モノトーンでのときめき

ときめかなくなって久しいことに気づいた私は、ときめきの探検を始める。

第三弾:中部・西日本選挙区の予測

2009-08-16 04:33:03 | ニッポンの政治
ウ~眠い~~
という状態でとりかかっています。
当たるも八卦、当たらずとも八卦に眠い~が加わっているのでさてさてどんなもんでしょう??

4代総理を輩出し麻生内閣を作った旧森派(現町村派)懺悔の選挙となりそうだ?

北陸信越ブロック
・ 新潟6選挙区は、2区、6区如何によるが自民党が惨敗しそうだ。
・ 富山3選挙区は、保守が強く2区、3区は自民党が善戦するが1区は危なそうだ。
・ 石川3選挙区では、2区森喜朗(元首相)が注目されるが、当落線上にあり危ない可能性がある。北海道町村氏とともに森派に激震が走りそうだ。
・ 福井3選挙区は、保守王国が一転する可能性がありそうだ。
・ 長野5選挙区も民主が全席を占める可能性がある。1区小坂憲次危なし。

東海ブロック
・ 岐阜5選挙区には、1区野田聖子(消費者庁担当大臣)4区金子一義(国土交通省大臣)がいるが二人とも危なし。
・ 静岡8選挙区では、民主党の風が吹いていて、一転して自民党全敗の可能性がある。
・ 愛知15選挙区には、郵政選挙で当選した小泉チルドレンが結構いるが1区、8区が善戦する以外危ない状態にある。9区海部俊樹(元首相)危なし。
・ 三重5選挙区には3区岡田克也民主党幹事長がいて民主党が善戦し、1区川崎二郎(元通産大臣)を初めとして自民党候補は危ない状態にある。

近畿ブロック
・ 滋賀4選挙区は、2区。3区次第で自民・民主が分け合う形になりそうだ。
・ 京都6選挙区は、1区伊吹文明(元党幹事長)、5区谷垣禎一(元財務相)など自民党が優位で、意外なことに保守王国となりそうだ。
・ 大阪19選挙区も京都同様に自民党が健闘しそうだが、当落線上者が多く接戦区が多い。
・ 兵庫12区は、自民・公明と民主が分け合いそうだが、8区冬柴鉄三(公明党元国土交通省大臣)は接戦にある。
・ 奈良4選挙区は民主党が強く2区高市早苗は厳しそうだ。
・ 和歌山3選挙区は、3区二階俊博(経済産業省大臣)は当選圏内にあるが、他は接戦にある。

中部・近畿地域でも自民党・公明党の大物ほど厳しい状況にあることは変わらない。これまでの実績に厳しい目が向けられているとしか考えられない。特に麻生内閣の現職大臣が苦しい戦いをしているので地元でもマイナス評価されているようだ。
また、マスコミに登場することも有利ではないようだ。
大臣・顔を知られているは、かつては再選に有利な条件であったが、今回は不利であることが垣間見られる。やはり中身をしっかりしないとダメだということなのだろ。

個人的には、旧森派が解体されることはうれしい限りだ。政策集団に生まれ変わるには下品な親玉が消えていった方が良いと思っている。
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自民党大物の苦悩 第二弾:東日本選挙区の予測

2009-08-15 20:15:51 | ニッポンの政治
昨日に引き続き、個別の選挙区ごとに大胆に予測してみる。

基本データを紹介すると
『週刊現代8月22-29日号』に、300選挙区の投票調査データが掲載された。
読んでいない人のためにその最終的な「獲得議席予測」を紹介すると次のようになる。

自民: 44(比例41)
公明:  9(比例8)
民主:390(比例122)
共産:  8(比例8)
社民: 15(比例0)
国民:  8(比例0)
日本:  2(比例0)
大地:  1(比例1)
その他: 2(比例0)

これはちょっとすごすぎるなと思い、調査方法などをチェックしてみて以下の疑問が湧いた。

1. 調査時期が7月24日―31日までであった。
⇒ 自民党がもっと盛り返すであろう

2. インターネット調査であり、使えない高齢者などの意見が反映していない。回答者の年齢構成を見ても30代40代が多く、60歳以上は4.3%しかいない。
⇒ 若い年代の投票率が高まれば民主有利になりそうだが、自民党を支持する高齢者の投票行動をプラスさせたほうが良さそうだ。

3. 態度を決めていない選挙民が40-50%と高い比率で存在するので、直前まで流動する可能性がある。
4. 1選挙区で100サンプルを調査したようなので、結果に誤差がある。

修正データの作成
民主党が圧勝する結果だったので、民主党を厳しく評価するために
1.各選挙区の態度未定の人の三分の一を自民党・公明党候補者に投票すると下駄をはかせた。
2.さらに、サンプル誤差を10%ととして、自民党・公明党候補にプラスし、この数字を上回ったがどうかで民主党候補の当落を推計しなおした。
3.自民党・公明党候補は、20%以上の下駄を履いたことになる。

東日本地区の当落予測(修正データによる)

北海道ブロックでは、町村信孝(町村派会長)、中川昭一(元財務相)が苦戦。

東北ブロック
・ 青森3区の大島理森(自民党国会対策委員長)苦戦
・ 小沢一郎の王国岩手は民主党が4議席独占か。
・ 宮城6つの選挙区では1区と6区小野寺五典(自)だけが当落線上にある。
・ 秋田は自民党が優勢か
・ 山形では、3区加藤紘一(元幹事長)のみか
・ 福島は渡部恒三のお膝元であり、2区太田和美(民)が注目されるが、民主が5議席独占する可能性大。

北関東ブロック
・ 茨城7選挙区では民主党支持が強く、1区バンソウコウ王子の赤城徳彦(自)が当落線上にあり、2区額賀福志郎(自)は危険水準にある。
・ 栃木5選挙区では、3区渡辺喜美(みんなの党)が楽に戦っているが、1区不倫王子の船田元(自)は厳しい状況。
・ 群馬5選挙区は、自民党の大物がいる選挙区だが、1区尾身幸次、2区笹川尭(総務会長)は危険水準にあり、4区福田康夫(前首相)、5区小渕優子(少子化対策相)が当落線上にある。
・ 埼玉15選挙区は、前回の郵政選挙で自民党が全勝し小泉チルドレンが多いところでもあるが、半減は確実のようだ。

南関東ブロック
・ 千葉13選挙区は、自民党が半減し12区浜田靖一(防衛大臣)が危険水準にある。
・ 神奈川18選挙区も自民党が半減し、13区甘利明(行政改革・公務員制度改革担当大臣)は危なそうだ。注目の11区小泉進次郎は当落線上にある。
・ 山梨3選挙区では、2区堀内光雄(自民党総務会長)が激戦上にある。

東京ブロック
・ 25選挙区がある大票田で、都議選よりは自民党が挽回しそうだが、前回よりは半減するだろう。1区与謝野馨(財務大臣)、2区深谷隆司(元党総務会長)、8区石原伸晃は当落線上にある。3区石原宏高は危険水準のようだ。

以上のような選挙区で見ると、民主党の躍進が顕著で、自民党の大物が苦戦していて落選者が結構出そうだ。
自民党の新旧交代が進むようだ。

(残りは次回)
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大胆予測、8月30日投開票、衆議院小選挙区

2009-08-14 20:29:30 | ニッポンの政治
さて、えらいものにつかまってしまった。
とりあえず、公示される前に大胆予測をシリーズで展開することにした。

理由は次回に述べることにして、データが整備されたので、最終結果だけをお知らせする。当たるも八卦、当たらぬも八卦でご覧ください。

衆議院議員の定数は480で、小選挙区300、比例180議席がある。
この小選挙区は、1票でも上回れば勝ちであり二大政党でのガチンコ勝負となる。

どうも、民主党が過半数に届くのではないかと思われる結果となった。

しかも政権交代だけでなく、新旧交代も進むようだ。

自民党・公明党の大物が危ない線状にかなりいて古さ・経験が完全に飽きられているようだ。投票率が高ければこの傾向はより顕著に出るだろう。

本日は、結果サマリーだけをご覧ください。(これから飲みに行くので相すみません。)

(表)衆議院小選挙区(定数300議席)の当選予報
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カリオプテリス・サマーソルベット(Caryopteris 'Summer Sorbet' )の花

2009-08-13 08:58:58 | その他のハーブ
(写真)カリオプテリス・サマーソルベットの花


この花は、日本・中国が原産の段菊と、モンゴル原産の種との交配による園芸種で、22種もの新しい品種がある中のひとつで、“サマーソルベット”という。

黄緑色の斑が入った葉は秋になるとより黄色を強めるが、現在は光沢のある美しい葉色をし、その茎から花序が伸び小さな数多くのつぼみがつき、膨らんでいる。
このつぼみがはじけると淡い青紫の花が茎の周りをパノラマ的に取り囲んで咲く。

“サマーソルベット”は“夏のシャーベット”を意味し“青紫の氷の花”とでも解したのだろうか?なかなかおしゃれなネーミングでセンスのよさを感じる。

カリオプテリス・サマーソルベットが作出されるまで
この園芸品種が出来るまでの歴史がわかった。意外な歴史でもあった。というのはこれほど記録に残されている花も珍しい。

親でもある「C.クランドネンシス(Caryopteris × clandonensis)」は、日本・中国が原産の段菊(Caryopteris incana)とモンゴル原産の種(Caryopteris mongholica)の交雑で出来たが、
このハイブリッド品種は、1930年代の初め頃に王立園芸協会の秘書アーサー・シモンズ(Arthur Simmonds 1892-1968)によってロンドン郊外West Clandonにある自分の家の庭でそだっているのを発見した。
アーサー・シモンズのキャリアなどは良くわからなかったがこの花の新種名として残った。

1945年にキューガーデンで “アーサー・シモンズ”の苗の中からダークブルーの花が咲く苗が選ばれ、これが「カリオプテリス‘キューブルー’(Caryopteris × clandonensis‘Kew Blue’)」と名付けられた。

1998年に英国デボンにあるWest End Nurseriesで「カリオプテリス‘キューブルー’」との自然交雑された種が発見された。
これが「カリオプテリス・サマーソルベット」で金色の縁がある黄緑の葉と霧のような青紫の花でしかも晩夏に咲くという優れた特色を持っていた。
そして、このナーサリーのオーナー、ピーター(Peter van Delft)によって2004年に園芸市場に導入された。 

この「カリオプテリス・サマーソルベット」は、英国の名誉ある植物関係の賞でもある王立園芸協会のAGM 賞(Award of Garden Merit)を受賞した栄誉ある品種でもある。

どこが評価されたのかという疑問もあるが、西欧人の目には班のある植物は珍しいのだろう。緑に不足している地域の人間にとって緑以外の色合いは高望みだったのかもわからない。

ところでこの花は、以前ならばクマツヅラ科であり、植物の葉緑素を使ったDNA解析による科学的な植物分類が1990年代以降発展しAPG植物分類体系(Angiosperm Phylogeny Group)として整備されつつあるが、
クマツヅラ科の多くの植物は、シソ科にとらえなおされている。

(写真)カリオプテリス・サマーソルベットの立ち姿
        

カリオプテリス・サマーソルベット(Caryopteris 'Summer Sorbet')
・シソ科カリオプテリス属の耐寒性がある多年草。以前はクマツヅラ科カリガネソウ属に属する。
・学名は、Caryopteris × clandonensis 'Summer Sorbet'。(カリオプテリス・クランドネンシス ‘サマーソルベット’)。ソルベットは英語ではシャーベットを意味する。
・ダンギク(段菊)( Caryopteris incana)とモンゴリカ(Caryopteris mongholica)との交配で出来た園芸種にCaryopteris clandonensis 'Kew Blue'を交雑した。
・流通名は、ハナシキブ(花式部)。
・開花期は、8月~10月。淡い紫色の小花が団子状に集合して咲く。
・性質は強健で、夏場の水枯れだけに注意。乾きすぎと多肥を嫌う。
・草丈は30cm程度で、秋になると黄色の模様が入った黄緑色の葉が美しい。
・冬は地上部が枯れたら刈り込む。

命名者を含めた学名
(Caryopteris × clandonensis A. Simmonds ex Rehder 'Summer Sorbet')
命名者シモンズ(Simmonds, Joseph Henry, (Rev.) 1845-1936)
1845年にニュージランドのネルソンで生まれ、カンタベリー大学卒業後、農業・鉱業などを経験し、メソジスト教会の牧師、大学の教師などを勤め、ユーカリノキなどの樹木に関心を持ちいくつかの著作を出版した。

命名者リーダー(Rehder, Alfred 1863-1949)
ハーバード大学のアーノルド植物園に勤務した植物学者・園芸家

※残念ながら、「カリオプテリス・サマーソルベット」を開発したナーサリーのWest End Nurseriesは、2017年に倒産した。

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ボールズミント(Bowles mint)の葉と花

2009-08-12 04:01:40 | ミント
(写真)ボールズミントの葉


「ボールズミント(Bowles's mint)」は、「スペアミント」と「アップルミント」の交雑種で、葉には細かい繊毛があるため光を柔らかく受けながし淡い緑色をした大きな丸めの葉はアップルミントの特徴を受け継いでいるようだ。

草丈60-80cmと比較的大型のミントで、「アップルミント」同様に強靭な性質を持っていて耐暑性・耐寒性とも強く、香りも「アップルミント」に似ている。
ミントを寄せ植えすると、最後に残るのは「アップルミント」といわれているが、「ボールズミント」もその強さで生き残るミントなのだろう。

「ボールズミント」名前の由来
「ボールズミント」の学名Mentha × villosa var. alopecuroides Bowles's mintに“Bowles's”とあるが、このボールズは、イギリスの二宮金次郎のような人だったみたいだ。

Bowles ,Edward Augustus (1865-1954) は、英国の庭師・園芸家・アーティスト・作家で、『My Garden in Spring』(1914年出版)は、ベストセラーとなりシリーズ化され『夏の庭』『秋の庭』が出版された。

植物に関しては全て独学であり、英国では20世紀の偉大な最後の庭師として評価される。何故独学だったかというと、家貧しく学校に行けなかったようだ。

また、彼の名を冠したミント、アネモネ、クロッカス、シクラメン、スノードロップなどの植物が46もある園芸家でもあり、彼の業績を記念する協会“Myddelton House Society”まである多才な偉人のようだ。

彼が愛した「スノードロップ」のイラストがあるのでアーティストとしての彼のレベルを鑑賞していただきたい。本物よりも良さそうに思うがそう思うのは私だけだろうか?

(写真)ボールズミントの花


ボールズミント(Bowles mint)
・シソ科ハッカ属の耐寒性がある多年草。
・学名は、Mentha × villosa var. alopecuroides Bowles's mint。種小名のvillosaの名前の由来は、ラテン語で毛深い(hairy)、羊毛のような(wooly)を意味する。
・スペアミント(M. spicata)とアップルミント(M. suaveolens)の交雑種
・別名は、ケンタッキーカーネルミント(Kentucky Colonel Mint)
・葉の形は、楕円形で明るい緑色。ちょっと厚手の葉の感じがする。
・草丈は90cmと大柄だが、厳しい環境で育て20㎝程度に出来る。
・開花期は7~9月。
・ハーブティーがおいしいみたいだが未体験
・殖やし方は株分けが挿し芽。

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鶏のワインヴィネガー煮込み

2009-08-11 07:15:41 | 男の料理
寝たばかりなのに地震で目が覚めてしまった。
日曜日にも地震があり東海沖という嫌なところで発生しているので、警戒気味になっている。子供たちを起こし一階ドアまでつく間におさまってしまった。
東海地方の方には台風と地震というダブルパンチにならないことを祈る以外ない。
何事もないことを祈り、腹が減ったらこんなスッキリする料理はどうだろうか?

(写真) 鶏のワインヴィネガー煮込み
    

うん~これはいける。
疲れ気味の胃を刺激する一品になりそうだ。このところお祭りが続いているので朝まで飲んでいるせいかやや疲れ気味となっている。

ネタ元は『いちばんやさしいフランス料理』。しかも家にあるものでアレンジ変えして作ってみた。

まずネタ元から変えたところは、「エストラゴン」を「ローズマリー」に、「白ワインヴィネガー」を「赤ワインヴィネガー」に、「生クリーム」を「牛乳」に変えて入れるはずだったが牛乳はつい忘れてしまった。

ネタ元になかったものとして、具材が少ない感じがしたのでシメジを1パック追加して使用した。これは入れておいてよかった。

「エストラゴン(estragon)」はフランス料理で使われるハーブの代表的なものの一つで、英語では「タラゴン(tarragon)」と呼び、キク科のハーブで日本のヨモギもこの仲間。
セロリのような香りがして消化促進・食欲増進効果があるという。
「エストラゴン」もセロリもなかったので、庭のローズマリーを三枝切り取り代用とした。

アレンジ変えしたレシピを紹介すると・・・
【材 料】(4人分)
鶏もも肉            2枚(約500グラム)
タマネギ            1/2
トマト              1個
ニンニク            1片
シメジ             1パック
ローズマリー          3枝
塩・コショウ          適量
サラダ油            適量
赤ワインヴィネガー      100cc
水                200㏄
鶏がらスープのもと      小さじ2杯
固形ブイヨン          2個
牛乳(入れ忘れた)       大さじ2杯

【作り方】
1. 鶏肉はそぎ切りして皮・スジ・脂部分をとり一口大に切る。
2. タマネギ・ニンニクはみじん切りし、トマトは7mm角に切る。シメジは根を切りバラす。
3. 鶏肉に塩・コショウ・黒コショウをふり、フライパンにサラダ油をひき中火で焦げ目がつくまで焼く。
4. このフライパンに、刻んだタマネギ・ニンニク・トマト・シメジ・ローズマリーを入れ、更に赤ワインヴィネガー・水・鶏がらスープのもと・固形ブイヨンを入れ煮立ったらふたをして30分弱火で煮込む。
5. 最後に、生クリームか牛乳を入れるがこの部分は忘れてしまった。

【評 価】
柔らかく煮込まれた鶏肉と酸味が利いた野菜スープのようでもあり、夏場の疲れた胃にやさしい。
生クリームを入れると更にやさしい酸味になったかもわからないが、これでも十分にいける。フランス料理とは思えない馴染んだ味に仕上がる。
鶏肉の処理に多少時間がかかるが、後は簡単なのでさほど手がかからない。野菜は煮崩れしないので大きさをそろえたみじん切りをお奨めする。ニンジン・セロリ・キノコ類などを追加してもいけそうだ。

夏場のお奨めの一品となりそうだ。

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カリガネソウ(雁草、雁金草)の花

2009-08-10 13:36:04 | その他のハーブ
朝方にものすごい雨が降ったようだ。
メダカの瓶は水であふれ、植物は倒れ、鉢を置く皿はたっぷりと水がたまり根が水死しそうな感じだったので根ぐされしなければいいのだが。

修復に時間がかかったが現状回復は難しそうだ。
自然は恵みをもたらしてくれるが脅威もありこれには勝てない。

(写真) 幻想的なカリガネソウの花


散歩コースにあるハーブ園の半日陰のチョッと湿ったところに、
チェリーセージの枯れたような枝に、アオジソのような大き目の葉がつき、
セージに似た潅木が1本だけあった。

そこには、
風に舞う幻想的な青紫の花が咲いていた。

上に2枚、下に3枚の花弁が開き、この形態は南アフリカのペラルゴニュウムのようでもあり、タイムなどの小花もこの形状だ。

ただチョッとちがうのは、雄しべ、雌しべなどの植物の中心の機能が異なっており、
「J」の字のように湾曲している。
この形状が不思議であり、青紫の色彩とあって“幻想”的な感じをかもし出しているのだろう。

この“幻想”もロマンではなく、合理的な裏づけがあったから驚きだ。
虫たちが蜜を吸いに来て下3枚の花弁に止まると、
その重みで花弁が沈み「J」の字の雄しべ・雌しべがバネのように落ちてきて
虫たちの背中に花粉をつけ、或いは他の花の花粉をもらい受粉を行っているという。

なんと素晴らしい特異性を持った差別化がされているのだろう。
自然は合理的で、その合理性に美しさがあることに感心する。

というのが昨年の書き出しだった。
その時にハーブ園から「カリガネソウ」という名前を聞き、親切にもタネと挿し芽用の小枝をカットしてもらった。

この「カリガネソウ」が成長し、花をつけた。

「カリガネソウ」は、日本、朝鮮半島、中国の湿った山野に自生し、草丈80cm程度まで大きくなる。半日陰でも育つ丈夫な植物だが、開花期に臭気を放つのでガーデンでの人気者にはなりにくい。

しかしその花は美しい。

(写真)カリガネソウのつぼみ


カリガネソウ(雁草、雁金草)
・クマツズラ科カリガネソウ属の耐寒性がある多年草。(新しい分類ではシソ科となる。)この属にはダンギク、ハナシキブなどの品種がある。
・学名は、Caryopteris divaricata Maxim. 。和名がカリガネソウ(雁草、雁金草)。別名が帆を掛けている姿からホカケソウ・帆掛草。
・原産地は、日本、朝鮮半島、中国の山野の比較的湿ったところに自生する。
・草丈は60~80cmで株張りが同じぐらい。
・葉は卵形で比較的大きく縁に鋸状のギザギザがあリ、アオジゾに似る。開花が近づくと臭気を放つ。
・開花期は晩夏から秋で、青紫の帆掛け状の花を咲かせる。
・晩秋に萼の中に3~4この黒い種子をつける。これをまくかさし芽で殖やす。
・冬に地上部を刈り込む。

属名カリオプテリスの語源は、ギリシャ語での
caryo(クルミwalnut、胡桃の木を意味する"karya"、"kaura"に由来)と
pteris(=ptera=pteridiumギリシャ語でのシダfern、翼wing、翼のような)の合成であり、胡桃のような葉を意味する。

命名者Maxim.は
Maximowicz, Carl Johann (Ivanovič) (1827-1891)
ロシアの植物学者。プランとハンターとして活躍し、函館の開港を知り1860年には函館に到着し14ヶ月滞在して植物調査を行った。1861年11月には横浜に行き、長崎、横浜で植物調査を行い、1863年の末には喜望峰に向けて出発し翌年ペテルスブルグに帰る。
その後、ロシアの植物情報のセンターとして活躍し、1世紀前のイギリスのバンクス卿のような存在となった。

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センダン(栴檀)の 花 と実

2009-08-09 09:22:51 | その他のハーブ
(写真)5月中旬のセンダンの開花


(写真)数多く咲くセンダンの花
        

(写真)せんだんの花咲く木(清水公園ハーブ園)
        

5月中旬にかすかな麝香のような香りに誘われ回りを見渡すと、10メートル近い巨木にこの花が咲いていた。
薄紫色に染められたプロペラの羽のようでありその数の多さが香りをもたらしている。

この花木の下にベンチがあり、優しいかぜと日陰に漂う芳香でしばしの休息が楽しめた。
散歩の快楽の時であったが、あらためて木についていたタグをみると「センダン(栴檀)」の木であり、これが花なのだと気づいた。


8月に同じ場所で休息していると、地面に青い実が落ちていた。
樹上を見ると数多くの実がなっていた。これが「センダン」の実なのだ。

(写真)センダンの実


「センダンは双葉より芳し」という諺で知られているがこれまで実物を意識してみたことがなかった。身近にあるものが見えるようになったことでうれしくなった。

諺の意味は、“センダンは芽が出た頃からいい芳香を放っているように優れた人物は小さい頃から際立っている。”と解するようだが、生活実感をなくしつつある諺と花木のようでもあったが急に身近に感じるようになった。

さらに追い討ちをかけるようだが、この諺の「センダン」は「ビャクダン(白檀)」のことであり、香木として貴重な存在であり、仏教とともに中国から伝来したという。しかも中国では「ビャクダン」のことを「センダン」と呼んでいてこの名前とともに伝来したのでこのような捻転が起こったようだ。

この頃の日本では、現在の「センダン」を「あふち(楝)」と呼称し、清少納言は“木のさまにくげなれど、楝(あふち)いとおかし”と木は好ましくないが花は愛でていた。

発見は、頭で覚えることとは違うリアル感があり楽しい。

(写真)センダンの実


センダン(栴檀)
・センダン科センダン属の落葉高木
・学名は Melia azedarach Blanco 。英名は White cedar、Chinaberry、Persian Lilac。ライラックのようでもあり生息地名をつけたライラックという別名が多い。
・和名は古名で“あふち(楝)”、別名としてアミノキ
・日本を含む亜熱帯・熱帯の森林の縁に自生する。
・樹高5-15mと成長する。
・葉には弱い芳香がありこの香に誘われるが除虫効果がある。
・開花期は初夏で淡い紫色の細長い5枚の花弁が多数咲き、7-8月頃に実をつけ10月頃に熟する。
・実は、生薬の苦楝子(くれんし)として、ひび、あかぎれ、しもやけに塗る外用薬とする。

命名者:
ブランコ(Blanco, Francisco Manuel 1778-1845)
ブランコは、スペインの修道士・植物学者であり、聖アウグスチヌスの修道士としてフィリピンに派遣されここで晩年に国中を旅行し1837年にフィリピンの植物誌を書く。この植物誌はリンネの体系に準じていてフィリピンの包括的な植物相としては初めての著作物。

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アルカネット(alkanet)の花と化粧

2009-08-08 09:02:57 | その他のハーブ
(写真)アルカネットの花


夏場になると様々な青系の花が咲くが、「アルカネット」のブルーは深淵な感じがしてなかなかいい。
この花は、多年草として扱うといつのまにか消えてしまい失敗が多いが、二年草として扱うと翌年に花が咲きこぼれダネなどで増えない限り消えていくので納得できる。

「アルカネット」の原産地は、ヨーロッパ中部から南部・小アジアで、根からは赤色の染料が取れ口紅などに使われた。

古代の化粧の意味は美しさのためではなく、口・目・鼻などから体内に魔物が入らないようにという“魔よけ”として使われ、赤は太陽・燃えさかる炎など生命力にあふれたパワーがあるので“魔よけの色”として使われたという。

時代的には、クレオパトラの化粧品としても使われ、色白・清潔を重んじるローマの男達を“魔よけ”という意味を超えて惑わしたのだろう。

今でこそ少なくなったが渋谷辺りに出現する顔全体を黒く塗り、目・口の周りを白で塗る“やまんば”の原点はこんなところにあるのかもわからない。
渋谷には若い生命を食い物にする魔物が住んでいる。“山姥(やまんば)”という伝説を使った魔物封じの表れという感じもする。

クレオパトラに魅せられたカエサル、アントニウスとも、“魔物封じ”としての異質な美に見せられたのではなく、彼女の高い教養と国家の経営者としての才覚に魅せられたと思うので、“化粧としての美”だけを求めないで内面を磨く必要もあるのだろう。

また、原始的な生活風習が残るところでは、魔よけ的な化粧をし、生産的な労働を一切していない男達がいる。労働・生産は全て女の役割であり、女は魔よけ的な化粧をしない。こんなことをしていたら汗水たらして働けない。
戦士として命を犠牲にして部族を守る。これが化粧する男たちの役割であり、この点では戦士は部族を守るための使い捨てであるが故に生前にその代償をもらっているのだろう。と考えてしまう。

使い捨てだから化粧できる男、汗水を流して働くが故に化粧しない女、魔よけをする少女など“化粧”はその社会での生き方に関わっている。
「アルカネット」は、化粧という奥が深いけど男にとっての謎を考えさせられる植物のようだ。

わき道にそれすぎたが、「アルカネット」は、横に這い一本立ちしにくいので育ち方が美しくない。さらに、食用ハーブとしては問題がありそうなので食べない方が良い。
しかし花は美しい。このブルーには、人生の深遠な謎が秘められていそうだ。

(写真)アルカネットの葉と花


アルカネット(alkanet)
・ムラサキ科アンチューサ(和名ウシノシタグサ)属の耐寒性がある多年草又は二年草。
・学名はAnchusa officinalis Thunb.。又は、Alkanna tictoria。英名はアルカネット(alkanet)ビューグラス(bugloss)、別名アンチューサ(Anchusa)
・属名のアンチューサは“化粧・紅”、種小名のオフィシナリスは“薬効”という意味。命名者はリンネから始り、ツンベルグ(Thunberg)ゴウアン(Gouan)等。
・原産地はヨーロッパから小アジア
・草丈50~70㎝、細かい毛で全体が覆われているので高温多湿に弱い。
・乾燥気味に育てる。
・開花期は6~10月で茎の上部に花穂がつき青紫、赤紫白等の花をつける。
・樹木の下などの半日陰でも育てられる。
・根は口紅の色付けに使われる染料が取れる。
・ローマ時代にはサラダなどで食べていたようだが、最近になって肝機能障害が報告されたので食しない。

命名者
・Gouan, Antoine (1733-1821) 1762年命名
フランスの自然主義者で、リンネの分類体系の推進者

・Marschall von Bieberstein, Friedrich August (1768-1826) 1808年命名
ドイツ生まれでコカサス・クリミア半島の植物探索を行い、採取した約1万件の植物標本はロシアのコマロフ植物研究所に保管されている。

・ツンベルク:Thunberg, Carl Peter (1743-1828) 

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初めてのオリーブ(Olive)の実

2009-08-07 09:15:41 | その他のハーブ
(写真)大きく育ったオリーブの実


おや~、これはオリーブの実だ!!

オリーブは長寿の木だが、実がなるためには2本以上の木があり、花が咲き、昆虫の力を借りて受粉しないといけない。
しかも、日本では実をつけ育てるのが難しい代物のようだ。

詳しくは、「オリーブ(Olive)の花 と前田正名の志」をお読みいただきたいが、実をつける条件を整理すると

1.二本以上のオリーブの木が近所にあること
2.花を咲かせること

ということが絶対に必要な条件だ。

最初の“二本以上の木が必要”という条件に関しては、
オリーブは、難しく言うと“自家不和合性”が強いので、自家受粉しない。だから二本以上のオリーブの木が必要となる。
DNAが異なるほかのオリーブの木の花粉が、風か虫によってもたらされて受精するので、最近のオリーブの木のブームで、ご近所で栽培する人が増えたことが幸いしたようだ。

二番目のオリーブの花を咲かせるためには、
今年の新芽から出た枝に来年の花がつく。ということは花の後か収穫後に剪定するとよい。伸ばしぱなしでは咲かない。

こんなことがそろって初めて実がつく。

今年の5月にオリーブの花が数多く咲いた。実はつかないだろうと思い花後に思いっきり剪定をし、前庭から裏庭に移しておいた。
来年の旬の時期まで放り投げておくところなので、意識から外れていたが、水遣りで発見した。

日照不足が反映してか、実になってからの成長に問題があるようで、食べれるレベルにはなっていないが、実がつくことがわかっただけでも収穫だった。

(写真)オリーブの小さな実


オリーブ(Olive)
・モクセイ科オリーブ属の半耐寒性の常緑高木。
・学名は、Olea europaea。英名、和名ともOlive(オリーブ)。
・原産地は、アフリカ北部、小アジアといわれているが不明。
・地中海沿岸を代表する果樹
・開花期は5~6月で白い小さな花が咲く。
・樹高は7m以上と高木。鉢植えで高さを調整する。70~100cm程度に調整。
・日当たりが良く、土壌は渇き気味で水はけのよい土。
・乾燥には強いが、高温多湿を嫌う。
・根が浅くもろいので強風に弱い。
・苗から育てた場合は、花がつくのは4~5年かかる。
・また、冬の寒さにさらさないと花芽がつかないので、室内に取り込まない。
・成長が遅いが百年単位での長寿の木。

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