そろそろ、HNモジュールを作って見たいという方がいるかもしれません。
何度か書いていますが改めて規格を書きます。
基本的に他のモジュールと繋ぐために、線路周りや配線などについて規定しています。
箱の規格ですが、箱の大きさや形に規定はありません。
線路上面の高さが床から940mmになる事。 そのために足をつけなければなりませんが、足の形や構造には規定はありませんが、大事なことは床の歪みなどに対応させるために、足に伸縮機構をつけることです。±10mm以上伸縮できることというのが規定です。
次に、モジュール同士の接続面に連結のための穴を開けることです。 穴は一つで線路の中心で線路上面から6cmの位置に8mm径の穴を開ける。 モジュール同士を繋ぐボルトは6mmを使うので、余裕を見て8mmの穴ですが、むしろこれより少し広いぐらいがボルトを通しやすい。
端板に規定はありませんが、床面に垂直であることや、線路に直角であることは当然です。
ちなみに
ドイツのFREMOの規定では端板の形、線路位置がきっちり決められていて、連結ボルトも多く、配線を通す穴もあります。
端板の形を決めると、キッチリつなげるし繋いだ時の形もきれいですが、HNでは端板の大きさも決めていません。 これは情景に対して自由さを求めたためで、作りやすいことも大きな理由です。 そして、繋ぐためのボルトは初期には2本で規定していましたが、その後1本で十分だと判明して、1本にしました。 これで、築堤などがあってもボルト穴が邪魔をしないので作りやすくなったと共に、接続どきの手間が大幅に減少しました。
FREMOの端板の規定です。さすがドイツ人、キッチリしています。 HNの規程の緩さがわかると思いますが、お陰で作りやすいのです。
作る時の注意ですが、箱がキッチリ直角になっていないと不具合が生じます。
下の場合だと、さほど影響はないのですが、線路が離れる方向での誤差は都合が悪い。
まだ、台枠に対して線路が短いと都合が悪いが、長めならなんとかなります。
台枠がこういう様に歪んでいても都合が悪い。
台枠を作る時に表面板に対して端板が直角になるように接着してから、釘などで補強している。
基本的に完成した台枠を削るのは難しいが、厚紙やプラ板などで長さを足すのは簡単にできます。
線路が生命ですから、ユニトラックの使用を原則にしていますが、ユニトラックの長さに合わせて台枠を作るのが簡単です。
情景優先でフレキシブルのレールを使う場合はモジュール同士の接続で普通のレールジョイントを使うことになりますが、繋ぎにくいし、手間がかかる。 そこで、モジュールの真ん中はフレキシブルのレールを使い、端にはユニトラックを使うことを薦める。 薦めると言うよりは規定にしたいぐらいである。
規定にしていないのは、初期の頃にはフレキシブルレールを推奨していたので、かなりの数のフレキシブルのレールを使ったモジュールがあるからです。 私はフレキシブルレールを使った何台かのモジュールの線路を剥がしてユニトラックに交換しました。 大仕事なのですが、始めると意外と簡単にできました。 道床の厚さの関係で連結穴の位置が少し変わりますが、それも簡単に修正できます。
モジュール全体の形として
初めに作ったモジュールです。 こういう形が普通の形なのですが
この絵は松本忠さんの只見線の鉄橋です。
線路の高さが940mmなので、こういう景色も出来たらなーと考えていました。
そして、こんなモジュールができてきました。 南阿蘇鉄道の白川鉄橋です。
すごいですね、個人宅のレイアウトではとてもできない。 HNモジュールだからこそできた鉄橋です。 まあ、このサイズだと家で保管するにも持ち運ぶにもかなり難しいのですが、足を外すと車輪がついています。
これも高低差を利用したモジュールです。 温泉の湯気が上がる所に鉄橋があります。
さらに床スレスレまで使ったこんなモジュールも出現。 すごい高低差で、この上を車両が走ると怖いぐらいですが、撮影の名所になります。 これは強度的に鉄橋内に鉄の棒を入れているとか。
つづく