“帯広市動物園”は、1963年(昭和38年)、市民からの寄付などにより動物を飼うことができたことを飼育員の話で知った。孫と観覧車に乗ったが、帯広市の街を高い所から一望できて大変勉強にもなった。
多くの動物を見てきたが、その中でもバイソンとマンドリルが印象に残った。バイソンは北アメリカにいる動物で、約6千万頭もいたが、人間(白人)の乱獲により一時は20頭余りになり、絶滅危惧種に指定されたこともあるらしい。以前、帯広市動物園にもバイソンが3頭いたが、老齢で2頭が立て続けに死んだため、今年4月、帯広商工会議所が創立100周年を記念し寄贈し2頭になったそうだ。まだ若いがオスとメスなので、子供の誕生を期待している。
また、マントヒヒに似ているマンドリルであるが、大変ユニークな顔をしており、小学1年生の孫も喜んでいた。マンドリルは、オス1頭に対してメスが20頭余りのハーレムを作り、またゴリラはオス1頭に対してメス3頭のハーレムを作るそうである。
動物園は、全国に91ケ所あるが、維持するのにはお金がかかるので大幅な赤字であろう。ただ、ゾウやキリンなどがいない動物園は、子供たちにとって動物園ではないだろうし、子供を持つ親にとってもなくてはならない施設だろう。
また、園内の敷設されている道路についても歩きづらいのに驚いた。帯広市内の国道や道道などは立派に整備されているが、園内の道路は整備されておらず、乳母車を押す親なども困っていた。
帯広市動物園は、緑が丘公園の敷地に隣接しJR帯広駅から3.5キロの距離にあり、同公園内には、昭和33年(1958)に全国的にも珍しい野草園が造られ、人々が散策に訪れている。また、特設リンクでは、国体スピードスケート競技が開催されたこともあるが、現在はJR帯広駅から8キロの距離の「帯広の森」にある室内スケート場に移転している。
同所では毎年、世界ワールドカップスピードスケートが開かれているほか、前回の平昌冬季五輪スピードスケート女子の団体追い抜きで金メダルを獲得した“高木姉妹”が練習に余念がない。なお、冬のオリンピックが札幌で開かれたら、同会場も使用される予定である。
十勝には、NHK連ドラの「なつぞら効果」などがあり、観光客もたくさんくるので、動物園は“ばんえい競馬”と同様に帯広市の顔のひとつである。十勝ガーデン街道や北の屋台・上士幌町のナイタイ高原・鹿追町の神田日勝記念美術館などと連携すると、もっと入園者が増えるのではないかと思っている。
なお、帯広市緑が丘公園のことであるが、以前、ドイツ人夫妻が公園を歩いて、原始の姿を残していることに驚いていた。ドイツにも公園がたくさんあると思うが、帯広駅に近く景色が大変良かったのだろうと思う。
「十勝の活性化を考える会」会員