アメリカ大統領選は、アメリカを二分した接戦であった。
記者は、報道の第一線にいるものとして、緊張と興奮の胸の高鳴りでCNNなどの生放送にかじりついていた。アメリカの選挙戦は、世界に誇れる民主主義の勝利である。大統領選は、世界を左右するアメリカの首領の選挙であるから、世界中が固唾をのんで見守った。
11月2日のブログで述べたように、記者の記事がそのまま、現実になっていくのを、体の震えを覚えながら、伝える責任を感じている。ロムニー候補がフロリダとオハイオで敗れたことに驚いたし、女性と母親のオバマ支持がロムニー氏より、60%集まり、男性は、ロムニー氏に多く票が集まった。人種では、白人が62%と圧倒的にロムニー氏に集票したようだ。
二日に述べたように、共和党(ロム二―)のニュージャージのクリステイ知事が、オバマ攻撃の先鋒者で名前をはせていたが、ハリケーン、サンデイの被害をいち早く、オバマが手を打って、ともにニュージャージの復興に力を同調させたことに、絶賛、オバマ対策が米国民78%の好感度をもって迎えられた事件が、大きいと考えられる。アメリカは有事に強い大統領を選んだのだと思う。アメリカ全土、有権者で100万票の僅差は、二期目の大統領としては、初めての落ち込みだ。これほど、大統領選がもつれたのは、史上まれである。
ヨーロッパ系もラテン系もアジア系もアフリカ系もない、一つのアメリカ、合衆国アメリカを叫ぶオバマ氏の強烈なインパクトがある。
大統領候補者演説会では、ロムニー氏の攻撃に不利に動きいささか自信に陰りが見えたが、勝利の日の演説では、大統領の強い誇りと自信が戻っていた。303 と 206選挙人議員獲得数では、97の差がついているが、国民投票では、僅差の勝敗である。両陣営の盛り上がりは、かってないほど白熱した余韻を残して、大統領選は幕を閉じた。改めて、アメリカ国民がうらやましく思うし、アメリカに栄光あれと叫ばずにはいられない。過去大統領として、最悪と酷評されたブッシュ氏はやってはいけないチェイニー戦争でイラクをつぶした、嘘に始まった戦争の後始末にオバマ大統領は、4年を消化した。これからは、現大統領の力量が発揮される4年となろう。
世界は、まだ、紛争の最中にある国家が数多い。アラブの春は、まだ遠い。シリア、パレスチナ、アフガン、アメリカの介入なしでは、治まらない。シリアの紛争は、内戦に発展、クラスター爆弾を政府側は、使用したとある。最悪の状態である。我が国は、無関心であってはならない。外交に風穴があいた酸素不足の日本、国民外交も遅滞して不透明だ。日本だから、世界にできる外交があるはずだ。日本国民は、誇りと自信をわがものにしなければならない。
アメリカも強い経済力のある国家をさらに求めていくだろう。日本も、早くデフレから脱出して、経済力のある国家に再構築しよう。
シャープ、パナソニック、ソニー、ホンダ、などが、街工場に戻る前に、経済政策に力を注がねばならない。
日銀早川総裁の任期は来年3月でまであり、経済下降に11兆円を拠出するが、果たして、国民にまで、まわってくるのか、疑問である。デフレで20年継続させた国家的無感覚の経済犯罪を国民の性にされては、息がつけない。
日本が停滞したのではなく、世界が急速に発展していったのだ。
まずは、オバマ大統領の勝利を祝おう。
日本時事新聞社
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