各党、日本を守る、日本人の生命を守る、という大義名分は、同じである。守らないという党は、皆無である。
しかし、どうして守るか、という解説をしている党は、一党もないのは、おかしくないか。
読者諸氏、有権者の諸氏は、自分の押す党が、日本をどうして守るのか、説明できますか。
例えば、戦争が万が一、有事になれば、どうするのか、答えを出した党がありますか。現実の話が、乖離されては、有権者は、どう対処すべきか、疑問が生じるまぼろしの一票だ。
憲法改正、消費税、が主眼の戦いであろう。
戦争は、してはならない。と一致した意見だ。当然の話だ。しかし、向こうから、しかけられたら、だんまり、やられるままの国家でいいのか。何か、不都合な解釈だ。戦争が起きないよう最大の努力をした大東亜戦争でも、起こさせられた日本は、アジア解放の旗印を掲げ、戦争に埋没したのは、75年前のことだ。日本に理性がなかったとは言えない。戦後70年の今はどうなのか。北朝鮮は、ICBM(intercontinental ballisitic missile ) へまっしぐら、親北、ロシア、中国のブレーキさえ、無視した国家政策は、やがて、有事の種になる要因をあきらめない。アメリカは、自国防衛のために、という開戦の大義名分が世界に賛同されるのを待っている。北が核を持てば、韓国、日本もガードする名目で核武装をいとはないだろう。
アメリカは、日本には心情、核武装はさせたくない。なぜなら、日本を自分の傘の下に置いておきたい戦後70年の不文律があるからだ。韓国と北朝鮮は、東西冷戦の国家だから、かならず統一の時が来るだろう。ドイツのように、東西が統一するには、均衡の経済ではなく、どちらかが、国家の主軸なれる経済がなければ、統一は不可能である。力が、拮抗していまの状態が溶解することはない。
さて、この総選挙は、各党が、有事に関して声をださない不思議な欺瞞な選挙だ。国民が、思っている不安を煽ってはいけないと決め込んでいる選挙である。有事は起きないと誰が言えるのか。
日本時事新聞社 論説委員 古賀剛大