばらまきすぎたので、気づいたら韓国に負けてしまい空港・港湾のハブ作りが後手に廻ってしまった。
これも『日本を守る責任力』なのだろうか? 「日本の成長戦略を考える自民党」なのだろうか?

いいこともあるんだろうが、ズダズダにいまの生活を壊し、未来をも創っていないというのが実感だが、どうだろうか?

民主党には経済の成長戦略がないと自民党・公明党は言っているが、民主党の政策を実行した場合、民間のシンクタンクなどの予測では2010年度のGDPはプラスに転じると予測している。
土建屋さんに廻る金が直接家庭に収入増として戻ってくるので、タヌキが散歩する道路が増えたり、アニメの殿堂など不必要な箱物などを作ることなく、壊れかかっている家庭・地域の再建に結びついていきそうな気がする。

この発想の違いは大きい。自民党・公明党の生産者サイドからの政策は行き詰っていて、独立法人、そこに天下る官僚OB、この蜜にぶら下がる人々で無駄遣いされてきた感が否めない。民主党には自民党には無い生活者サイドからの国づくりという政策が期待できそうだ。
ここに政権が変わるという意義がありそうだ。

『日本を壊してきた責任』を問う
このままではダメだということに気づいたが、4年間も待たされてしまった。
特にこの4年間は一体なんだったのだろうか?
政策を通すための衆議院2/3という多数にしがみつき、自分たちの延命だけを考えてきたのだろうとしか思えない4年だ。

「何をしたいか目標がないと仕事は見つからない。」と求人件数が減っている中でのたまうとか
「金が無いなら結婚するな」と少子高齢化を考慮もしていないとか
846兆円という膨大な借金を積み上げてきて、「財源は?」などとおっしゃるなど
鼻持ちならないスノビズムでは国が治まらない。

政権のリーダーシップを取ってきた方々には、スローガンどおりに責任力を果していただくことになる。
引き続き政権を担うということではなく、政治家としてこれまでの政策の反省をしていただくために結果責任を取ってもらいたいということだ。

一度ただの人になって家庭・地域の問題をじっくり見ていただきたい。そして日本の未来を新鮮な感覚で描いて欲しい。これなしには政治家として再登場していただかなくても結構だし、リーダーシップを発揮していただかないで結構だと思う。

という退場勧告が自民党のリーダーたちに今度の選挙で出されるようだ。

『日本を守る責任力』が、『日本を壊してきた責任』と読まれてしまい、選挙戦略もミスってしまった。
『責任力』なんか言わなければよかったのに! と後悔しても既に遅すぎる。


『日本を壊してきた責任』の取り方
朝日新聞が中盤の情勢を調査したデータからは、自民党が惨敗するだけでなく、個別に見ると、リーダーに厳しい結果がでそうだ。派閥のボス、麻生内閣の閣僚、自民党の党役員の状況を見ると、これはすごいことになりそうだという期待感でワクワクしてしまう。
まあ~これぐらいの責任の取り方は当然かな~。もっと厳しく評価してもいいかな~
出来れば比例制で復活させないようにして欲しいな~とも思ったりする。(比例制で復活させないためには、小選挙区でも票が入らないことのようだ。)

<1>自民党派閥のボスの通信簿(○当選、×落選、▲危険)
・多くの派閥のボス自身が小選挙区で危ない状況にあり、小選挙区での落選者が多数出そうだ。

1.町村信孝派(←森派←福田派←岸派)
清和政策研究会、 89人(衆62人、参27人)
・ 町村信孝(北海道5区) ▲
・ 森喜朗(石川2区) ▲

2.津島雄二派(←橋本龍太郎派←小渕派←竹下派←田中派←佐藤栄作派)
平成研究会、69人(衆46人、参23人)
・ 津島雄二(引退)、津島淳(息子、無所属) ×
・ 久間章生(長崎2区) ▲

3.古賀誠派(←堀内光雄派←加藤紘一派←宮沢喜一派←大平派←池田勇人派)
宏池会、60人(衆51人、参9人)
・古賀誠(福岡7区) ▲

4.麻生太郎派(←河野洋平派←宮沢喜一派)
為公会、20人(衆16人、参4人)
・麻生太郎(福岡8区) ○

5.伊吹文明派(←江藤・亀井派←渡辺美智雄派←中曽根康弘派←河野一郎派)
志帥会、26人(衆20人、参6人)
・伊吹文明(京都1区) ▲

6.山崎拓派(←渡辺美智雄派)
近未来政治研究会、40人(衆37人、参3人)
・山崎拓(福岡2区) ▲

7.高村正彦派(←河本敏夫派←三木武夫派)
番町政策研究所、16人(衆14人、参2人)
・高村正彦(山口1区) ○

8.二階俊博派(←羽田・小沢G←竹下登派)
新しい波、14人(衆12人、参2人)
・二階俊博(和歌山3区) ▲

9.無派閥48人 (衆院 42、参院 6 )


<2>麻生内閣閣僚の通信簿(○当選、×落選、▲危険)

現職の大臣で当選圏内にいるのがわずか3名で、後はかなり危ない。これまでは大臣というポストは選挙での大きなメリットだったが、今回はデメリットとなっている。

総務大臣 佐藤 勉 <栃木4区> ▲
法務大臣 森  英介 <千葉11区> ▲
外務大臣 中曽根 弘文 (参院) -
財務大臣 与謝野 馨 <東京1区> ▲
文部科学大臣 塩谷 立 <静岡8区> ▲
厚生労働大臣 舛添 要一 (参院) -
農林水産大臣 石破 茂 <鳥取1区> ○
経済産業大臣 二階 俊博 <和歌山3区> ▲
国土交通大臣 金子 一義 <岐阜4区> ▲
環境大臣 斉藤 鉄夫 <公明党比例中国ブロック> ?
防衛大臣 浜田 靖一 <千葉12区> ▲
内閣官房長官 河村 建夫 <山口3区> ○
国家公安委員会委員長 林 幹雄 <千葉10区> ▲
内閣府特命担当大臣 (経済財政政策) 林 芳正 (参院) -
内閣府特命担当大臣 行政改革担当 甘利 明 <神奈川13区> ▲
内閣府特命担当大臣 消費者行政推進担当 野田 聖子 <岐阜1区> ▲
内閣府特命担当大臣 (少子化対策 男女共同参画) 小渕 優子 <群馬5区> ○


<3>自民党役員の通信簿(○当選、×落選、▲危険)

幹事長 細田 博之 <島根1区> ○
幹事長代理 石原 伸晃 <東京8区> ▲
総務会長 笹川 堯 <群馬2区> ▲
政務調査会長 保利 耕輔<佐賀3区> △
国会対策委員長 大島 理森<青森3区> ▲

※ 朝日新聞の衆院選中盤の情勢調査から

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