十勝の活性化を考える会

     
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世界の生産性

2021-02-19 05:00:00 | 投稿

今後の日本経済の課題の一つである生産性について、考えてみたい。生産性という場合、一人当たりのGDPで見ることが多いので、以下のとおり各国の一人当たりGDPを見てみた。アイルランドの一人当たりのGDPが一番であることは、全く知らなかったこと、そして、韓国の生産性が日本よりも高いことを知らなかったので、韓国の躍進に驚いている。下表は、その一部を切り出したものである。

 

2020年2月27日付けダイアモンドオンラインの文章は、次のとおり。

韓国に1人当たりGDPや労働生産性で追い抜かれた日本の行く末

 

1人当たりGDP(国内総生産)で日本の地位は低下し、ついに韓国にも抜かれた。労働生産性では、さらに地位が低くなる。 事態は、昨年12月に日本生産性本部が発表したデータより深刻だ。生産性向上が喫緊の課題だ。

OECDデータの衝撃”1人当たりGDPで韓国が上位に

先進国が加盟するOECD(経済協力開発機構)のホームページに、衝撃的な数字がある。 上表の[図表1]、その一部を抜き出したものだ。これは2018年における1人当たりGDPの数字である。 日本は41501ドルで、アメリカの62852ドルの約66.0%だ。米国との差はよく知られているので、あまり衝撃はないかもしれない。 大きな衝撃は、韓国の数字が日本より大きくなっていることだ。 韓国だけではない。表には示していないが、すでにイタリアに抜かれており、スペインにも抜かれそうだ。』

日本経済の問題点は、少子高齢化による生産人口の減少もさることながら、生産性が低いことにもある。労働生産性を左右する重要な要素は、技術力と資本ストックであり、主に二次産業の製造業がこのカギを握っているが、下表のとおり製造業が減少しているのである。

20年前、地方にある家電メーカーが多い工業団地に行ったことがあるが、海外移転などで歯抜け状態であったことが印象に残っている。

 

先日、この生産性のことで千葉県に住んでいる友人に電話したが、友人は次のように話していた。

『日本は、敗戦のゼロからスタートして、世界2位の経済大国になった国である。確かに現在は、モノが豊富な時代に生まれた人が中心で、貧しさを知らない人が多くなっている。私は75歳の老人であるが、若い人に期待するほかはないと思っている』と。 

また、2019年6月26日付けアイルランド政府商務庁のホームページには、次のように書かれていた。

アイルランドの労働者の生産性、世界第1位に

『アイルランドの生産性が世界第1位として経済協力開発機構(OECD)によって評価されました。OECDの最新の調査によると、アイルランドでは労働者1人あたり1時間99.50ドル(88ユーロ)がGDPに加算されているとのことです。

アイルランドに次ぐ第2位がノルウェーの1時間あたり83.10ドル(73.55ユーロ)で、第3位がドイツの1時間あたり72.20ドル(63.90ユーロ)です。アイルランドの生産性は、OECD平均の54.80ドル(48.50ユーロ)の約2倍となっています。

また、アイルランドは、英国(61.10ドル=54.08ユーロ)、米国(72ドル=63.73ユーロ)、フランス69.60ドル=61.60ユーロ)を含めた世界有数の経済大国の一部よりも、上位にランクされています。

OECDによると、生産性は多くの国で経済危機前よりも低いままであるだけでなく、英国、カナダ、米国などでは、2000年代前半以降は経済が停滞しているとのことです。全体的に、依然として製造業における生産性の伸びは、サービス業よりも大きくなっています。ビジネスサービス産業では、情報通信サービスがアイルランドの成長をけん引しています。

OECDの調査では、ほとんどの国で中小企業と大企業間の生産性格差があることが確認されています。アイルランドのように国際的な大企業が多数集まっている国は、生産性向上の恩恵を受けています。知識産業で技能を身に付けて働いている労働者によって、経済成長と生産性の拡大が促進されています。過去10年間にわたってテクノロジー関連企業流入したことで、アイルランドは知識産業で目覚ましい成長を遂げました。』   

「十勝の活性化を考える会」会長

 

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